【実行委員会メンバーにインタビュー : vol 2】

1.　お名前を教えてください / Your name

 

　三田　貴です。　Takashi Mita, Ph.D.

 

 

2.　三田さんはどんなことをされているのですか？/ What is your occupation?

 

中学生時代にパラオに住んだ経験から始まり、すでに35年ほどパラオと関わり続けてきました。現在は京都産業大学で国際関係学を教えるとともに、パラオの研究をしています。在パラオ日本国大使館で専門調査員として働いたことや、パラオコミュニティカレッジで教員をしていた時期もあります。仕事の多くがパラオと関係があります。

 

 

3.　このプロジェクトではどのようなことを担当されているのですか？/ What kind of role are you playing in this project?

 

実行委員会のアドバイザーとして総合的なお手伝いをしています。プロジェクトの企画の中でも、記念誌作成、セミナーの企画、パラオに関係の深い皆さんとの連絡などを担当しています。

 

4.　なぜこのプロジェクトに参加しようと思ったのですか？ / Why are you joining this project?

 

私は、自分の家族の中でパラオと関係を持った者としては3世代目となります。祖父は国家のために自分の意志とは関係なくパラオに派兵され、終戦の2週間前に大和村（現Ngeremlengui州）で命を落としました。私の父は、亡き父の面影をパラオに追い求め、個人の希望と夢のためにパラオでの生活を試みました。私は、こうしたパラオとの運命的なつながりの中に生きてきました。子どもの頃にパラオで生活したことでパラオからたくさんのことを学びました。やがて、大人になったらパラオの人々のためになることをしたいと考えるようになりました。これまで、研究や教育の仕事を通じて、グローバル化で課題を抱えるパラオの未来像についてパラオの人々と一緒に模索してきました。つまり、パラオの未来を考えることが私のライフワークなのです。25周年のプロジェクトは、これまで私を育ててくれたパラオとパラオの人々に敬意を表し、わずかながらでも貢献できる機会と思い参加しています。

 

 

 

 

5.　最後に読者の皆さまにメッセージをお願いします。 / Message

 

パラオは、小国というイメージがありますが、パラオの人々は米国を中心に遠方にまで移り住んでいます。その広がりや移動先での生活の様子から、パラオ人は世界をまたにかけたグローバルアクターであることをうかがい知ることができます。

パラオ本国に目を向けると、観光や環境など、グローバル化の諸現象が社会に様々なインパクトを与えています。しかしながら、それらに手をこまねいているわけではなく、むしろ世界を相手に一国の存在価値を示しながら、価値ある政策を打ち出しています。例えば海洋資源保護区の制定やPalau Pledge（環境保護宣誓制度）の導入がその例です。パラオの国家予算は非常に小さいものですが、世界に先立ち様々な政策を打ち出し、環境や資源を保護し有効に活用していく姿勢は、決して「小国」ではないと言えます。

 

そんなパラオと日本との国交樹立25周年のお祝いに、皆さんも賛同いただけると非常に嬉しく思います。

 

 

 

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