猫伝染性腹膜炎（FIP）を新薬で克服。頑張ったね！メルローちゃん。そして、ついに運命の家族がお迎えに

昨年５月、大田区のボランティアさんによって保護された黒白猫の姉妹、ピノちゃんとメルローちゃん。地元の動物病院で初期診療を受けている時、メルローちゃんに猫伝染性腹膜炎（FIP）発症の疑いが出てきました。

ボランティアさんの部屋はすでに多頭を保護していて、預かることができません。

協力関係のある私たちが相談を受け、協会で引き受けることになりました。

これまで猫伝染性腹膜炎は発症したら致死率９９．９パーセント、不治の病とされてきました。近年、海外から薬を輸入して治療が行われる例がありましたが、未承認の薬であることと、治療費が１００万円～１５０万円と高額に上り、治療法として確立されているとはいえませんでした。

ついに猫伝染性腹膜炎の有効な治療法が見出され、実施されるようになったのは昨年のことです！

 人の新型コロナウイルスの抗ウイルス薬として登場し、国内でも認可されている抗ウイルス経口薬「モヌルピラビル」が動物病院でも使われるようになりました。私たちが保護猫さんたちの医療をお願いしている苅谷動物病院グループでも、さっそく新薬を使ってのFIPの治療が始まっていたのでした。

昨年６月、苅谷動物病院グループ・三ツ目通り病院でメルローちゃんの治療がスタート。入院時は高熱があり、元気も食欲もなく、下痢や嘔吐も見られましたが、モヌルピラビルを経口で投薬。ステロイドを併用するなどの治療が行われるなか、メルローちゃんは少しずつ回復して、３か月後に治癒（寛解）となりました！

とはいえ、確立されたばかりの治療法です。再発する可能性もあるとのことで、シェルターではメルローちゃんと、猫コロナの抗体価の高かったピノちゃんは他の保護猫たちと一緒にせず、小部屋で過ごしてもらっていました。

そして、きのう２８日（日）のオープンシェルター譲渡会で、メルローちゃんとピノちゃんにご縁が！ 前回の譲渡会でも面会して、検討してくださっていたご家族です。

本日、メルローちゃんとピノちゃんは三ツ目通り病院で血液検査を受けました。メルローちゃん、再発は見られず、健康状態良好。姉妹猫を迎えるご家族のお引越しが完了したら、メルローちゃんとピノちゃん、お届けします！！

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