カーテンコール

　カーテンコールで一番うれしいのはスタンディングオベーションです。宝塚で公演した時に、本編が終わり、再び緞帳が開いた時に、スタンディングオベーションで迎えて下さったことが心に残っています。

　私の経験した一番心の震えるスタンディングオベーションは、ニューヨーク、ブロードウェイの「レ・ミゼラブル」公演です。実はその公演、長い間のロングランの為に、出演者のレベルや意欲が落ちたらしく、プロデューサーのキャメロン・マッキントッシュがキャスト全員を解雇し、一度幕を閉じて、新しくオーディションをやり直して再開幕をしたところだったのです。その解雇の事は日本でも話題になりました。

　まず客層が違いました。着飾った人たちが再び再開した「レ・ミゼラブル」を楽しみに集っていたのです。確かに幕開けからすごい熱量でした。そして一幕終わりの「ONE DAY MORE」は圧倒的でした。こんな感動は初めてです。涙が止まらないのです。さすがに周りも人たちも興奮状態で、歌い終わった瞬間、会場全員の揺れんばかりの歓声とスタンディングオベーションです。まだ一幕終わりですよ。

　再開したのは知っていましたが、客席にブースを作っていた音響さんに、「このショウはいつ始まったのか？」と質問しました。「二週間前だ」と答えてくれました。再開して舞台もこなれて、最も脂の乗りきった公演だったのでしょうね。あれは日本のミュージカルで経験したことないものでした。

　さて、プチミュージカルの毎年の公演で、緞帳が降りた時に、多くの方から拍手をいただきます。そしてカーテンコールの歌・ダンスのための手拍子が始まるのですが、今年はちょっと違います。緞帳が降りて、少し小芝居があってから最後のダンスが始まりますので、ダンスに合わせての拍手は少し待ってください。今年の最後は「my dear friend !」という手紙の歌です。ダンサブルなナンバーですので、曲が始まりましたら、手拍子をお願いします。