移民の子ども達の傍らに立つ大人として思うこと。

こんにちは。プロジェクト実行者の田中です。

このクラウドファンディングも、残すところ35時間となりました。

現在、269名のＮＩＣＯチームメンバー（寄付者）が集まり、このプロジェクトの実現を支えてくださっています！

 

いよいよ本格的にＮＩＣＯプロジェクトを稼動できること。

どんなに感謝の言葉を尽くしても足りないくらいですが、最大の謝辞はクラウドファンディング終了後まで取っておかせてください。

 

・・・ここ数日は世界各地、そして日本国内でも人の命があっという間に、理不尽に奪われる惨事が続いていて、心がついていかない状況です。少しずつ壊れていく世界の音が聞こえるような、そんな気持ちにもなります。

 

強き者が高みの見物をしている足元で、弱き者がさらに弱い立場にある者を虐げる・・・そんなおぞましい構図が、すでに日本に暮らしている海外にルーツを持つ方々や子ども達にも、近付いていることを感じます。

 

公然と垂れ流されるヘイトスピーチや人種差別は、子どもの心の奥底に深い傷を負わせます。例え、面と向かってひどい言葉を投げつけられることがなかったとしても、社会から発せられている沈黙のメッセージですら、子ども達を周縁に追い込んでゆくために十分な力を持っています。

 

そうしてそのメッセージが憎悪の種となり、栄養となり、子ども達の中に芽吹いてしまえば、さらなる悲劇を生んでいくのではないか・・・大げさなように聞こえるかもしれません。しかし、私が見聞きする世界の中では、こうした憎悪の連鎖、という未来はひどく現実味を帯びてきています。

 

こうした状況下で、小市民の私自身にできることは何か、移民の子ども達の傍らに立つ大人として、今できることは何か・・・ぐるぐると考え続けています。

 

 

「教育」は確かに一つの「すべきこと」であって、NICO WEBはその手段として一定の有効性があると確信しています。子ども達1人1人の能力を高め、社会の中で「個」として自立するための一助になる、と考えています。

 

ただ、それだけではおそらく不十分で、彼らにとって日本社会が「アウェイ」のように感じられる状況は変わりづらい。

 

今の日本社会は、外国にルーツを持つ子どもだけでなく、障害のある子や社会的に困難を抱え易い子ども達を健やかに育むためには、栄養が不足した状態だと言えるのかもしれません。

 

このクラウドファンディングに寄せられた269名分のあたたかな応援コメントのように、多様な子ども達を受入れ、見守り、応援しているよ！という、「同じ社会に暮らす人々」からのメッセージがその土壌に撒かれ続けていること。

 

家族やコミュニティには太陽のような人々がいて、雨としての教育機会がまんべんなく降り注ぐことで、多様な子ども達の花が咲くような・・・

 

憎悪の種が芽吹く隙のないような環境。

 

理想的に過ぎるかもしれません。でも今、心が折れてしまいそうなこんな状況下にあり、だからこそ、明るい未来図を描いて行く事が重要なのではないか・・・。今、私たちがやっておかなくてはならないことの一つは、抽象的ではあるけれど、心が躍るようなビジョンを持つことなのではないか・・・。

 

まだまだ「これだ！」という答えにはたどり着けませんが、そんなことを思いつつ、ＮＩＣＯ　ＷＥＢの本格始動に向けて準備を進めています。