Vol.29　スクープのメッカですね。

　ニュルブルクリンクには世界の自動車メーカーがテストにやってくる。路面が荒れており、高低差が300m。一日のテストで、一般公道数1000km分のデータが得られると言われているからですね。偽装を施してテスト走行を繰り返すのです。

　ニュルブルクリンクには、耐久テストを専門のフリードライバーも少なくないんですね。近郊に居を構え、それを生業としています。開発中マシンを預かり、1日に500kmほど走行をします。そしてそのデータをメーカーに報告します。開発のための大部隊を構えているわけではなく、あんがい気楽な感じで走行をしていますよね。午前中に10周。それで200km。ランチをはさんで午後に15周。それで300kmです。合計500kmです。

　興味深いのは、偽装車両なのに撮影に対して無防備なことですね。念のためにスクープ写真には身構えていますが、コースサイドには誰もが無料で立ち入ることのできます。撮影し放題の、通称”ギャラリーコーナー”があります。スクープ写真を阻止する術がありません。だからスクープ班は、エンジンサウンドから新型エンジンの形式を予想したり、コーナリング姿勢からエンジンの搭載位置を想像するのです。それが自動車媒体の記事になるのですね。

　もちろんレースともなれば、このギャラリーコーナーも満席になります。

　プロジェクト成立期限まであと4日です。引き続き応援よろしくお願いします。