阪大90周年記念展（4月27日から）。洪庵も紹介します。

緒方らぼの松永（阪大適塾記念センター）です。

 

2021年は阪大創立90周年に当たり、それを記念した展覧会が総合学術博物館にて4月27日（火）～8月10日（火）に開催されます。

https://www.museum.osaka-u.ac.jp/2021-04-05-15084/

阪大の前史として、適塾・緒方洪庵の展示もあり、鋭意準備中です！

 

とりわけ目玉は、「扶氏医戒之略」と洪庵の薬箱です。

 

「扶氏医戒之略」はドイツ人医師フーフェラントの「医者の義務」を洪庵が12箇条に抄訳したもので、高潔な医者の倫理観が示されます。

第1条には「ただおのれをすてて人を救わんことを希（ねが）うべし」とあるように、現代にも通じるもので、現に複製を掲げるお医者さんもいらっしゃいます。

展示するのは、洪庵玄孫の緒方惟之氏から適塾記念センターに寄贈された洪庵自筆、しかも校正が入った唯一無二のものです。

 

洪庵の薬箱は現在、壮年期と晩年期に使用した2種が残り、いずれも適塾記念センターに所蔵されています。

既報の髙橋京子先生によるミュオンを使った分析は、晩年期のものが対象でしたが、状態がよろしくないため展示は出来ません。

展示するのは壮年期のもので、これまた髙橋先生の研究によれば、東洋・西洋それぞれに由来する生薬が半々の割合で収められ、漢方から西洋医学へ移行する過渡期的な治療を洪庵が行っていたことが解明されています。

 

「扶氏医戒之略」は前期、薬箱は後期の出品で、6月13日に展示替えを行います。

貴重な資料をその目に焼き付けてください！

 

また関連企画として、4月29日（木・祝）にミュージアムレクチャー「大坂に生きた緒方洪庵と適塾生」という講演をオンラインにて行います。

申し込みは上記URLから可能です。

 

洪庵の人物像を知った上で、NEO「緒方洪庵」の味わっていただければ、美味しさ倍増すること間違いなし!？