応援メッセージ（１５）日高こむぎさん

2009年研修に参加しました。参加のきっかけは、英国への憧れでした。シャーロック・ホームズ、ハリー・ポッターなどの本をきっかけに英国に興味を持ち、英会話の先生から英国について色々なことを教えてもらううちに、実際に英国に行ってみたいという思いは強くなるばかりでした。九大には何とケンブリッジに行くことができる研修があると知り、「自分の目で英国を見てみたい！」という気持ちで応募しました。

ケンブリッジは、私の想像の何倍も美しい街でした。専門授業ではArt＆Architectureを選択し、街のあちこちに出かけ、美術と建築についてたくさんのことを学びました。

街を散策していて、歴史的な建築物（元は教会だったと記憶しています。）がカフェとして利用されているのを見つけました。PAの学生から、民間の団体が運営していることを教えてもらいました。歴史と文化の保存を行政任せにするのではなく、そこで暮らす人々が自分たちの力で継承している姿を目の当たりにしました。単に建築物や自然が美しいというだけでなく、その歴史が人々の手で何世紀も受け継がれていることが、素晴らしいと思いました。

この研修では、語学に限らずたくさんの学びと刺激があり、とても充実したあっという間の３週間でした。授業以外の時間にも、自分の選択次第で様々な分野についての学びを深めることができます。そして、この研修の充実が、入念な事前学習に支えられていることは間違いありません。

卒業後も研修の仲間とのつながりは続いており、それぞれが各方面で活躍している姿に、とても刺激を受けています。私は現在弁護士として働いており、残念ながら、日常業務で英語を使う場面はほとんどありません。しかしながら、ケンブリッジで過ごした日々は、私の人生の中で、とても重要な経験のひとつとなったと感じています。研修で出会ったケンブリッジの学生は、精神的に成熟していました。自分の幼さ未熟さを、とても恥ずかしく感じたことを覚えており、人として成長する貴重な機会をいただきました。

創始者の廣田稔先生、現在は鈴木右文先生のご尽力で続いているこの研修が、これからも継承され、さらに多くの学生が素晴らしい体験ができるよう、微力ながら応援しています。