モニュメントのプロセス

1000匹の絆プロジェクトのかなめ、犬猫モニュメントについて書かせていただきます。

 

当初は紙粘土で試作品を作っていました。

紙粘土は様々な工芸品で多用されている定番の素材でも有ります。

 

会津で有名な赤べこ（小学生の頃に息子が色付した赤べこ）

 

型に流し込んで固める石膏のみに比べ、つなぎに紙（繊維）などが入っていますから粘土の様に成形し造ることが出来ます。その後、紙粘土からより破損に強く、硬化後の研磨が容易、細かな細工が可能な石塑粘土へと素材を決めました。

 

紙粘土と石塑粘土の違い

紙粘土も石粉粘土と同じように乾くと少し硬くなりますが、石粉粘土と比べると衝撃に弱く壊れやすくなっています。 石粉粘土は乾くと紙粘土より少し重さがあり、衝撃に強く丈夫という特徴があります。 石粉粘土を伸ばして細いひも状や、うすい板状にしても切れたり壊れたりすることがあまりありません。

 

 

 

先ず、心材をおおまかな形に成形し、その心材に石塑粘土を表面に盛っていきます。（心材は難燃性スタイルフォームを使用しています）

 

 

 

心材の上に石塑粘土で形を造ります。硬化を待ちながら成形、二週間ほどかかります。

 

 

 

 

細かな部分を削り仕上げていきます。必要に応じて盛り上げたり、削ったり。

 

 

 

 

 

 

石塑粘土も基本は石膏になりますので、乾くと石膏像のように、この段階で略4週間

 

 

 

 

 

この段階がとても好きです。着色してしまうと毛並みが若干目立たなくなりますが、この状態では、毛並みや細部のディテールを強く感じることができます。

 

 

 

 

 

横にして作業すると眼が合います。「まだ~」って言われてる感じですね。眼はレジンで作ります。

 

 

 

原寸大のモニュメントは、外で撮っていたらワンコも騙されて怖がっていました。

 

 

 

「造ってくれてありがとう!!」って聞こえてきそうですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

何点かの画像を参考にさせていただき製作致します。ハーネスを取ったり着けたり、服を着せたりなど、ご自由です。原寸大の場合は本物の服やハーネス、首輪などがお勧めです。

 

このワンちゃんで約6週間弱の製作期間となりました。

 

 

本当におこがましいのですが、作品には作者の個性が表れると言われます。特に全国のご支援者様にお逢いして、私の人となりを伝えることは非常に難しいですが、モニュメントを通して、少しでも知っていただけたらとも思います。もちろん、忠実に再現させていただくことを一番と思っておりますので、若干の無意識のエッセンスをご容赦下さい。

 

そして、犬猫への想いが共に繋がりますように心より願っております。