
支援総額
目標金額 2,500,000円
- 支援者
- 196人
- 募集終了日
- 2023年10月25日
あと7時間|歌舞伎・新派・新喜劇・OSK台本作品リストご紹介3
お早うございます。松竹大谷図書館の武藤祥子です。
いよいよこのプロジェクトも、あと7時間となりました!本日最終日も厚いご支援を頂き、スタッフの励みになっております!残り少ないお時間、最後まで頑張って参ります!
さて、1万円以上ご支援下さった方には、当館が所蔵する台本を保護する、スタッフ手作りのカバーにお名前を記載するというリターンをご用意しております。
今回は【歌舞伎・新派・新喜劇・OSK台本】作品リストより、令和5年7月より10月までの台本をご紹介します。
【歌舞伎・新派・新喜劇・OSK台本】作品リストはこちら

令和5年7月 上段)公文協東コース上演台本 下段)歌舞伎座上演台本
(公社)全国公立文化施設協会主催の巡業公演は4年ぶりとのことで、今年度の東コースは国指定重要文化財である秋田の康楽館公演も含めて全21会場で開催されました。『鬼一法眼三略巻 菊畑』は、鬼一法眼を尾上松緑、奴智恵内を坂東亀蔵と中村萬太郎のダブルキャストで勤めました。『新古演劇十種の内 土蜘』は三世尾上菊五郎の三十三回忌追善狂言として五世菊五郎によって初演された音羽屋ゆかりの舞踊で、蜘蛛の糸を繰り出す勇壮な立廻りが華やかに繰り広げられました。
歌舞伎座の「七月大歌舞伎」、昼の部は四世鶴屋南北の『三代猿之助四十八撰の内 通し狂言 菊宴月白浪 忠臣蔵後日譚』の上演です。斧定九郎を主人公とした忠臣蔵のパロディで、両宙乗りや大屋根の立廻りなどの演出が客席を盛り上げました。夜の部の『神霊矢口渡 頓兵衛住家』は、渡し守頓兵衛とお舟を市川男女蔵と中村児太郎がそれぞれ初役で勤めました。『神明恵和合取組 め組の喧嘩』は文化2年に実際に起きた町火消しの鳶と力士の喧嘩を題材にした作品で、大詰の豪快な大立廻りも威勢のいい江戸っ子らしい世話物です。『新歌舞伎十八番の内 鎌倉八幡宮静の法楽舞』は、九世市川團十郎没後百二十年としての上演で、当代の市川團十郎が七役、市川ぼたんと市川新之助がそれぞれ三役を踊り、舞台上では河東節、常磐津、清元、竹本、長唄の5つの音曲が演奏されて見どころ聞きどころの多い舞台でした。

令和5年7月 上段左)新橋演舞場上演台本 上段右)国立劇場上演台本 下段)大阪松竹座上演台本
新橋演舞場では新作歌舞伎『刀剣乱舞 月刀剣縁桐』が初演されました。人気ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」を歌舞伎化した作品で、原作の世界観を生かして歌舞伎の手法や様式を取り入れた舞台は刀剣ファンや原作ファンにも好評を得ました。
7月は初代国立劇場での開催は最後となる歌舞伎鑑賞教室が行われ、『双蝶々曲輪日記 引窓』が上演されました。初舞台が国立劇場だったという中村芝翫が南与兵衛後に南方十次兵衛を演じ、しみじみと思いのこもった一幕となりました。
大阪松竹座開場100周年記念の「七月大歌舞伎」は道頓堀の船乗り込みも賑々しく行われ、大勢の見物客が夏の大阪の芝居の幕開けを寿ぎました。『吉例寿曽我 鶴ヶ岡石段・大磯曲輪外』は、曽我物のお馴染みの登場人物による立廻りやだんまりが繰り広げられ歌舞伎らしい様式美を楽しめる作品でした。『京鹿子娘道成寺 道行より鐘入りまで』は紀州の道成寺伝説に基づく作品で、鐘供養にやって来た白拍子が踊るうちに鐘に飛び込んでしまい引き上げてみると蛇体の姿になっていた、というあらすじにのせて様々な女心を踊る歌舞伎舞踊の大曲です。『伊賀越道中双六 沼津』は、近松半二原作の義太夫狂言で、中村鴈治郎の平作、片岡孝太郎のお米、中村扇雀の呉服屋十兵衛という上方にゆかりある俳優による上演でした。『平家女護島 俊寛』は片岡仁左衛門が俊寛を演じ、船のあとを追う場面では海中に見立てた花道のすっぽんに入る珍しい演出を見せました。村上元三の作『吉原狐』は十七世中村勘三郎のおきち、八世松本幸四郎(後の初世松本白鸚)の三五郎で昭和36年に初演された作品です。3度目の上演となる今回はおきちを中村米吉、三五郎を松本幸四郎が演じ、可笑しくもほのぼのとした人情噺となりました。

