記憶違い。

もうすぐクリスマス。世の中はウキウキする季節だが、私たちにとってはトラウマかもしれない。

１年前５度目の洪水被害を受けた日だ。

その日はクリスマスであり、ガテラの誕生日であり、本来だったらワインの１本でも空けて、しみじみ連れ添った人生を語り合いたいところだが、去年のその日を体験してしまった今、気を抜いてはいけない日となってしまった。

去年のその日、私はガテラと出会って初めて花束をもらった。バラの花束だと思っていたその花束は、実は違っており、いろんな花が混じった花束だった。そしてこっちにいると無性に恋しくなるチョコレートも一緒にくれた。

人間の記憶なんていい加減なもので、いつの間にかバラの花束となって私の頭の中にインプットされていた。たった１年前の記憶だって、こんな状態なのだ。それともその後の出来事があまりにもストロングで、花束がかすんでしまったのか？

それにしても、初めて花束をもらった日に洪水に遭い、慣れないことはやっちゃいけないと思った。だからこれからはガテラに花束をくれなんてことは、口が裂けても言わない。そんなものをもらってしまったら、またとんでもないことが起こりそうな気がする。

今年のクリスマスは穏やかでありますように。