地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ
地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ
地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ 2枚目
地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ 3枚目
地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ 4枚目
地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ 5枚目
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支援総額

916,025,000

目標金額 100,000,000円

支援者
56,584人
募集終了日
2023年11月5日

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2023年10月23日 18:36

かはくの偏愛研究室|file.06 齋藤めぐみ先生が語る、スズキケイソウへの愛

毎週木曜19:00〜19:30に放送中の、クラウドファンディング特別企画「かはくの偏愛研究室」。

 

かはくに所属するさまざまな分野の研究者が登場し、かはくに収容されている約500万点のコレクションの中から、自身の「推しコレクション」をご紹介。資料への愛を語るYouTube番組です。

 

本記事では、配信の内容を一部抜粋してご紹介します。

 

※配信内容は、YouTubeからアーカイブ視聴も可能です。
https://www.youtube.com/watch?v=sqELUKpCyRs&list=PL38SvBUmO1PemC1tsNtni7pCywLwAMoyl

 

編集:READYFOR かはく担当キュレーターチーム

 


 

\毎週木曜19:00〜19:30 生放送! /

 

 

第6回目のゲスト研究員は、地学研究部 研究主幹の齋藤めぐみ(さいとうめぐみ)先生です。

 

 

かはくの偏愛研究室|file.06:スズキケイソウが好きすぎる先生

ゲスト研究員:齋藤めぐみ(国立科学博物館 地学研究部 研究主幹)
MC:小川達也(上野地区学習企画担当、国立科学博物館EduTuber)

profile
齋藤めぐみ(さいとうめぐみ)
専門は肉眼で見ることができないほどの小さな化石。とくに、珪藻という植物プランクトンの化石。珪藻の化石を手がかりに、進化の歴史や過去の環境の変化を明らかにすべく研究を行っている。大学院に入ってから(ようやく)指導教員や周辺の勧めで珪藻の化石の研究を始める。流されるままの研究者人生を積極的に楽しんでいる。

 

 

気づいたら、「スズキケイソウ」

 

ーー今回ご紹介いただく「スズキケイソウ」は、どのような生き物なんでしょう?

 

齋藤:そもそもケイソウ(珪藻)というのは、単細胞の植物プランクトンです。太陽の光を浴びて光合成をして増えていく生き物で、ガラスの殻の中に細胞が入っていて、ガラスの殻が分解されにくく、化石になってあちこちから出てくるんです。

 

そんな小さい生き物の珪藻なんですけど、200年以上いろんな人が研究してきていて、2万種以上の種に名前が付けられています。スズキケイソウ(和名)はその中の一種で、日本の滋賀県にある琵琶湖にたくさんいる珪藻です。
 

 

今回ご紹介するのは、連続的に地層を採取するためにボーリングという方法で掘削した泥を、部分的に切り出したもの(の中にあるスズキケイソウの化石)です。これは1971年に琵琶湖で初めてボーリングを掘った時のもので、70mを超える水深のさらに下200m分の地層を全部掘り取った「200mコア」と呼ばれるボーリングコアの一部であり、研究者と技術者の偉業の成果ともいえる資料です。

 

ーースズキケイソウと先生の出会いについて教えてください。

 

斎藤:博士課程に入った時には、琵琶湖ではなく別の湖の研究をしていたのですが、その時にスズキケイソウの化石に気づいたんです。

 

最初は、昔の湖はどういう湖だったのか、栄養がたくさんあったのか、暑かったのか寒かったのか、そういったことを知りたくて珪藻の化石の研究をしていましたが、だんだんとスズキケイソウは昔どんな姿をしてたんだろう、いつからこの湖にいるんだろう...と、スズキケイソウ自体に興味が移っていきました。

 

 

 

まだ分からないことだらけ

 

ーー先生から見たスズキケイソウの魅力は、どんなところにあるんでしょうか?

 

齋藤:琵琶湖のボーリングコアは、大体1mが約2000年分なんですね。それが200m分あるので、40万年ぐらい前のケイソウの化石を見ることもできます

 

上から(新しい地層から)順に観察していったのですが……、2万年前、最終氷期といってだいぶ寒かった時代だと、まだそんなに今の琵琶湖の琵琶湖の水の中にいるものとそんなに違いはない感じですが、15万年くらい前になると大きさだけでなく、模様もかなり違ってきます。

 

 

私たちがおじいちゃんやおばあちゃんと似ているけれどもちょっと違うのと同じように、昔に遡っていくとちょっとずつ形が変わっていくんです。そういったところにすごく興味を持ちましたね。

 

ーーそこがまさに先生にとっての偏愛ポイントということですね。

 

斎藤:そうですね。さらに電子顕微鏡で拡大した写真を見るとスズキケイソウの特徴的な構造というか突起が見えるので、それがどこに何個あるかとか、どんな形をしているのか比べたりしていたのですが、1つの時代につき何百個という数を見てその時代の特徴を調べるので、身の周りの丸いものを見たら全部スズキケイソウに見えるくらいでした(笑)。

 

そのくらい研究して色んな事が分かったら、もう満足するかなと思っていたんですが、やっぱりあそこが分からない、ここはもっと知りたいという気持ちがどんどん出てくるもので……(笑)。幸いスズキケイソウに注目してるのは私だけではなくて、かはくの植物研究部の辻先生や滋賀県立琵琶湖博物館の方々が注目していて、日本で一番有名で日本で一番研究されてる珪藻なんです。それでもまだ分からないことがたくさんある。

 

 

ーー日本で一番研究されている珪藻でも、まだ分からないことがある?

