黒猫プーマの忘れられない日。「東京で新しい家族ができたよ。ぼくは元気だから心配しないで」

能登半島中部で被災した飼い主さんが所有権を放棄して、２月下旬、石川県に引き取られた黒猫プーマちゃん。去勢手術は行われていましたが、「屋外にて飼育されていた」との記録でした。

 

いしかわ動物愛護センターで私たちがプーマちゃんと出会った時、

プーマちゃんはケージの中でうずくまっていました。

「緊張が強く人に慣れていない」こととセンター内で黒猫が多かったこともあり、「県内での譲渡は難しい」と聞き、６月１９日東京に連れて来たのでした。

 

 

連携協働するモフ動物病院（江東区）でメディカルチェック。

石森斉子院長によれば、健康状態はおおむね良好。

人が好きなようですが、興奮し過ぎると甘噛みが見られます、とのこと。

 

私たちが運営する東京シェルター・シェアリング神田神保町に入所してからも、確かにスキンシップしつつの甘噛みがありました。

 

 

そのプーマちゃんが最高のご縁に恵まれることとなったのは、

８月２５日のオープンシェルター保護猫譲渡会の時です。

 

初めて猫を迎えるご夫妻がプーマちゃんに可愛い、可愛いと声をかけると、

プーマちゃんは寄って行って、なでられながらスリスリゴロゴロ。

「もしかして、パパとママになるの？」とわかったのでしょうか、甘噛みは出ませんでした。

 

そして本日９月１３日、プーマちゃんは新しい家族に迎えられました。

 プーマちゃんが外へ出てしまわないよう、またキッチンで火傷することがないよう、扉や柵を手作りしてくださっています。面談の時にいろいろアドバイスさせていただいたのですが、それを上まわるような「猫がよろこぶお部屋」を設えてくださっていたのでした。

 

 

 

 

プーマちゃん、これからは広いお家でいっぱい遊べるね。

新しいお名前は、しっぽの形から、「うずまき」ちゃん。

「きっと『うずちゃん』と呼ぶと思います」とのことでした。

 

東京で新しい家族ができたよ。ぼくは元気だから心配しないで。

 

うずちゃんは、新しいお家で目を輝かせていました。

 

人が被災すれば、動物も被災します。

動物を助けることは、人を助けることでもあります。

 

うずちゃんの気持ち、能登のご家族にきっと届いたよ。