支援総額
目標金額 5,000,000円
- 支援者
- 221人
- 募集終了日
- 2025年5月21日

国立科学博物館マンスリーサポーター|地球の宝を守りつづける
#子ども・教育
- 総計
- 679人

残そう、ライチョウ!動物園の次なる挑戦
#動物
- 現在
- 1,851,000円
- 支援者
- 72人
- 残り
- 85日

市民が作る!市民のためのニュースメディアを作りたい!
#人権
- 総計
- 18人

北朝鮮向けラジオ放送「しおかぜ」|マンスリーサポーター大募集
#人権
- 総計
- 166人

アムールトラ「ショウヘイ」に、みんなでつくるおもちゃ箱をプレゼント
#観光
- 現在
- 4,240,000円
- 支援者
- 255人
- 残り
- 71日

ごかつら池どうぶつパーク|命を守り、次世代へ繋ぐ小さな動物園の挑戦
#観光
- 現在
- 5,604,000円
- 支援者
- 344人
- 残り
- 36日

命を守る手術器械の職人技を次代へ。技術継承にご支援を
#生活用品
- 現在
- 1,829,000円
- 支援者
- 55人
- 残り
- 10日
プロジェクト本文
こんにちは、路上博物館です。私たちのプロジェクトページをご覧いただきありがとうございます。
私たち「路上博物館」は「博物館はもっと面白い」をビジョンに掲げ、博物館の社会的な価値を高めることを目指して活動しています。
今回のプロジェクトでは、博物館のバックヤードに眠る骨格標本を3D技術でみなさまの手元に届けることで、博物館の新しい活躍の場を広げることを目指しています。
今回は大きく2種類のリターンを用意しています。1つは、3Dプリントした骨格標本のレプリカのリターンです。手のひらサイズのさまざまな動物の頭骨の3Dプリントレプリカをみなさまにお届けします。
もう1つは、体験ができるリターンです。骨格標本のレプリカを何倍も楽しめる特別イベントもご用意しています。
今回は陸生哺乳類を中心に、全17種類の動物をラインナップしました。それぞれペア・セットと比べて楽しい組み合わせをつくっています。
イヌ
| 和名 | タイリクオオカミ |
| 学名 | Canis lupus |
| 標本番号 | GMNH-VM-427 |
| 収蔵館 | 群馬県立自然史博物館 |
ネコ
| 和名 | イリオモテヤマネコ |
| 学名 | Prionailurus iriomotensis |
| 標本番号 | OZM-000 |
| 収蔵館 |
沖縄こどもの国 |
これまでのラインナップで未登場だった犬系の頭骨として、群馬県立自然史博物館のタイリクオオカミが登場!イヌ・ネコと一括りにされがちですが、歯やあごの形から機能的な違いを見ることができるセットになります。
ウシ
| 和名 | ウシ |
| 学名 |
Bos taurus |
| 標本番号 |
KSNHM-Mm-184 |
| 収蔵館 | きしわだ自然史博物館 |
キリン(再販)
| 和名 | キリン |
| 学名 |
Giraffa camelopardalis |
| 標本番号 | NSMT-M34482 |
| 収蔵館 | 国立科学博物館 |
動物にはさまざまな「ツノ」があります。今回は同じ骨に硬いカバー(角鞘:かくしょう)があるタイプの代表としてウシを、ないタイプの代表としてキリンをセットにしました。
※再販のレプリカは、前回のものと同一3Dモデルですが素材が異なります。
カピバラ
| 和名 | カピバラ |
| 学名 | Hydrochoerus hydrochaeris |
| 標本番号 | OUVC10698 |
| 収蔵館 | WitmerLab at Ohio University |
ビーバー
| 和名 | ビーバー |
| 学名 |
Castor canadensis |
| 標本番号 | KSEL-M0001 |
| 収蔵館 | 手作り科学館エクセドラ |
カピバラは陸上で生活し、ビーバーは水辺で生活しています。一見するとげっ歯類の特徴的な前歯やあご関節の形状は共通しているようにみえますが、なんだかちょっと違う。そんな両者を比較できるセットです。
ゴリラ
| 和名 | ゴリラ |
| 学名 | Gorilla gorilla |
| 標本番号 | NSMT-M31823 |
| 収蔵館 | 国立科学博物館 |
チンパンジー
| 和名 | チンパンジー |
| 学名 | Pan troglodytes |
| 標本番号 | NSMT-M54718 |
| 収蔵館 | 国立科学博物館 |
「ヒトに近い動物」としてよくあげられるゴリラとチンパンジーですが、骨にすると印象がずいぶんと違ってきます。ゴリラのゴツさとチンパンジーのまとまった感じから「類人猿」の違いを見てみましょう。
ハンドウイルカ
| 和名 | ハンドウイルカ |
| 学名 | Tursiops truncatus |
| 標本番号 | KSEL-M0003 |
| 収蔵館 | 手作り科学館エクセドラ |
クロツチクジラ
| 和名 | クロツチクジラ |
| 学名 | Berardius minimus |
| 標本番号 | NSMT-M62850 |
| 収蔵館 | 国立科学博物館 |
今回、初の海棲哺乳類では歯の生えているクジラが2種類登場します。ハンドウイルカは鴨川シーワールドで飼育されていた「長助」の頭骨を。クロツチクジラは2019年に新種登録された比較的新しいハクジラです。
ヒト(森 健人)
| 和名 | ヒト |
| 学名 | Homo sapiens |
| 標本番号 | ROJO-HS-1 |
| 収蔵館 | 路上博物館 |
ヒト(齋藤 和輝)
| 和名 | ヒト |
| 学名 | Homo sapiens |
| 標本番号 | ROJO-HS-2 |
| 収蔵館 | 路上博物館 |
動物とヒトを比べるのも面白い、ということで路上博物館の館長と理事の頭骨もラインナップに加えました。同じ「ヒト」でも頭や顔の形に違いが生まれます。どっちも生きているのでぜひイベントなどで骨と生体を比較しに会いに来てください!
ヒグマ
| 和名 | ヒグマ |
| 学名 | Ursus arctos |
| 標本番号 | NSMT-M21010 |
| 収蔵館 | 国立科学博物館 |
ホッキョクグマ
| 和名 | ホッキョクグマ |
| 学名 | Ursus maritimus |
| 標本番号 | NSMT-M31421 |
| 収蔵館 | 国立科学博物館 |
クマの中でも比較的大型の「ヒグマ」と「ホッキョクグマ(シロクマ)」が登場します。特に頬骨の幅の広さがぜんぜん違う、この違いがなぜ生まれるのかぜひ考えてみてください。
