患者さんのお母さまからのメッセージ

　本日は、患者さんのお母さまからいただいたメッセージをご紹介したいと思います。患者さんの現状を知っていただき、本プロジェクトの意義をご理解いただければ幸いです。私たちは、このような患者さんと日々接することで、研究を推進することが必要であると実感しています。特に、スピード感を持って研究を進展させ、その成果を患者さんに届けていきたいと強く願っています。

低ホスファターゼ症の3歳の息子をもつ母です。
1歳8ヶ月頃に下の前歯2本が抜け、小児型の低ホスファターゼ症と診断を受けました。

今のところ、それ以上に歯は抜けていませんが、どこかで歯をぶつけたりしないかと、毎日心配が尽きません。
これから幼稚園などの集団生活が始まると、お友達との衝突で歯が抜けることもあるかもしれません。
そう考えると、仕方ないとはいえ、悲しい気持ちになります。

親の気持ちとしては、少しでも長く乳歯がもってほしい。
その想いで、食事面や行動面で少し制限をかけたりしてしまいます。
でも、自由に食事を楽しませてあげられないことや、活発に動きたい盛りの時に、「気を付けてね」と声かけすることはやはり心苦しいです。

今回のこのプロジェクトは低ホスファターゼ症の患者をもつ親としては、とても嬉しく思います。
現在は歯に特化した治療法がなく、次はいつ歯が抜けるのかとヒヤヒヤしたり、永久歯や歯並び等の心配がありました。
この心配がなくなるような良い治療法が一日でも早く確立されることを期待しています。
そして、この取り組みをきっかけに、少しでも多くの方にこの病気のことを知って頂きたいと思います。
未来ある子どもたちが救われることを願います。
皆様の温かいご支援、ご協力のほど宜しくお願い致します。