風間孝さんからの応援メッセージ＜23/90＞

毎日多くの方からの支援が寄せられ、本当に励みになります！引き続きご支援、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

お寄せいただいている応援メッセージを、お一人ずつご紹介しています。23人目の方は、『ゲイ・スタディーズ』『同性愛と異性愛』『教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ』などの共著がある中京大学教員、風間孝さんです。ありがとうございます！

歴史資料を手に取り、目にすると、歴史の重みが感情に訴えかけてくる。
そのように感じたのは、サンフランシスコにあるGLBT歴史博物館を訪れたときのことである。そこには第2次大戦中に米国の強制収容所に収監された、日系一世の名前と顔写真の載っていたパスポートと、その男性が所有していたボディビル雑誌が展示され、彼には男性の恋人がいたとの説明が記されていた。この資料によって、戦前に渡米した日本人の中に同性愛者が実在していたこと、そして大戦前のアメリカの性的マイノリティの歴史に日本人の存在が刻まれていたことを感じ取ることができた。日本でもアーカイブが創設されたら、コミュニティの歩みを知り、感じ取ることができるようになるだろう。このプロジェクトは、過去を知ることを通じて、未来への羅針盤の役割を果たすことになるはずだ。アーカイブが創設され、継続されていくよう、応援していきたい。

（中京大学教員　風間孝）