ジャイアントパンダ(父)
| 和名 | ジャイアントパンダ |
| 学名 | Ailuropoda melanoleuca |
| 標本番号 | NSMT-M30000 |
| 収蔵館 | 国立科学博物館 |
ジャイアントパンダ(母)(再販)
| 和名 | ジャイアントパンダ |
| 学名 | Ailuropoda melanoleuca |
| 標本番号 | NSMT-M31458 |
| 収蔵館 | 国立科学博物館 |
ジャイアントパンダ(娘)
| 和名 | ジャイアントパンダ |
| 学名 | Ailuropoda melanoleuca |
| 標本番号 | NSMT-M32901 |
| 収蔵館 | 国立科学博物館 |
今回最もユニークなセットなのが「ジャイアントパンダ」です。上野動物園で飼育されていた「フェイフェイ(父)」「ホァンホァン(母)」「トントン(娘)」の頭骨を比べてみましょう。親子なので似ているはずが、娘だけちょっと違うところがある。ぜひその謎を解明してください。
※再販のレプリカは、前回のものと同一3Dモデルですが素材が異なります。
1)タイリクオオカミ(GMNH-VM-427)
2)イリオモテヤマネコ(OZM-000)
3)ウシ(KSNHM-Mm-184)
4)キリン(NSMT-M34482)
5)カピバラ(OUVC10698)
6)ビーバー(KSEL-M0001)
7)ゴリラ(NSMT-M31823)
8)チンパンジー(NSMT-M54718)
9)ハンドウイルカ(KSEL-M0003)
10)クロツチクジラ(TYPE)(NSMT-M62850)
11)ヒト(ROJO-HS-1)
12)ヒト(ROJO-HS-2)
13)ヒグマ(NSMT-M21010)
14)ホッキョクグマ(NSMT-M31421)
15)ジャイアントパンダ(NSMT-M32901)
16)ジャイアントパンダ(NSMT-M30000)
17)ジャイアントパンダ(NSMT-M31458)
「生きているヒトの頭骨は気になるな…」「前回プロジェクトには登場しなかったパンダ父か娘だけ手に入れたい」など、ちょっと気になる標本がある方は、単品でもお申し込みいただけます!ぜひお気に入りの頭骨レプリカをお手元に迎えて、プロジェクトを応援ください!
|レプリカの材質・仕様
- 材料:UVレジン(※前回はナイロン製のため、材質が異なります。)
- 色:ホワイト
- サイズ:最長辺が7~10cm程度
※製造上の注意点は活動報告「リターン「3Dプリントレプリカ」の注意事項について」をご確認ください。
規定数に達した場合は同内容でリターンの発送日が遅いリターンを追加します。3Dプリントレプリカは、ランダム、単品、コンプリートセットもご用意しています!
|
リターンタイトル |
在庫数 |
金額 |
| No.01 ペア「イヌとネコ」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.02 ペア「イヌとネコ」 | 30 | ¥12,000 |
| No.03 ペア「ツノのちがい」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.04 ペア「ツノのちがい」 | 30 | ¥12,000 |
| No.05 ペア「体の大きさのちがい」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.06 ペア「体の大きさのちがい」 | 30 | ¥12,000 |
| No.07 ペア「類人猿」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.08 ペア「類人猿」 | 30 | ¥12,000 |
| No.09 ペア「ハクジラ」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.10 ペア「ハクジラ」 | 30 | ¥12,000 |
| No.11 ペア「ヒト」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.12 ペア「ヒト」 | 30 | ¥12,000 |
| No.13 ペア「大きなクマたち」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.14 ペア「大きなクマたち」 | 30 | ¥12,000 |
| No.15 セット「父母娘」+ イベント参加権 | 5 | ¥20,000 |
| No.16 セット「父母娘」 | 30 | ¥18,000 |
| No.17 3Dプリントレプリカ(単品) | 500 | ¥6,600 |
| No.18 全種コンプリート + イベント参加権 | 5 | ¥100,000 |
| No.19 全種コンプリート | 15 | ¥100,000 |
| No.20 ランダム | 180 | ¥5,500 |
●どのペアやセットの組み合わせとも違うものをリターンとして選択したい場合
「No.17 3Dプリントレプリカ(単品)」をご利用ください。詳細は、「ペアやセットになっていないものを複数個選ぶ方法のご案内」をご確認ください。
●「No.20 ランダム」の注意点について
リターンNo20のランダムは全17種類の中からランダムな1個が届くリターンです。お一人様最大2口までお選びいただけます。また、同時にペアやセットを選んでいる場合は、それらとは違う種類が届きます。
(例)
ペア「イヌとネコ」1口とランダム2口を選んだ場合、
・タイリクオオカミ(GMNH-VM-427)
・イリオモテヤマネコ(OZM-000)
と、上記2種類を除く15種類の中から2つ、合計4種類の3Dプリントレプリカをお届けします。なお、ペアのリターンを選択した日とは別の日にランダムのリターンを選択した場合は重複する恐れがありますのでご注意ください。また、リターンNo20を3口以上選んだ場合でも2種類までしか届かない点もご了承ください
博物館はもっと面白い!
路上博物館が目指すもの
◆博物館標本の活躍の場を広げたい
博物館にはたいてい、収蔵庫と呼ばれるバックヤードがあります。ここには展示室以上の大量の標本が保管されています。
例えば、国立科学博物館には展示室の約100倍の量の標本が収蔵庫に眠っています。中には、展示の入れ替えで日の目をみる標本もありますが、その大半は収蔵庫に眠ったまま。研究者など限られた人にしか利用できない状態で保存されています。
このプロジェクトはそうした「収蔵庫に眠る標本」に光を当てることを目指しています。
◆標本資料を「みんなが使えるもの」へ

