＃16 〜偏りがでる支援〜市東保夫（地域推進課）

 

日本赤十字社東京都支部　地域推進課　市東　保夫　

過去に派遣された先：東日本大震災

 

 

皆様こんにちは、東京都支部の市東と申します。

 

私は東日本大震災が発災してから21日目に福島県の被災地に派遣されました。３週間経った被災地は、まだ何も片付いていない様子で、住民の方々は散乱された瓦礫の山を見て、これからどうしたらよいのか途方に暮れている様子だったこと覚えています。

 

被災地に入った職員は各所の支援活動を続けており、私の任務は避難所の状況を把握するための、巡回活動でした。職員は事前に放射線量測定機器の説明を受け、それを身に付け避難所各所を巡回していました。しかし、避難所で生活する避難者の方々はどの程度の放射線を意識しているのかわからない状況でした。

 

避難所を巡回する中で感じたのは各避難所によって供給される物資の偏り(かたより)が大きいことです。潤沢に物資があるところと、ほとんど自給自足のような状況の避難所もあり様々で、避難所間での連携がうまく取れず情報共有が全くできていないことを実感しました。

 

今回、現地を訪れて感じたことはライフラインが途絶えることの恐怖です。平時の時から少しずつでも、いざという時の備えをしておかなければいけないしその必要性を強く伝え広げていくことがわたくしたち赤十字社の使命であると感じます。

 

赤十字社の防災教育は様々で私が健康生活支援講習で学んだ「ホットタオル」は被災地でとても役立ちました。赤十字社がセミナーでお話しているように「やったことのないことは、いざという時に出来ない」ということを現地で思い知らされることが多々ありました。今回の経験からできるだけ多くの皆様に「平時から備えておくこと」ことの重要性の周知を行っていきたいと思います。

 

今後とも、皆様からのご協・ご支援どうぞよろしくお願いいたします。