 

斎藤:はい。一つにはやっぱり小さいので、どういう生活(生態)をしているのか見るのが難しいです。あとは上手に飼うことーー「培養」の方が科学な感じですかね?(笑)、培養にもなかなかうまくいかなかったりして、化石を見てきっとこういう風に変わってきたんだろうということは分かりますが、なんで変わったのかとか珪藻の遺伝子のどこが変わるとトゲ(突起)が1個増えるなんていうことは全く、まだ分からないんですよ。
 

 

コレクションとは……、

 

ーー最後に、先生にとって「コレクションとは何か」、教えていただけますか。

 

齋藤:コレクションとは、「掘り出し物」です。化石はみんな地面の下に埋まっていますし、ボーリングで掘ってるからみたいなところもありますが(笑)、もう一つ意味があります。私がかはくのコレクションの中から琵琶湖のボーリングコアの地層を見つけたように、コレクションの中にはいろんなものが埋まっていて、すでに(その時は)研究が終わったと思われるようなものも、また何度でも次の研究材料に使うことができるということです。

 

 

掘り出し物というのは、その時研究したいテーマに合っていたりとか、それに興味を持った研究者がいたりとか、そういう偶然が重ならないと見つかりません。コレクションとは、そういう(偶然が重なってできる)もので、私が良い悪いなんて決められるものではないので、とにかくたくさん集めて、それをどれも大切に保管していきたいと思っています。


=  = = = =


本記事でご紹介したのは、配信のごく一部。
全貌はぜひアーカイブ動画で。


▼file.06:スズキケイソウが好きすぎる先生【齋藤めぐみ先生(国立科学博物館 地学研究部 研究主幹)】

 


 

引き続き活動報告では「かはくの偏愛研究室」シリーズのレポートをはじめ、リターン情報や本プロジェクトの進捗状況などをご報告してまいります。今後とも応援のほど、よろしくお願い申し上げます。

リターン

15,000+システム利用料


【一押し!】【寄付控除あり】 かはくオリジナル図鑑

【一押し!】【寄付控除あり】 かはくオリジナル図鑑

※本コースも、「寄付控除あり」に変更いたしました(10/20変更)

●御礼メール
●かはくオリジナル図鑑
当館の全研究者が、自身の「最推し」標本を選び、解説したものを1冊にまとめた本クラウドファンディングのオリジナル「図鑑」。
●寄付金領収証
--------

※図鑑は、130ページ前後になる予定です。画像は、そのうちの一部(恐竜の専門家・真鍋副館長の担当ページ)のイメージです。最終的なデザイン・内容は変更となる可能性もございます。
※寄付金領収証のみ、2023年12月中にお送り予定です。

>>詳細は「活動報告」欄にも紹介記事がございます。

申込数
39,306
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

5,000+システム利用料


【オリジナルグッズ】【寄付控除あり】 トートバッグ

【オリジナルグッズ】【寄付控除あり】 トートバッグ

※本コースも、「寄付控除あり」に変更いたしました(10/20変更)

●御礼メール
●トートバッグ
研究者が日々の研究で使用した「研究ノート」の一部をデザインとした、本クラウドファンディングのオリジナル「トートバック(全5種類)」。
●寄付金領収証
--------

<デザイン>
以下の5種から1つ【ランダムで】お届けいたします。
■モグラの歯の変異原図
■貝のスケッチ
■微細藻スケッチ
■ボーリングコアのスケッチ
■太陽黒点スケッチ

※画像は、5種のうち3種のイメージです。デザインや形状などは変更となる可能性もあります。
※寄付金領収証のみ、2023年12月中にお送り予定です。

>>詳細は「活動報告」欄にも紹介記事がございます。

申込数
15,665
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

15,000+システム利用料


【一押し!】【寄付控除あり】 かはくオリジナル図鑑

【一押し!】【寄付控除あり】 かはくオリジナル図鑑

※本コースも、「寄付控除あり」に変更いたしました(10/20変更)

●御礼メール
●かはくオリジナル図鑑
当館の全研究者が、自身の「最推し」標本を選び、解説したものを1冊にまとめた本クラウドファンディングのオリジナル「図鑑」。
●寄付金領収証
--------

※図鑑は、130ページ前後になる予定です。画像は、そのうちの一部(恐竜の専門家・真鍋副館長の担当ページ)のイメージです。最終的なデザイン・内容は変更となる可能性もございます。
※寄付金領収証のみ、2023年12月中にお送り予定です。

>>詳細は「活動報告」欄にも紹介記事がございます。

申込数
39,306
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

5,000+システム利用料


【オリジナルグッズ】【寄付控除あり】 トートバッグ

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※本コースも、「寄付控除あり」に変更いたしました(10/20変更)

●御礼メール
●トートバッグ
研究者が日々の研究で使用した「研究ノート」の一部をデザインとした、本クラウドファンディングのオリジナル「トートバック(全5種類)」。
●寄付金領収証
--------

<デザイン>
以下の5種から1つ【ランダムで】お届けいたします。
■モグラの歯の変異原図
■貝のスケッチ
■微細藻スケッチ
■ボーリングコアのスケッチ
■太陽黒点スケッチ

※画像は、5種のうち3種のイメージです。デザインや形状などは変更となる可能性もあります。
※寄付金領収証のみ、2023年12月中にお送り予定です。

>>詳細は「活動報告」欄にも紹介記事がございます。

申込数
15,665
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月
1 ~ 1/ 53


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