私たちが目指すのは博物館の価値を高めることです。価値を高めるとは、多くの人にとって博物館が「あってよかった」と感じられる体験を生み出すことによって実現します。
今回目指すのは、博物館の標本を「使う」機会を広げることで「あってよかった」シーンを生み出すことです。
例えば、絵を描く人の参考資料にしたり。
例えば、机の上に飾って眼の前に博物館をつくったり。
例えば、好きな動物に関するコレクションを充実させたり。
例えば、自分なりのテーマの研究資料にしたり。
使い方は手にする人の自由です。この「もっと自由な博物館」をつくることが、今より多くの人々にとって「博物館があってよかった」につながります。その結果、博物館を大切に思う人が増え、社会における博物館の価値が高まるのです。
◆短期的な支援として、売上を博物館に還元する
博物館の危機的状況は、眼の前に差し迫っている事実でもあります。短期的な支援として、本プロジェクトで集まった資金の一部は、標本の収蔵元に利用料として支払います。
また、リターンの製造や発送以外に残る資金を活用して、さらに多くの標本の3Dデータ化を進めていきたいと考えています。これまで路上博物館では300点以上の博物館標本の3Dモデルをつくってきました。
しかしそれでもまだまだ全然足りません。もっと多くの標本が日本の博物館には眠っています。こうした標本たちに光を当てる活動を今後も継続したいと考えています。
◆みなさまにお願い
このような想いでプロジェクトを立ち上げたものの、正直現状かなり苦戦しています。
残り2週間を切ったところでいまだ達成率は3割。
今回、目標金額を達成しなければ全て返金される方式でプロジェクトを運営しています。これは、中途半端な取り組みでは博物館業界に対する支援にならないと考えているからです。
残り期間でなんとしても目標金額を達成できるよう、ご支援への参加やシェアなどご協力をよろしくお願いいたします。
私たちは、人々に「博物館の面白さを届ける」活動と、人々と一緒に「博物館の面白さを探求する」活動を行っています。
|博物館の面白さを届ける
「博物館で待っていても、博物館に興味のある人としか出会えない。博物館に縁の無い人生を送っている人には、博物館の中でいくらイベントをしたところで届かないのではないか…」
路上博物館が、博物館の外(=路上)に出ようと考えたきっかけは、館長の森が国立科学博物館に勤めていた時代に感じたこの課題がきっかけでした。
当時、博物館の研究者として活動していた森は、収蔵庫の標本を3Dスキャンし、3Dプリントした骨格標本のレプリカを持って上野公園で展示活動をはじめました。
そこから、地域のイベントや学校への出前授業、動物園での骨格標本レプリカを用いたワークショップといった、いわゆる「教育系」のイベント、そしてゲームマーケットや東京マスクフェスなど、一見博物館とは関係がなさそうに見えるイベントでも展示を行ってきました。

