人間の真の実力は高邁な精神

いかに高邁な精神でも、実力が伴わなければ意味がありません。

 

今の日本の実力とは、「お金」です。

 

お金とは、人類が作り出した最大の「道具」です。

 

さて、人間の生理的欲求とは、「満足」と「不満足」を繰り返すものです。

おなかがすいているという不満足に食事をするという満足、

寝不足に睡眠をとるという満足、などなど、神という完全な存在が与えた満足は、ある一定を知ると、不満足から満足に変わります。これを仏教語で唯吾知足（ただわれたるをしる）と言います。

 

一方で、お金というのは、不完全な存在である人間が作り出した道具です。

 

このお金は、ただ単なる交換手段の便利な道具の範囲を超えて、その特殊性から貯めることができます。単なる道具に過ぎないお金が「実力」になっているのです。

 

お金を貯められる奴が偉い、そんなことはありません。

 

一方でこんな言葉もあります。「貧すれば鈍する」

貧乏になると知恵や精神の働きが鈍り、平気でさもしいことまでしてしまうようになることを意味する故事成語です。

 

ここでこそ人間の真価が問われるのではないでしょうか。

 

私の定義するに、人間の真価は高邁な精神であるととらえております。

 

人は必ず何かを成し遂げるために生まれてきているはずです。私たちの存在それぞれがバタフライエフェクトになっているはずです。

 

ニュートンはりんごが木から落ちるのを見て万有引力を発見したと言われております。

 

万有引力というのは、質量があるものすべてに存在しており、我々人間同士も引力により引き合っている状態です。つまり、すべての質量のあるものはそれぞれ引き合っているという相互作用があるものが万有引力なのです。

 

同じように社会的に言えるのがバタフライエフェクトです。

我々は相互に干渉しあい、社会では決して一人では生きていられません。

 

自分たちの行っている仕事がどれだけ社会善になっているかについて考えられたことはあるでしょうか。

逆を言うと社会善になっているからこそ、お金が発生しているという向きもあります。

しかし、お金を稼ぐために仕事をしているのであれば、その仕事に価値がありません。

 

一度しかない人生です。お金を稼ぐこと自体は否定しませんが、どれだけ自分の仕事が社会善になっているか、そう考え、自分自身という人間の真価を評価してもらえるようにした方が豊かな人生を送れるのではないでしょうか。