広島のものづくり企業が作る平和で持続可能な未来にご支援を!

支援総額

1,076,000

目標金額 1,000,000円

支援者
75人
募集終了日
2025年9月30日

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プロジェクト本文

 

わたしたちの活動について

 

はじめまして。株式会社児玉ゴム商会の児玉 健です。

 

当社は創業64年の“加工ができる”ゴム専門商社です。

材料メーカーから仕入れたゴム原反をお客様の設計図面通りに加工し、販売しています。

 

鉄道車両、自動車、航空機、電子機器、医療機器、農業機器、食品機器、プラント設備など様々な用途のゴム部品、ガスケット、パッキン類を多品種少量生産から量産まで対応しています。また、豊富な知識・経験をベースに企画/設計段階での素材提案や、リバースエンジニアリングによる設計図面がない製品の製造も行っています。

 

 

児玉ゴム商会のゴム製品

 

私たち「ものづくり企業」の製造工程では、製造後に残る半端な材料 “ 端材 ” が大量に発生しています。その中には、まだ使える素材が多く含まれていますが、経済合理性の観点から産業廃棄されるケースがほとんどです。

 

様々な端材・廃棄物

 

もったいない

ただ捨てられる素材たちに日の目を見せてあげたい

うちの技術で作った素材は、どこかで誰かの役に立てるはず

 

そんな想いに共感してくれた仲間たちと共に、2024年から端材に新たな価値を与えて再利用するアップサイクルプロジェクトを立ち上げました。

 

本プロジェクトでは、アップサイクルの取り組みを通じて、平和と持続可能な未来を考えるイベントを開催します。集まった資金は、展示・体験・アート企画などの運営費に活用します。

 

 

どのような思いを持って活動してきたのか

 

小さな町工場である児玉ゴム商会だけでも、年間20トン以上の端材が発生しています。特にゴムはリサイクルが非常に難しく、お金をかけて泣く泣く端材を産業廃棄してきました。

 

工場の片隅で、役目を終えたかのように積み重なる端材。

 

しかし、本当に価値はないのだろうか?

 

その形にある美しさ、その偶然の色合いにある個性、あるいは、その素材ならではの機能性。

まだ何かに生まれ変わることができるはず。

 

端材を廃棄物ではなく「素材の個性が輝く宝物」と捉え、アップサイクルという形で端材に秘められた可能性を最大限に引き出したいと思ったことが活動の原点にある想いです。

 

産業廃棄やCO2排出の現状をデータで見ると、アップサイクルの重要性が良くわかります。産業廃棄物の約45%がリサイクルされず焼却処分され、CO2排出にもつながっています。また、新素材の製造には化石燃料が多く使われており、資源循環の必要性が高まっています。

 

資源循環の観点から見る産業廃棄物、CO2排出の課題

 

 

さらに、コロナ禍やウクライナ危機に端を発した物資や資源の供給制約を考えると、資源の乏しい島国である日本は、可能な限り国内で資源を循環させ、物資や資源の供給途絶リスクをコントロールすることで、経済の自律化・強靭化を図る必要があります。

 

このような現状を踏まえ、日本政府も持続可能な資源循環経済(Circular Economy:CE)を達成するために「成長志向型の資源自律経済戦略」を掲げています。

 

私たちは端材のアップサイクルを通じて、ものづくりの価値を高めながら、資源循環経済に貢献したいと考えています。  

 

 

 今回のプロジェクトに至るまでの経緯や背景にある課題、事情

 

プロジェクトを進める中で、歴清社との出会いが大きな転機でした。歴清社は1905年に創業し、今年で120周年を迎える箔押し紙メーカーです。創業当初より「もったいない精神」で商品開発を進め、端材や、良品としては合格点に至らない材料を活かしたものづくりを実践されています。  

 

歴清社の箔製品

 

そして、歴清社が被爆後の人々をアップサイクルで救った話を知りました。

 

被爆後の広島では、多くの人が家を失い、瓦礫で作ったバラックで生活していました。雨が降る時、バラックの屋根の雨漏りがひどかったそうです。この雨漏りで人々は強いうつ状態となり、自殺者が多かったと言われています。

 