|博物館の面白さを探求する
博物館で展示できるのは、資料全体のごく一部です。しかもそれらの大半はガラスの向こう側にあったり、柵で囲まれていたりして「見る」ことしかできません。
本当は手にとって触って、動かして、並べて、覗いてみてはじめてわかることがたくさんあります。しかし、実際の標本資料を誰もが自由に触れるようにするのはそう簡単ではありません。
そこで「3Dプリントレプリカ」です。
3Dプリントレプリカは仮に粉々になったとしても、もう一度同じものを作れます。同じものを複数作れば、みんなで一緒に観察することもできます。また、大きすぎて持ち運べない資料であっても、小さくして持ち運ぶことができます。
そして、それを持って博物館の展示場に行けば、異なる博物館の資料をその場で比較することもできるのです。
このように3Dプリントレプリカを通じて、もっと自由に「博物館を使う」ことができれば、今よりもっと博物館を楽しむことができるようになります。そして、私たちの活動から、博物館それ自体のポテンシャルをより活かすこともできるのではないかと考えています。
私たち路上博物館は2020年の創業以来、博物館に「普段あまり足を運ばない人」にも博物館の面白さを伝える活動を大切にしてきました。
この中で大切にしていることが2つあります。
|「見る」だけでなく「観る」体験をつくる
我々は眼で受け取った光の情報を脳で処理することで「見る」という行為を行っています。そして脳は案外テキトーに情報を処理しがちです。
分かりやすい例が騙し絵による錯視です。騙し絵は「騙してますよ」と言ってくれているので親切なのですが、実は我々は日常的に、気がつかないうちに「錯視しちゃっている」ことがあるのです。
骨格標本についても眼で見て理解したと思い込んでいたことが、実際に触ってみるとまるで違い、脳内の情報が続々とアップデートされる感覚を得ることがあります。動物の骨格の専門家である研究者(森館長)ですら、触らないと視覚による誤解に気がつくことは困難なのです。
例えば、「ライオンの奥歯の噛み合わせ」なども漫然と眼で見るだけだと誤解されてしまいがちな構造です。ライオンの奥歯は「裂肉歯(れつにくし)」と呼ばれ、ヒトの臼歯とは異なりとてもギザギザしています。これは中学校の理科の教科書でも描かれており、見たことがある人が多いのではないでしょうか。

路上博物館で道ゆく人々にお話ししていても烈肉歯自体は覚えている人もそこそこいます。しかし、ほとんどの人たちがこの「上のギザギザ」と、「下のギザギザ」が歯車のように噛み合うと信じています。
しかし、実際はどうでしょうか。

