最初の活動地ラッカイン州の想い出（2004年～2005年）

こんにちは！　今回はMFCGのこのクラウドファンディングに興味を持っていただき感謝致します。

★皆さんは世界最大の旅行口コミサイト『トリップアドバイザー』の「トラベラーズチョイスアワード２０１６」のビーチ部門・アジア地域ナンバー１に輝いた、ミャンマーのガパリビーチをご存じでしょうか？ミャンマーのラッカイン州のベンガル湾に面した全長17Kmの白砂浜はとてもきれいだと聞いています2004年私の初めてのミャンマーでの人道医療支援はまさにこのラッカイン州モンドウ・ブチドンでした。

★2021年2月1日に開始された内戦は現在、このラッカイン州でも繰り広げられ、その戦いがラッカイン州の直下にある我々活動地であるエヤワディ地域にも波及し、とうとう、2024年12月23日の夜からエヤワディ地域で戦闘が開始されました。昨年11月ごろからエアフォースの飛行機の音を聞く、機会が増え、空を見上げると飛行機が旋回している現実を眼のあたりにしていました。ここエヤワディ地域では爆弾の爆発は生じても、戦闘が勃発するようなことが殆どなく、慎重に活動を継続してきました。それでもなんとなく、まだ、大丈夫と根拠のない安心感を持っていたのです。

★一番の課題は、徴兵制による若者の不在です。若者の姿がほんとに消えています。　その影響で、稲作を行う労働力が確保できなくなり、経済が廻らなくなってきています。さらに、デイーゼルの高騰により、灌漑機器を作動させる時間を減らす必要が起り、減反せざるを得ない状況に陥っています。ますますミャンマーの経済は落ち込んでいくのではないか！と懸念しています。未来の国を創る若者たち、その彼らの夢が、未来が奪われつつあります。多くの若者が実の安全と国外に収入を求め出ていく現状を眼のあたりにします。そのような中でも、希望を失うことなく、未来を創りたい、“ミャンマーの未来を創る10年計画！”　。その実行に向けて取り組んできました。ここで、徴兵制による、若者の不在は、我々の活動にも大きな影を落とし、若者を集めることができなくなりました。また、戦闘の開始で、安全性が保障されなくなりました。

★アラカンアーミー（ラッカイン族の固有の戦闘部隊）の方たちの国を守りたいという気持ちが戦いの場の拡大を生じさせ、ラッカイン州からエヤワディ地域に及んだのです。ラッカイン州から下り、シエタン、チャウンター、そしてグエサンなど観光地としてにぎわっていた場所も危険地域になり、訪問できなくなりました。そこで暮らす人々は避難場を求めて各地バラバラに移動せざるを得なくなり、その為、生活は成り立たなくなっています。2004年～2005年に従事していたラッカイン州の状況を心から心配しています。

★我々のメンバーの中には親と連絡が取れなくなったり、兄弟と連絡が取れなくなったりしている者がいます。ほんとに、心が締め付けられるように痛いです。さらに、活動自体も、計画自体の再度の見直しをする必要を感じています。保健衛生活動と菜園事業の二本立て！それは変わらず行いつつ、村の住民が必要としている安全な水の提供として、井戸堀などのサポートにも力を入れていきたいと想います。

そして、MFCGの活動は休むことなく、ミャンマーの人たちと共に行う、共感→共働→共鳴→響働に繋げられるようにしていきたいと感じています。皆さんの中にもミャンマーのサポートを考えておられる方がいればぜひ、このMFCGの共感→共働→共鳴→響働の環の仲間になっていただけないでしょうか？是非とも、今後のミャンマーの未来を創る、ご一緒に考えていければと想います。

引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

　　　　　MFCG代表理事・医師　名知　仁子　拝