この悲惨な状況を食い止めるべく、歴清社は紙にコールタールを塗り、防水紙としてバラックの屋根に設置することで、雨漏りから人々を救ったのです。

 

バラック
撮影者:菊池俊吉 著作権継承者:田子はるみ

 

考えてみれば、瓦礫でバラックを作ったのもアップサイクルではないでしょうか。もちろん、一面なぎ倒され焼き尽くされた焦土の中での廃材利用は、やむをえない事情による苦肉の策だったと思います。

 

しかし、人が知恵を絞り、何とか命を守り、繋ごうとした取り組みには、現代社会が学ぶべきことが多く内包されているように思います。

 

被爆後、何も無くなった広島の復興と発展

捨てられる運命の端材に新たな価値を与えるアップサイクル

 

この二つの共通項を探ることで、過去から学び、持続可能な未来を思考する機会を作りたいと考えました。

 

このプロジェクトでは、被爆後の広島で人々が瓦礫や廃材を使って生活を再建した事例を「アップサイクルの原点」と捉え、そこに込められた知恵や工夫を現代のものづくりに活かします。

 

つまり、過去の困難から生まれた創造性を、未来の持続可能性につなげることが、このプロジェクトの核になります。アップサイクルを通じて、被爆の記憶を「再生」や「循環」という視点で捉え直すことで、平和と環境の両面から学びを深めます。

 

 

なぜクラウドファンディングで資金を集めるのか

 

 

町工場の端材問題、アップサイクルの認知度をあげ、地域資源の有効活用や環境意識の向上、地域経済の活性化につなげたい

 

株式会社オレンジページが2021年に実施したアンケート調査によると、アップサイクルの認知度は30.9%、その中でアップサイクルの意味まで知っている人は7.5%と低く、町工場の端材問題はさらに認知度が低いと思われます。本プロジェクトにより、環境意識を高め、地域資源の活用と経済の活性化を目指します。

 

✓ アップサイクルという新たな視点を提供することで、記憶の継承と創造的な学びを促し、持続可能な未来の構築を実現したい

 

広島出身の人でも、被爆と聞いてアップサイクルを連想する人はほとんどいないのではないでしょうか?私も広島出身ですが、歴清社の話を聞くまで気が付きませんでした。アップサイクルの視点から被爆を見つめ直すと、以下のような豊かな広がりが見えてきます。

 

1.「創造性と命を守る技術」への気づき

被爆後の瓦礫から生活を再建したように、アップサイクルは捨てられるものに新たな命を吹き込む行為です。歴清社の防水紙の事例のように、素材や技術が人の命を守る手段にもなり得ることを示しています。困難の中で希望を見出す創造性と、人道的価値への気づきを育む機会となります。

 

2.「循環と再生」から学ぶ持続可能性

アップサイクルは資源を無駄なく活かす循環型の考え方であり、持続可能な社会づくりに欠かせません。破壊の歴史を背景に、再生や循環の視点を持つことで、未来への希望や創造性を育むきっかけになります。

 

3.「記憶の継承」と未来へのつながり

端材に新たな価値を与えることは、過去の記憶を未来へつなぐ行為でもあります。アップサイクルは、被爆の記憶を風化させず、次世代に伝える象徴となり得ます。

 

 

プロジェクトの内容

 

無印良品「つながる市」にて、「LIFE CYCLE MARKET ~余白のちから:アップサイクルで守る命と地球~」を開催します。以下4つの企画を通じて、アップサイクルの視点から被爆・平和を見つめ直すとともに、持続可能な未来の人間社会、地球環境について考える機会をお届けします。 

 

(1)パネル展示

被爆とアップサイクルの事例、資源循環経済の重要性を紹介。 

 

(2)端材、およびアップサイクル製品の展示・販売

広島県内の企業の取り組みを紹介し、実物に触れてもらう機会を提供。

イベント限定製品として、広島サンダーズ(大同生命SV.LEAGUEに所属するJTの男子バレーボールチーム)の使用済みボールで作ったポーチを展示・販売します。

 

出展予定企業・製品
出展予定企業・製品

 

 

(3)端材を使ってデザイン、ものづくりを体験するワークショップ

 

① 端材を使ってコインケースを作ろう(予約なし、参加費:一人100円)

