スペイン語通訳の私がトーキングマットのトレーナーに変身！

 

　　　　　

こんにちは！認定トレーナーの玉木裕子です。

トーキングマットは、聞く人（Listener）と考える人（Thinker）の間で交わされるカードによって、考える人の思いや選好を、マットの上で客観的に確認できるツールです。障害があってもなくても、その思いを表すことができます。

 

私は若い時、海外を含めて10年ほど自閉症の人たちと関わりました。自分が専攻した音楽を通してコミュニケーションが取れないかということが、その頃の私のテーマでした。メキシコに留学し、大学にあった自閉症施設でも働きました。結婚を機に広島に移り、その後はスペイン語通訳として仕事をしてきました。

 

SDM-Japanの活動を知った時、この頃のことを思い出し、トーキングマットに強く興味を惹かれました。自閉症の子ども達も、このツールを使ったら自分の思いを表現できるかもしれないと感じ、ワクワクしたのを覚えています。

 

さて、トーキングマットはカードを介してコミュニケーションを取るツールですが、私は通訳として、言語の違いでコミュニケーションが取れない人たちの間で仕事をしてきました。そこにも、私がトーキングマットに興味を惹かれた理由があったと思います。

 

友人からクラウドファンディングの話しを聞いた時、トーキングマットをすぐにでも手にしたいと思い支援をしました。その時の私は、お得にトーキングマットを手に入れたいだけの支援者だったわけです。それが、私がSDM-Japanと深く関わるきっかけでした。

 

そんな時に、メキシコの大学の自閉症施設から、創立30年を祝う行事にオンライン参加してくれないか、と依頼がありました。偶然とは思えませんでした。是非、このトーキングマットを伝えたい、と大学側に説明しました。そしてそのことをSDM-Japanに相談し、方法を尋ねたのですが、なんと私自身がトレーナーの資格を取って、伝えるように言われました。最初は戸惑いました。SDM（意思決定支援）を勉強し始めたばかりでしたし、その時期広島において、東京オリンピックのメキシコ合宿誘致の仕事で激務の中にいたからです。しかし、勧められるままトレーナー研修に参加し、やっとの思いで認定トレーナーの資格を得たとき、それがどんなに名誉なことだったかを知りました。

私にそのチャンスを与えてくれたSDM-Japanに心から感謝しています。

 

メキシコの施設のスタッフに、もうすぐ基礎研修をオンラインでするつもりです。

 

そして今回、第3回目のクラウドファンディングの担当者になりました。支援者から担当者。こんな私がこれからSDM-Japanでどのような活動ができるのか未知数ですが、広島にSDM-Japanの支部を作りたいという夢に向かって、新たな活動を始めました。

 

あなたを助けたいのではなく、あなたのことが知りたい、障害のある無しに関わらず、誰もが自信と誇りをもって、自分の思いを述べ、心からの希望に基づいて生きることができる社会を目指して、トーキングマットの普及に努めていきたいと思っています。