新しい命を守る

私たちがプロジェクトで掲げる「犬たちの健康を守る」という言葉の中には、「病気や怪我の際に即座に対応する」という意味はもちろんですが、それ以外にも「病気や怪我を未然に防ぐため各方面で気を配る」という意味もあります。

そしてそのために私たちがしていることは環境を整えることやシャンプーの頻度、フードの選択など様々ありますが、そのうちのひとつとして「繁殖犬の健康を守る」ということもとても重要なのです。

盲導犬を育成するためには、その適性をもつ親犬同士の交配が必要不可欠です。一方で、訓練の初期段階でほとんどの犬が去勢・避妊手術を受けるため、盲導犬訓練犬とは別に繁殖専任の犬たちが必要となります。そのようにお父さん犬お母さん犬となる犬たちのことを私たちは繁殖犬と呼んでいます。
繁殖犬たちの健康を守ること、それは目の前の１頭の犬を大切にするという意味合いだけでなく、将来生まれてくる犬たちが健康であることにもつながると私たちは考えています。「生まれてくる犬たちみんなに健康で長生きしてほしい」その思いを叶えるため、彼らが生まれるずっと前から、繁殖犬を選びその心身を守るという継続的な努力を行っているのです。
そして犬たちが健康で生まれるためには、親となる犬たちの健康維持はもちろんのこと、妊娠・出産・育児、繁殖犬ではなく訓練犬となる犬たちへの去勢・避妊手術など、とても大切なステップがたくさんあり、そのひとつひとつに費用がかかります。
また、生まれたての子犬たちにとっては、ほんの小さなことでも大きく体調を崩すきっかけとなることもあるため、お母さん犬と一緒に暮らすボランティアさんたちは、母犬と子犬に日々気を配りながら、パピーウォーカーさんへバトンを渡すその日までの期間を大切に過ごしてくださいます。

今回のプロジェクトで皆さまからいただいた医療費はこういった繁殖犬たちや生まれたての子犬たちの健康を守るためにも使わせていただきます。
いつも私たちの活動を応援していただき本当にありがとうございます。