【コラム：寄り添うことで】イマジン

「寄り添う」をテーマに、このエッセーを綴ってきました。本日クラウドファンディングも、最終日を迎えるにあたり、このエッセーも最後になります。今まで読んでくださった皆様に厚く御礼を申し上げます。

今日のタイトルは、ご存知の方もおられると思いますが、ジョン･レノンの代表曲から取らせていただきました。学生の頃にこの曲に出会い、この世界観に感動したことを覚えています。

さて、私はたまに、自分に障害がなかったらどんな人生を送っていたのだろうと、考えることがあります。自分が健康だったら、どんなことを考えてこの社会の中で過ごしていたのだろうと思う時があります。

「当事者の目線」で、「みんなのトイレマップ」を作りたいと私は訴えておりますが、私自身も今の身体になっていなかったら、このプロジェクトを思い付くことができただろうかと思う時があります。そうです、当事者になったからこそ、気付けることがたくさんあります。私は確かに、障害を持ってこの世に生まれて、いろいろな思いをしました。しかし、障害を持って生まれたからこそ、気付けることがたくさん生まれてきました。加えて、いろいろな人に出会えたからこそ、今のようなプロジェクトにたどり着いたと思います。

このエッセーで私は、この社会で、どんなことに寄り添えるか取り上げてきました。もちろん人も、社会も完璧に寄り添うことはできないかもしれません。だからといって、諦めてもいけないと思います。人間には、工夫をこなして問題を乗り越えていく力があります。私はその力を信じています。これを成し遂げる手段に「IT」があると思います。こうした手段を用いて、多様性に富んだ社会における公平さを実現できたらと思います。このクラウドファンディングを通して、皆様からたくさんの力や勇気をいただきました。それを持って引き続き頑張っていきたいと思います。

ジョン･レノンのイマジンでは、自分がイメージした平和な世界に、一緒にジョインしようと歌っています。私はジョン・レノンよりも、想像してる世界は小さいかもしれませんが、もし良ければ一緒に先のような社会の実現に向けて、一緒に取り組んでみませんか。皆さんが応援してくださることに、深く感謝し、このエッセーを閉じたいと思います。