里山の農は、ほんと芸術のようです。

朝早く畑に草むしりに出かけると、綺麗な朝露が迎えてくれます。

里芋の傘にできそうな大きな葉に、「ころ～ん。ころころ」と宝石が転がります。

だから朝露の畑を、私は大好きです。

 

夏には、太陽のように黄色のまくわ瓜が100個以上できるのですが、ひとつとして同じまくわ瓜はありません。

同じ形、同じ甘さ、同じ大きさというものがまったく無い。

それが当たり前だということを、それが美しいということを教えてくれます。

 

育てることの大変さ。

手を加えすぎない賢さ。

判断の早さの大切さ。

そして、それらの集大成となる収穫物はまさにアートのようです。

 

何もないような里山の集落。

農という営みの中に、美しい芸術が息づいています。

美味しいものがある場所は、きっと美しい場所だと感じています。