令和5年8月 上段)南座上演台本 下段)歌舞伎座上演台本
南座の8月は「坂東玉三郎特別公演」で、大西信行脚本をもとに坂東玉三郎の演出による『怪談牡丹燈籠』の上演でした。お峰と伴蔵を坂東玉三郎と片岡愛之助が演じ、幽霊より怖い人間の業を描いた怪談物で京都の夏の暑さが少し和らいだのではないでしょうか。
歌舞伎座の8月は恒例の「八月納涼歌舞伎」です。『次郎長外伝 裸道中』は新国劇などで上演されてきた作品ですが、歌舞伎では初めての上演でした。恩ある次郎長をもてなそうと奮闘する勝五郎の懸命さが笑いを誘い、客席はあたたかい雰囲気に包まれました。長唄の舞踊『大江山酒呑童子』は、十七世中村勘三郎が昭和38年に初演した作品で、前半の可愛らしい童子と後半の荒々しい鬼神の踊り分けも見事に中村勘九郎が勤めました。『新門辰五郎』は幕末の江戸町火消しの頭、新門辰五郎を取り巻く人々を描いた新歌舞伎で、真山青果らしい台詞劇を堪能できる舞台でした。『三代猿之助四十八撰の内 新・水滸伝』は、中国の長編小説「水滸伝」をもとに三世市川猿之助(後の二世市川猿翁)が平成20年に二十一世紀歌舞伎組の公演で初演した作品です。今回はさらに装置や演出を一新しての上演で、宙乗りや歌、立廻りなど熱気あふれる場面が次から次へと展開しました。

令和5年9月 博多座上演台本
9月は博多座で「市川海老蔵改め十三代目市川團十郎白猿襲名披露 八代目市川新之助初舞台 九月博多座大歌舞伎」が行われました。『歌舞伎十八番の内 矢の根』は父の仇を討つために矢の根を研ぐ曽我五郎が登場しますが、宝船を枕に敷いてうたた寝をするという、お正月のお祝い気分漂うおおらかな一幕です。『歌舞伎十八番の内 外郎売』では、昨年11月の歌舞伎座で外郎売実は曽我五郎を演じた市川新之助が、博多座でもその初舞台姿を凛々しく披露し喝采を浴びました。『壽三升景清 歌舞伎十八番の内 景清』は、景清を主人公として平成26年に初演した『壽三升景清』の中から、『景清』が歌舞伎十八番として上演されました。『其俤対編笠 鞘當』は廓ですれ違う二人の侍、不破伴左衛門と名古屋山三の敵役と二枚目、荒事と和事といった対照的な衣裳や演技が見どころの一つで、吉原仲之町の満開の桜が華やかな気分を盛り上げました。『歌舞伎十八番の内 暫』は博多座で初上演とあって、客席の期待も高まりました。襲名披露狂言として当代市川團十郎白猿が鎌倉権五郎を演じ、勇壮な荒事の演技に大きな拍手が贈られました。

令和5年9月 歌舞伎座上演台本
9月は歌舞伎座で「秀山祭九月大歌舞伎 二世中村吉右衛門三回忌追善」公演が行われ、二世吉右衛門ゆかりの作品が上演されました。『祇園祭礼信仰記 金閣寺』は義太夫狂言の傑作で、松永大膳を中村歌六が初役で勤めました。また歌舞伎の三姫といわれる雪姫を、中村米吉と中村児太郎がダブルキャストで勤めました。『新古演劇十種の内 土蜘』は源頼光の土蜘蛛退治を題材にした松羽目物で、叡山の僧智籌実は土蜘の精を松本幸四郎が初役で演じました。『秀山十種の内 二條城の清正』は初世中村吉右衛門が選定した秀山十種のうちの一つで、淀川御座船の場の加藤清正を松本白鸚が、豊臣秀頼を市川染五郎が演じて祖父と孫共演の感動的な舞台となりました。『菅原伝授手習鑑 車引』は歌舞伎の三大名作のうちの一つで、荒事の演技と共に衣裳や隈取、鬘、下座音楽に至るまで歌舞伎らしい様式美が堪能できる目にも耳にも楽しい華やかな舞台でした。『連獅子』は、獅子の親子の情愛と勇壮な毛振りが見どころの長唄の舞踊です。初の連獅子共演となる尾上菊之助と尾上丑之助の親子が、思いのこもった凛とした演技で客席を魅了しました。『一本刀土俵入』は股旅物を得意とした長谷川伸の作で、昭和6年の初演時には駒形茂兵衛を六世尾上菊五郎、お蔦を五世中村福助が演じて評判を取りました。茂兵衛とお蔦の出会いと再会を描いた感動作で、茂兵衛を松本幸四郎、お蔦を中村雀右衛門が演じました。