よく見ると分かりますが、口を閉じたとき下顎は上顎の内側に入り込んでいます。つまり、歯車ではなく、ハサミの構造をしているのです。これにより、ライオンの奥歯は互いにすれ違うことで、肉を切り裂くことができるのです。
この例は非常に初級的な錯視の例なので、眼で見ることでも頑張れば理解することができます。しかし、これも実際に触ってみれば、より直感的に理解することができます。百聞は一見に如かず、そして「百見は一触に如かず」ですね。
そして、ものを「観察する」という行為は、実際に触って熱や質感を感じたり、嗅いで匂いを感じたりすることが、目で見るのと同等かそれ以上に重要なのだということを多くの人に実感してもらいたいと考えています。
これは「見る」から「観る」への転換です。私たち路上博物館は、こうした「観る」体験をつくることが、より多くの人々に博物館資料の面白さを届けるために大切だと考えています。
|比べてみる
動物の専門家は一つの標本を観察するだけで、そこから色々なことを読み取ることができます。なぜそんなことができるのかと言えば、過去に観察した他の多数の標本と脳内で比較を行うことができるからです。
知識や経験が少ない場合、一つの標本だけを観察してもあまりよく分かりません。そんなときは、複数の標本を同時に観察し、その場で比べてしまえばよいのです。実際、専門家もそうやって標本を比較して観察する訓練を重ねた結果、一つの標本からも物が言えるようになっているのです。
例えばさきほどのライオンの歯の構造についても、同じ肉食のオオカミと比べてみましょう。オオカミはライオンと比べて何が違うでしょうか。

なんだか鼻先が長かったり、一部の歯が全く噛み合っていないようにも見えます。なんで?
この「なんで?」を考えていくにはライオンとオオカミの生き方(生態)も合わせて比較していくことになります。実はこれが、冒頭にもでてきた「比較解剖学」という研究分野の進め方だったりします。
このように比べてみると疑問が次々湧いてくるのです。
しかし、残念ながら現状の博物館の展示ではなかなかこの比べるという体験をすることが難しいなとも感じます。やはり両者を手に持って、本当に同時に観察することが比べて楽しむための一番の近道なのです。
私たち路上博物館はこの比べる楽しみをいわゆるプロの研究者ではない、一般の人々にも味わってもらいたいと考えています。
博物館には、古今東西のさまざまな標本や資料が収蔵されています。しかし、展示されているのは全体のわずか1%ほどにすぎず、多くの標本は収蔵庫に保管されたままになっています。
これらの標本は、限られた専門家しか直接「観る」ことが許されず、一般の人々が目にする機会は常設展や企画展に限られています。もちろん、標本を未来へ受け継ぐためには、適切に保管することが重要です。しかし、収蔵庫に眠ったままでは、その存在すら知られないままになってしまいます。
路上博物館は、この「観る機会」を広げ、すべての博物館の標本を誰もが自由につかえる未来を目指しています。
将来的には図書館のように、肩書きの有無に関わらず誰もが平等に博物館資料に自由にアクセスできるシステムが構築されることが理想です。しかし博物館の財政問題やら、旧来の慣習やらでこれは一朝一夕には到達しえない目標であるということも理解しています。
だからこそ私たちは、まずは標本資料を3Dデータ化し、公開することが理想への第一歩だと考えています。
時間はとてもかかるかもしれません。
しかし、目で見るだけでなく、触って感じて「観る」楽しさを多くの人が体験していけば、現状の博物館のシステムも違った形に変化していくのではないかと期待しています。
そしてゆくゆくは、3Dプリントレプリカとその元となった実際の標本資料を比べて、実物資料の素晴らしさを多くの人に体験してもらえる日が来ることを願っています。
さらには、学校の勉強や研究活動だけでなく、映画づくりや地域コミュニティのハブとしても。特に理由なくなんとなく眺めたいという目的でも。とにかく自由に、博物館の標本を使える未来への一歩として、ぜひ本プロジェクトを通じて3Dプリントレプリカを手にいれてみてください。
第2弾の実施に至るまで、たくさんのステップを乗り越えてきました。
標本の情報はネット上で簡単に見つかるものではありません。まずはどこの博物館にどの標本が、どんな状態であるのか情報を集めてまわる必要があります。
標本が見つかったら、博物館との交渉がスタートします。学芸員や館長、管理者と交渉し、契約書を作るなどの事務作業をクリアします。
さあいよいよモデルづくりと思いきや、テスト制作を繰り返し、何度も失敗してやっと1点の3Dプリントレプリカが完成します。
これらの壁を乗り越えて、第2弾の実施にいたることができました。
今回のプロジェクトでも、目標金額を上回ったご支援は、今後もさらなるバリエーションを広げ、第3弾以降を実現するため、地道な活動や地域でのイベントに出展の活動費として使わせていただきます。
ぜひ応援をよろしくお願いいたします!