 

無印良品主催のワークショップです。

店舗で使用したバナー(吊るすタイプの宣伝販促物)をコインケースにアップサイクルする体験をして頂きます。

 

無印ワークショップ

 

② デザインはどうやって生まれるの?商品開発の疑似体験ができる雑貨制作ワークショップ(予約制、参加費:一人1,000円)

 

ICHI DESIGN OFFICEのプロダクトデザイナー・勝宮さんを講師に迎え、小中学生向けに端材を用いたアップサイクル製品のデザイン・製作体験教室を開催。アップサイクルの根幹を支えるデザイン思考と、ものづくりの面白さを伝えます。

8月下旬頃、無印良品のアプリ「MUJI passport」で予約を開始します。

 

デザイン教室

 

(4)ライブペイント

広島出身の絵描き・ひィ仔さんによる参加型ライブペイント。音楽フェスなどで活躍する彼女は、自由な筆づかいと鮮やかな色使いが魅力。見ているだけで元気をもらえる、親しみやすく力強い作風が特徴です。

 

今回は、来場者も筆を取り、平和と持続可能な未来を共に描く参加型アートを展開します。「人と人をつなぐエネルギー」を表現してきた彼女が、アップサイクルと平和をテーマにどんな世界を描くのか、ぜひご期待ください。 

 

ライブペイント

 

開催日時:2025年9月6日(土)、7日(日)両日ともに10~16時を予定

※ 無印良品のワークショップは9月6日のみ、ICHI DESIGN OFFICEのワークショップは9月7日のみになります。

 

開催場所:〒733-0834 広島県広島市西区井口明神1丁目16-1 

     アルパーク西棟2F 無印良品 広島アルパーク OpenMUJI

OpenMUJI案内図

 


(※)プロジェクト成立後、天災等やむを得ない事情(緊急事態宣言などコロナウイルスによる影響を含む)によりイベントが開催できなかった場合、開催を延期します。代替の日程は決定次第、Webページ等で改めてご案内させていただきます。

 

 

具体的な資金使途

 

目標金額:100万円

 

集めた資金の使い道:

ご支援いただいた資金は、イベントの企画・運営費、展示パネルや体験教室の材料費、広報活動費などに活用します。

 

アップサイクルの価値や被爆の歴史を伝える本プロジェクトを円滑に実施し、多くの方に届けるために、大切に使わせていただきます。

 

資金使途

 

 

プロジェクトの展望・ビジョン

 

広島は、かつてすべてを失いながらも、瓦礫の中から希望を見出し、復興を遂げた街です。そこには、捨てられたものに命を吹き込む「アップサイクル」の精神が確かに息づいていました。

 

私たちは、端材に新たな価値を与えることで、あの時代の知恵と勇気を現代に継承しようとしています。アップサイクルは、単なる素材の再利用ではなく、「命を守る技術」であり、「記憶をつなぐ手段」であり、「平和を考える視点」でもあります。

 

今回のプロジェクトをきっかけに、今後は以下のような展開を目指しています。

  • 地域の教育機関と連携し、子どもたちへのアップサイクル教育の普及
  • 他の町工場や異業種との協業による端材ネットワークの構築
  • 展示・販売イベントの定期開催による地域経済への貢献
  • 被爆の記憶とアップサイクルを結ぶアーカイブ活動の推進

 

このプロジェクトは、過去の教訓を未来へとつなぐ架け橋です。資源の限られたこの国で、持続可能な社会を築くために、私たちはものづくりの現場から声を上げます。

 

是非、この挑戦に力を貸してください。

 

あなたの支援が、端材に命を吹き込み、地域の未来を照らす光になります。

 

ともに、平和で持続可能な社会を描いていきましょう。

 

 


プロジェクトページに使用している画像について、ご本人、関係各所より掲載許諾取得済み

 

プロジェクト実行責任者:
児玉 健(株式会社児玉ゴム商会 専務取締役)
プロジェクト実施完了日:
2025年12月26日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

株式会社児玉ゴム商会が無印良品 広島アルパーク店にて「LIFE CYCLE MARKET ~余白のちから:アップサイクルで守る命と地球」を開催します。集めた資金はイベント開催費用、リターン費用に使用します。 開催費用は主に会場設営費、広告宣伝費等です。

