小鉄のために

　家の中ではひたすら寝続ける小鉄。

　以前は抱っこというとお腹を見せたり、帰宅すると出迎えてくれたり、ポチに向かってお尻を上げて尻尾をふりふりしたりしたものだが、今は部屋の片隅でずっと眠っている。

　ときどき怖くなって、呼吸や鼓動を確かめに行く。

　そして、生きていることを確かめては、ほっとして頭を撫でる。

　この子の頭の中の腫瘍は、どんどん小さくなっているのだから、大丈夫だと。

　もうクラウドファンディングの残り日数も片手で数えられるほどになった。

　唐突に始めたクラウドファンディングだったので、審査の許可が降りるまで１ヶ月以上かかった。

　何しろ始めようと思い至ったのが、小鉄の腫瘍が悪性だとわかった翌々日なのだ。

　病理検査の結果すらまだ出ていなかった。

　小鉄の病状を受け止めようと、そして何か小鉄のためにできないかと、苦しくて足掻いて藁にもすがる思いで始めたので、何の準備もしていなかった。

　ただ、始めて本当によかった。

　支援者の方々がくれるメッセージは、繰り返し繰り返し読んだ。

　嬉しくて泣いたことも数えきれない。

　色々な方々が応援してくださったから、小鉄のことで心折れそうなときも頑張れた。

　なので、末期癌だった小鉄が寛解を目指せるところまで来られたのは、クラウドファンディングを通して知り合った方々のおかげだと思っている。

　後もうひと押し、みなさまのお力添えをどうかよろしくお願いします。