本プロジェクトのリターン品を持って、学研の図鑑LIVEの松原編集長と路上博物館の森館長が骨への愛にあふれたトークイベントを実施します。
本イベントに参加する方は全員、3Dプリントレプリカもお届けします。トークの話題になっている骨を、手元でさわって楽しむこともできます。
|開催概要
- 開催日:2025年11月2日(日)
- 時間:午後〜夕方にかけて
- 開催場所:都内会場にて実施します。
※詳細はご支援者の方にご案内いたします。
※本イベントはアーカイブ視聴権もあります。(2025年11月〜2026年11月末までの期間限定で、当日の様子をアーカイブ視聴することができます。ライブ配信はありませんのでご了承ください。)
※1回の参加券の申込みで、小学生以上1名が参加できます。
※未就学児は付き添いで1名まで参加可能です。

路上博物館館長である森(元国立科学博物館研究者、理学博士)が、オンラインで授業相談を行います。
ご支援いただいた方には、3Dレプリカのご希望のペア1種をお届けします。3Dプリントレプリカを使った授業の内容や、骨格標本に関する疑問にお答えします!
|開催概要
- 開催日:2025年6月~11月
- 開催方法:オンラインで1時間程度
- 開催回数:1回
※本リターンは、支援時点で学校法人に勤務しており、かつリターンの発送時期まで学校法人に勤務し続けている予定の方限定です。
※具体的な日時は個別に調整いたします。
※授業への参加は別途相談となります。
※お一人様1回までのご支援でお願いいたします。
※原則、日本語での対応となります。

インターネット上にある誰でもダウンロードして使える3Dモデルデータを探して、3Dデータを加工する入門レクチャーを、オンラインで開催します。
- Sketchfabでミュージアムの3Dモデルデータを探してみよう!
- Blenderをつかって3Dモデルデータを加工しよう!
- デモ:3Dモデルデータに台座をつけてみる
- デモ:3Dプリントするための加工をしてみる
- 質疑応答
|開催概要
- 開催日:2025年9月13日(土)13:30~16:00
- 開催方法:zoom
※事前に以下を済ませてご参加ください。詳細は別途ご案内します。
・オンライン環境の用意
・zoom、Sketchfabアカウントの用意(無料版でOK)
・Blenderのインストール及び動作環境の用意(※PCのスペックに不安がある方は支援の前にBlenderのインストールと起動を試してください。)
・PCとマウスの用意