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プロフィール

【略歴】 2009年 名古屋大学大学院 理学研究科生命理学専攻卒業。 体外診断用医薬品メーカー、製薬企業にて医薬品やサプリメントの研究開発、経営企画、事業開発に10年以上従事。 2021年より児玉ゴム商会の経営に参画し、DX化をはじめ様々な社内改革に取り組む。 異分野での経験を活かして:ゴムの新たな可能性に挑戦 子供の頃から生き物に夢中で、家業には目もくれずバイオの世界で研鑽を積んできました。しかし、児玉ゴムの仕事を手伝った事がきっかけで、今ではゴムの世界の面白さ、奥深さに魅了されています。ゴム加工という基盤事業を更に盤石にしつつ、異分野で培った経験・知識を活かして、ゴムを中心とした新たな「ものづくり」、「ことづくり」に挑戦しています。

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リターン

3,000+システム利用料


3,000円コース:プロジェクトの想いに共感し、気軽に応援したい方向け

3,000円コース:プロジェクトの想いに共感し、気軽に応援したい方向け

プロジェクトの雰囲気を感じられる、手軽な応援コースです。

・感謝メール&活動報告書(PDF)
・支援者名掲載(Webページまたは展示パネル)

申込数
22
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年12月

10,000+システム利用料


10,000円コース(ゴム×突板コースター):素材の個性と融合を楽しみたい方向け

10,000円コース(ゴム×突板コースター):素材の個性と融合を楽しみたい方向け

実際の端材に触れることで、アップサイクルの価値を実感できるコースです。

・3,000円コースの内容
・天然木ゴムシート製コースター2個(※)

※ 児玉ゴム商会のアップサイクルブランド「端財 -HAZAI WORKS-」のコースター(コースターの柄はランダムで、ご指定頂けません)。
【天然木ゴムシート】
株式会社シモヱの天然木突板端材をゴムシート端材に貼り合わせたアップサイクル素材です。
天然木の質感はそのままに、ゴムの柔軟性を付与したシート材になります。

申込数
43
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年12月

3,000+システム利用料


3,000円コース:プロジェクトの想いに共感し、気軽に応援したい方向け

3,000円コース:プロジェクトの想いに共感し、気軽に応援したい方向け

プロジェクトの雰囲気を感じられる、手軽な応援コースです。

・感謝メール&活動報告書(PDF)
・支援者名掲載(Webページまたは展示パネル)

申込数
22
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年12月

10,000+システム利用料


10,000円コース(ゴム×突板コースター):素材の個性と融合を楽しみたい方向け

10,000円コース(ゴム×突板コースター):素材の個性と融合を楽しみたい方向け

実際の端材に触れることで、アップサイクルの価値を実感できるコースです。

・3,000円コースの内容
・天然木ゴムシート製コースター2個(※)

※ 児玉ゴム商会のアップサイクルブランド「端財 -HAZAI WORKS-」のコースター(コースターの柄はランダムで、ご指定頂けません)。
【天然木ゴムシート】
株式会社シモヱの天然木突板端材をゴムシート端材に貼り合わせたアップサイクル素材です。
天然木の質感はそのままに、ゴムの柔軟性を付与したシート材になります。

申込数
43
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年12月
1 ~ 1/ 8

プロフィール

【略歴】 2009年 名古屋大学大学院 理学研究科生命理学専攻卒業。 体外診断用医薬品メーカー、製薬企業にて医薬品やサプリメントの研究開発、経営企画、事業開発に10年以上従事。 2021年より児玉ゴム商会の経営に参画し、DX化をはじめ様々な社内改革に取り組む。 異分野での経験を活かして:ゴムの新たな可能性に挑戦 子供の頃から生き物に夢中で、家業には目もくれずバイオの世界で研鑽を積んできました。しかし、児玉ゴムの仕事を手伝った事がきっかけで、今ではゴムの世界の面白さ、奥深さに魅了されています。ゴム加工という基盤事業を更に盤石にしつつ、異分野で培った経験・知識を活かして、ゴムを中心とした新たな「ものづくり」、「ことづくり」に挑戦しています。

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