海が変わっていく。海獣とヒトが共に生きるため、いま、調査が必要です
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10,653,000

目標金額 5,000,000円

寄付者
674人
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2025年7月31日

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2025年11月05日 10:28

オンライン ゴマフアザラシ サイエンスカフェ後の質問への回答です.

京都もだいぶ寒くなってきましたが,みなさまのお住まいの地域はいかがですか?体調くずされたりしていないでしょうか?

 

道を歩いていると,どこからか金木犀の香りがする季節ですね.ところでこの金木犀,北海道にはほとんどないので,京都に引っ越してきた時に,そういえば金木犀の季節なのだな,と思った覚えがあります.

 

さて,先日のオンライン ゴマフアザラシ サイエンスカフェで,終了後にご質問いただいたので,回答しました!

 

質問者様にご了承いただけたので,こちらにも掲載させていただきます.

 

 


 

 

(1)ツイッターなどでよく見かける野生のアザラシの写真を見ると、110キログラム以上あるようにも見えるのですが、具体的に野生のアザラシの体重はどうやって測るのでしょうか?目測でしょうか?

 

 アザラシを捕まえた時に,網や檻に入れたり,担架に載せたりします.体重計をフックに引っ掛けて,その体重計の先にアザラシ+網(または檻や担架)を吊って計測します.あとで網,檻,担架だけの重さを測って,それを引くと,アザラシの体重になります.

 

クレーンでやれれば電動で持ち上げられるのですが,カリフォルニアでキタゾウアザラシの調査をしていた時は,砂浜の上に三脚を立てて,ハンドウィンチで持ち上げてました.

 

リンク先の写真のような感じです.

https://www.fisheries.noaa.gov/feature-story/some-research-takes-lifetime-northern-elephant-seal

 

(2)個体数があまり減っていないとのことですが、ちょうどタイムリーな出来事で、北極のアザラシ(ズキンアザラシなど)が絶滅危惧度のレベルが引き上げられました。流氷などが少なくなっている事実は存在するのに、ゴマフアザラシが引き上げられていないのはなぜでしょうか?ゴマフアザラシが、生き方を変えていっているということもあり得るのでしょうか? 

 

 

ゴマフアザラシは陸上でも繁殖できることがわかっていることもありますし,ロシア〜日本のアザラシは,あまり個体数をモニタリングできないことも関係あるかもしれません.

 

 

(3)群れで暮らさないとは言いますが、ツイッターなどでよく見かける野生のアザラシの写真を見ると、比較的、群で同じ場所にいるように見えるのですが、なぜでしょうか?

 

 

アザラシは,「他の個体が上陸しているところに上陸したがる」という性質があるようです.「他の個体が上陸できているところ=安全な場所」,というのがあるのかもしれません.

 

 

(4)捕獲され捕殺されることに関して、三谷先生はどのようなことをお考えですか?わたしは、捕殺された個体が、国内の水族館動物園で暮らすホッキョクグマの餌となるならいいとは思うのですが、殺されるだけというのは違うのではないかと考えています。 また、捕獲や捕殺に関して、三谷先生たちのような有識者の方と、漁業に関わる人が話をすることはあるのでしょうか?

 

 

とても難しい問題です.ですが,私は昆布だしも昆布おにぎりも好きですし,これからも日本国内でとれた美味しい魚を食べたいと思っています.これらが食べられるのは,コンブや魚が生息する海があり,漁業者が暮らす地域があり,その地域が生活場所として成り立っているからです.

 

それを踏まえた上でお答えすると,捕獲,捕殺される種が絶滅にさらされない,捕獲,捕殺によって,漁業との競合を減じることができ,地域住民と共生できるようになる,という条件があれば,捕獲,捕殺という意思決定がなされることを理解します.

 

人間の暮らしのために捕獲したのであれば,なんらか役立てたい,というのはそのとおりです.飼育動物の餌にするには,衛生管理の問題や,流通の問題などがあると思いますが,そういうことも考えねばならない可能性はあります.ただ,その個体が研究に用いられることによっても,役立てられている,と考えます. 

 

捕獲や捕殺に関して,地域の漁業者と研究者が話す機会はあります.みなさん,「一匹残らず駆除しろというわけではない」と,理解を示してくださっています.数十年先にどんな未来を作りたいか,それを考えて,利害関係者たちが話し合いができる場を作れることが重要だと思います.

 

 

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