博物館に収蔵している資料の3Dモデル(本リターンで制作したものと同等の3Dデータ)を作りに現地に行きます!貴重な資料を3Dモデル化して、来館者に「もっと面白い」使い方を届けたい博物館の方におすすめです。
- 博物館資料1点の3Dモデルデータ(OBJ形式)のご提供
- 現地にて3Dスキャン技術のレクチャーの実施
|開催概要
- 開催日:2025年6月〜2026年3月末
- 開催方法:zoom
※本リターンは、支援時点で博物館に勤務しており、かつリターンの発送時期まで博物館に勤務し続けている予定の方限定です。
※博物館=博物館、美術館、史料館、動物園、水族館、植物園等、資料を収集・展示・研究している施設を幅広く指します。また運営主体の公私を問いません。
※具体的な日時は個別に調整いたします。
※事前に対象物の確認などの打ち合わせ(オンライン・1回)を実施します。
※日本国内限定での対応となります。
※旅費交通費を含みます。
|
リターンタイトル |
在庫数 |
金額 |
| No.01 ペア「イヌとネコ」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.03 ペア「ツノのちがい」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.05 ペア「体の大きさのちがい」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.07 ペア「類人猿」+ イベント参加 | 5 | ¥14,500 |
| No.09 ペア「ハクジラ」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.11 ペア「ヒト」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.13 ペア「大きなクマたち」+ イベント参加権 | 5 | ¥14,500 |
| No.15 セット「父母娘」+ イベント参加権 | 5 | ¥20,000 |
| No.18 全種コンプリート + イベント参加権 | 5 | ¥100,000 |
| No.21 【学校の先生限定】路上博物館館長による授業相談会 | 3 | ¥12,000 |
| No.22 3D技術オンラインレクチャー | 200 | ¥3,000 |
| No.23【博物館限定】3Dデータのデジタルアーカイブ作成 | 2 | ¥500,000 |
|
リターンタイトル |
在庫数 |
金額 |
| No.24 路上博物館の純粋応援コース 梅 | ¥10,000 | |
| No.25 路上博物館の純粋応援コース 竹 | ¥20,000 | |
| No.26 路上博物館の純粋応援コース 松 | ¥50,000 | |
| No.27 路上博物館の純粋応援コース 銅 | ¥100,000 | |
| No.28 路上博物館の純粋応援コース 銀 | ¥200,000 | |
| No.29 路上博物館の純粋応援コース 金 | ¥300,000 | |
プロジェクトに関するご留意事項
【リターン品について】
○3Dデータの使用許諾
国立科学博物館様、群馬県立自然史博物館様、手作り科学館エクセドラ様、きしわだ自然史資料館様、沖縄こどもの国様、WitmerLab at Ohio University様からプロジェクトを行うこと、名称と画像掲載を行うことの許諾を取得しております。
○リターンの追加
ご用意しているリターンについて、プロジェクト期間中に予定数に達した場合は、発送時期を後ろ倒しにしたプランを追加予定です。(終了前36時間は追加が間に合わない可能性があります、ご了承ください。)
○対象年齢について
本リターンは15歳以上を対象としています。3Dプリントレプリカは尖ったパーツや小さなパーツが含まれています。小さなお子様の手の届かない場所に保管をしてください。また、強い力をかけたり熱や化学反応によって破損・変形・変色する可能性がありますのでご注意ください。
○糸のようなものがついていたり欠けているように見える場合
3Dプリントの性質上、本体から糸のようなものが伸びている場合がありますが、品質には問題がございませんので予めご了承ください。また、歯などが欠けている場合がありますが標本自体が欠けている状態を再現している可能性があります。3Dモデルをご確認ください。
○返品・交換について
発送時点ですでに破損・発送商品の手違いが発生していた場合を除き、返品や交換は承っておりません。万が一異なる商品が届いたり到着時点で破損していた場合は主催者までご連絡ください。郵送先のご案内をいたします。
○再現性について
3Dプリントレプリカは可能な限り本物の標本の形状を再現していますが、以下の点は再現が難しくなっていますのでご注意ください。
・3Dプリントの過程で必要となる構造柱の発生
・縮小に伴う微細な模様や突起などの省略
・重量・質感・強度等の形状外の要素の再現
また、実際の標本データでは薄すぎて3Dプリントできない箇所については一部厚みを修正しています。
○本物の標本が見たい場合
展示先の博物館にお問合せください。なお。標本番号の標本は展示室ではなく保管庫や他館に貸し出している場合もありますのでご注意ください。
○その他の注意事項
リターン品の転売は禁止とさせていただきます。
【プロジェクトについて】
○プロジェクトの目標金額を達成しなかった場合
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。また本プロジェクトが未達となった場合、今後3Dプリントレプリカが販売される保証はできかねます。
○想定されるリスクと対応
天災や新型コロナウイルス感染症の影響等や円安など為替の影響で、製造や発送に遅れが出るリスクがあります。これらの影響で遅れが出ることが判明した場合は、速やかに当プロジェクトページとメールにてご報告いたします。
万が一、予定している生産工場が廃業等の理由で利用できなくなった場合、可能な限り早急に代替工場を探して生産体制を作り直します。最悪の場合、私たちで独自に3Dプリンターを確保して制作しようと考えています。これらの状況は当プロジェクトページおよび支援していただいた方々のメールアドレス宛にご連絡するようにいたします。
○発送先の範囲について
本プロジェクトのリターンは送料込みの金額になります。ただし発送先は日本国内限定ですのでご注意ください。国外の場合は別途送料を請求させていただきます。
○再販の計画
クラウドファンディングを達成した場合は今後、ネット通販やミュージアムショップなどでも取り扱ってもらえるように営業をしていこうと考えています。ただし、本クラウドファンディングとは規格が変更になる可能性がある点と発売時期は未定である点にはご注意ください。
○返金・キャンセル
プロジェクト達成後は、既にご支援いただいたコースから別のコースに変更することはできません。また、ご支援確定後の返金やキャンセルはご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。
○応援コメント
ご支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合があります。
- プロジェクト実行責任者:
- 森健人(路上博物館)
- プロジェクト実施完了日:
- 2025年11月30日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
一般社団法人路上博物館が全国の博物館由来の動物の頭骨標本を3Dプリントしてつくった「3Dプリントレプリカ」を皆様の手元に届けます。また、それに関連するイベントも実施します。
リスク&チャレンジ
- プロジェクトを実施する上でのリスクについて
- 製造を委託する工場が海外(中国)にあるため為替レートの影響や国際情勢の影響を受ける可能性がある
- リターンを実施する上でのリスクについて
- 製造を委託する工場が海外(中国)にあるため為替レートの影響や国際情勢の影響を受ける可能性がある
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プロフィール
「博物館はもっと面白い」 一般社団法人路上博物館のアカウントです
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リターン
6,600円+システム利用料

