ポストマン

　ポストマンという言葉を聞くと、ビートルズやカーペンターズがカバーした「プリーズ・ミスターポストマン」を思い出します。

　「お願いだよ。僕の手紙を探してよ。彼女からの手紙」といった歌詞ですが、郵便屋さんが来る度に、待っている手紙が来てないかどうかポストをのぞきに行く。大切な手紙を待ち望む気持ちは、ワクワクもし、ドキドキでもあります。今、情報はネットで一瞬に世界を駆け巡りますが、手紙を書いて、切手を貼って、投函し、集められ、車で移動し、その地区の担当の局員さんが配達する。こんなに多くの方の手数を使ってやっと届くものです。直接家に届ける局員さんは、心待ちにしている手紙を届ける大切なお仕事をされています。私も郵便局員さんが来られるとよく世間話をします。心の交流があるのです。多分、日本のあちこちにある限界集落の地域の方、ご高齢の方にとって、局員さんの訪問はもっと重要で、ライフラインになっていると思います。

　小学校の国語の時間で手紙を書く授業した時、教科書の通りに書いて終わらせるのではなく、自分が本当に書きたい人に手紙を出すことにしました。心を込めて一生懸命書き、みんな返事をもらいました。サッカーの好きな子がもらった中村俊輔さんの事務所からの手紙、絵の好きな子がもらった水森亜土さん本人からの手紙、釣りの好きな子がもらった有名な釣り名人からの手紙、テレビ番組の中で名前を出して手紙を紹介してもらいました。もらった手紙はどれも宝物です。

　今後手紙を書くことは少なくなっていくことでしょう。しかしそれだけにもらった手書きの手紙の価値はもっと輝くでしょう。

　今回ポストマンという歌を作りました。局員さんと子どもの愛らしい歌とダンスです。ぜひ舞台でご覧ください。