令和5年9月 上段左2冊)公文協西コース上演台本 上段右)国立劇場上演台本 下段左)南座上演台本 下段右2冊)永楽館上演台本
公文協の地方巡業西コースは福島県から沖縄県まで全国17会場で行われ、いずれも上方ゆかりの俳優による上演となりました。『玩辞楼十二曲の内 土屋主税』は渡辺霞亭作の忠臣蔵外伝物で、初世中村鴈治郎にあてて書かれたといわれる土屋主税を当代の中村鴈治郎が演じました。『汐汲』は松風村雨の伝説を題材にした舞踊で、蜑女苅藻を上村吉弥が演じました。
10月末の閉場が発表された初代国立劇場のさよなら公演、9月からは2ヶ月連続で『通し狂言 妹背山婦女庭訓』が上演されています。9月の第一部は、春日野小松原の場から吉野川の場まで、10月の第二部は、布留の社頭の場「道行恋苧環」から三笠山奥殿入鹿誅伐の場までの上演です。第一部の吉野川の場では定高を中村時蔵が、大判事を尾上松緑がそれぞれ初役で演じ、第二部はお三輪を尾上菊之助、鱶七実は金輪五郎今国を中村芝翫の配役で上演し、57年間に及ぶ初代国立劇場の掉尾を飾りました。
9月南座では「九月花形歌舞伎」として、8月歌舞伎座で上演された『三代猿之助四十八撰の内 新・水滸伝』が装いも新たに上演されました。新たな演出を追加して一層パワーアップした舞台は、南座での初上演という期待もあって客席も大いに盛り上がりました。
兵庫県出石の永楽館で行われてきた永楽館歌舞伎、今年の「第十三回永楽館歌舞伎」は4年ぶりの開催とあって地元の方の期待も高まりました。『菅原伝授手習鑑 車引』は、歌舞伎ではお馴染みの演目ですが、梅王丸、松王丸、桜丸の三つ子の衣裳を赤にして桜丸はむきみ隈を取らない上方式での上演でした。『釣女』は明治34年に歌舞伎で初演された河竹黙阿弥の作品で、同じ年に開館した永楽館での上演に相応しい作品です。狂言の『釣針』から題材を取った明るくユーモアあふれる舞踊劇に芝居小屋の中は楽しい雰囲気でいっぱいになりました。

令和5年10月 上段)歌舞伎座上演台本 下段左)御園座上演台本 下段右)新派の子上演台本
歌舞伎座の「錦秋十月大歌舞伎」、昼の部では『天竺徳兵衛韓噺』が上演されています。足利将軍家の宝剣紛失を発端とする御家騒動に、天竺から帰国した商人徳兵衛が語る異国話の面白さ、徳兵衛が妖術を使って大屋根に大蝦蟇を出現させる仕掛けなど大道具も注目の舞台です。夜の部の『双蝶々曲輪日記 角力場』は大坂の角力小屋前が舞台で、義に厚い人気力士の濡髪長五郎と素人力士の放駒長吉という、長(蝶)の付く二人の力士が互いの意地の達引きをみせる名場面です。『水戸黄門 讃岐漫遊篇』はテレビドラマなどでもお馴染みの黄門様の諸国漫遊のお話ですが、昭和50年に歌舞伎座で初演されて以来、48年ぶりの上演となります。坂東彌十郎の水戸光圀公、中村福之助の助さん、中村歌之助の格さんという配役での上演です。
名古屋御園座では「片岡仁左衛門 坂東玉三郎 錦秋特別公演」が行われました。四世鶴屋南北作の怪談劇の傑作『東海道四谷怪談』は、令和3年に歌舞伎座での共演が話題となった片岡仁左衛門の民谷伊右衛門と坂東玉三郎のお岩の顔合わせが再び実現しました。
河竹登志夫原作の『作者の家』をもとにした『新編 糸桜』は、平成28年に三越劇場で初演された作品で、その後演劇ユニット新派の子により令和3年に再演、今回はそれに続く日本橋劇場での上演となりました。初演以来主人公の糸を演じてきた波乃久里子、嫁のみつを演じる大和悠河に加えて、繁俊役にはストレートプレイ初挑戦となる尾上流家元・尾上菊之丞という配役で、河竹黙阿弥の作品を守り抜いた一人娘・糸の生涯が新たな場面を加えた”新編”として描かれました。
歌舞伎・新派・新喜劇・OSK台本作品リストのご紹介は以上になります。特に今年は4年ぶりに再開された行事や公演が多く、待ってました!という声が各地で聞かれました。ようやく劇場に足を運んで観劇をゆっくり楽しんだという方も、そろそろ行こうかなと思い始めた方も、この一年の思い出として台本を保護するカバーに、あなたのお名前を記してみてはいかがでしょうか?
これまでの【歌舞伎・新派・新喜劇・OSK台本】作品リストご紹介
リターン
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松竹大谷図書館開館65周年記念オリジナル文庫本カバー
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明日を担う伝承者の養成を共に支える│国立劇場養成所サポーター募集
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関蝉丸神社|"百人一首 蝉丸"を祀る神社に人が集える憩いの場を
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貧困・虐待などで親を頼れない若者に伴走支援を|若者おうえん基金
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文学とジャズで世界をつなぐ-村上春樹ライブラリーの挑戦にご支援を
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江戸から続く「糸あやつり人形」存続の危機に|苦境を乗り越えて未来へ
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産前産後のママに。継続ケアの選択肢を広げ、“My助産師”育成を
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