No.17 3Dプリントレプリカ(単品)
●3Dプリントレプリカ(単品)
以下の中から1点選ぶことができます。
1)タイリクオオカミ(GMNH-VM-427)
2)イリオモテヤマネコ(OZM-000)
3)ウシ(KSNHM-Mm-184)
4)キリン(NSMT-M34482)
5)カピバラ(OUVC10698)
6)ビーバー(KSEL-M0001)
7)ゴリラ(NSMT-M31823)
8)チンパンジー(NSMT-M54718)
9)ハンドウイルカ(KSEL-M0003)
10)クロツチクジラ(TYPE)(NSMT-M62850)
11)ヒト(ROJO-HS-1)
12)ヒト(ROJO-HS-2)
13)ヒグマ(NSMT-M21010)
14)ホッキョクグマ(NSMT-M31421)
15)ジャイアントパンダ(NSMT-M32901)
16)ジャイアントパンダ(NSMT-M30000)
17)ジャイアントパンダ(NSMT-M31458)
●御礼状
- 申込数
- 74
- 在庫数
- 426
- 発送完了予定月
- 2025年10月
14,500円+システム利用料

No.01 ペア「イヌとネコ」+ イベント参加権
●ペア|イヌとネコ + イベント参加権
タイリクオオカミとイリオモテヤマネコのペア+イベント参加権のリターンです。以下の2種類の3Dプリントレプリカが各1点届きます。
和名:タイリクオオカミ
学名:Canis lupus
標本番号:GMNH-VM-427
収蔵館:群馬県立自然史博物館
和名:イリオモテヤマネコ
学名:Prionailurus iriomotensis
標本番号:OZM-000
収蔵館:沖縄こどもの国
●イベント参加権
「図鑑みたいに楽しもう!学研の図鑑LIVE 松原編集長と一緒に骨愛トーク」
1名分
※未就学児は1名まで同伴可
●御礼状
- 申込数
- 5
- 在庫数
- 完売
- 発送完了予定月
- 2025年11月
6,600円+システム利用料

No.17 3Dプリントレプリカ(単品)
●3Dプリントレプリカ(単品)
以下の中から1点選ぶことができます。
1)タイリクオオカミ(GMNH-VM-427)
2)イリオモテヤマネコ(OZM-000)
3)ウシ(KSNHM-Mm-184)
4)キリン(NSMT-M34482)
5)カピバラ(OUVC10698)
6)ビーバー(KSEL-M0001)
7)ゴリラ(NSMT-M31823)
8)チンパンジー(NSMT-M54718)
9)ハンドウイルカ(KSEL-M0003)
10)クロツチクジラ(TYPE)(NSMT-M62850)
11)ヒト(ROJO-HS-1)
12)ヒト(ROJO-HS-2)
13)ヒグマ(NSMT-M21010)
14)ホッキョクグマ(NSMT-M31421)
15)ジャイアントパンダ(NSMT-M32901)
16)ジャイアントパンダ(NSMT-M30000)
17)ジャイアントパンダ(NSMT-M31458)
●御礼状
- 申込数
- 74
- 在庫数
- 426
- 発送完了予定月
- 2025年10月
14,500円+システム利用料

No.01 ペア「イヌとネコ」+ イベント参加権
●ペア|イヌとネコ + イベント参加権
タイリクオオカミとイリオモテヤマネコのペア+イベント参加権のリターンです。以下の2種類の3Dプリントレプリカが各1点届きます。
和名:タイリクオオカミ
学名:Canis lupus
標本番号:GMNH-VM-427
収蔵館:群馬県立自然史博物館
和名:イリオモテヤマネコ
学名:Prionailurus iriomotensis
標本番号:OZM-000
収蔵館:沖縄こどもの国
●イベント参加権
「図鑑みたいに楽しもう!学研の図鑑LIVE 松原編集長と一緒に骨愛トーク」
1名分
※未就学児は1名まで同伴可
●御礼状
- 申込数
- 5
- 在庫数
- 完売
- 発送完了予定月
- 2025年11月
プロフィール
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