絶滅危惧種シロワニの保全を皆で|小笠原での調査・研究活動にご支援を
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支援総額

4,576,000

目標金額 3,000,000円

支援者
406人
募集終了日
2024年12月27日

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2025年03月03日 15:09

2025年1月小笠原シロワニ調査活動報告

2 0251月小笠原シロワニ調査報告

 

令和7年3月2

NPO法人小笠原シロワニ保全研究会 中村雅之

 

 

1.調査日程 

202517()126() 延べ21日間(3グルーブ構成)

 

 

2.調査参加者リスト

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3グルーブ調査メンバー

 

 

3.調査目的

)202311月に父島周囲に設置した超音波受信機(VR2W)の蓄積データ回収、バッテリー交換、再設置

 

)父島列島のシロワニ潜水目視調査

 

 

4.調査トピックス

)202412 : 父島ダイビングショップの協力により、超音波受信機(VR2W)の事前回収。1台も流失することなく、設置していた全14台をすべて無事回収できた。

 

) 202517()17() : 北海道大学修士学生2名により、回収された受信機に蓄積されていたデータの回収。全14台の内、1台が作動不良によりデータが蓄積されていなかった。またもう1台はデータが回収出来たものの、作動不良が見られた。→代替え機2台を手配し、交換再設置した。

 

3)2025118()26() : ダイバー3名によリ14台の受信機(VR2W)の再設置作業とシロワニ潜水目視調査。携帯型受信機(VR100)を使用した、船上からのシロワニ発信機信号の探索。

 

4)2025121()26() : 島民の皆様へ調査結果説明会(123())

 

1. 受信機再設置&潜水シロワニ個体数調査の日時・場所・シロワニ目視数

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1.父島列島周囲の受信機14台の設置ポイント位置・水深

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5.海中への設置から1年が経過した受信機・ペンダント型水温計の状態について

父島列島周辺に設置した14台の超音波受信機をは、全て失わず回収することができたが、鹿浜に設置した受信機は、残念ながら作動不良により8月以降のデータが記録されていなかった。

 

事前計画では、各受信機の固定用土嚢袋、ロープ、ブイなどに劣化が見られた場合は、交換する予定であったが、水中に設置された土嚢袋は、付着物がついていただけで、破れなどの劣化は見られなかったため、今回の調査期間中で交換したものはなかった。しかしペンダント型水温計は4/14個が水没し作動不良となっていた。

 

2.海中に設置された受信機(VR2W)

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6.シロワニ調査について

潜水目視調査から19個体(延べ24個体)、船上からの携帯型受信機VR100を用いたシロワニ信号探索では1個体(潜水調査で目視確認された個体を除く)(表3)、トビウオ桟橋の観察では1個体が観察され、今回の調査で合計21個体のシロワニを観察することができた。

 

 

6-1)潜水目視調査

 3名の潜水調査ダイバー(水族館職員)と水中ガイド1名の計4名で潜水目視調査チームを構成し、計14か所の潜水調査地点で合計19回の潜水目視調査を行った。最も深い潜水調査地点は、二見港内の沈船(製氷海岸前)で水深35mであった。

 

14ヵ所の調査地点のうち、シロワニが良く観察される代表的なダイビングポイントの沈船(製氷海岸下)4回、弟島鹿浜は2回、マルベリは2回の潜水調査をおこなった。

 

潜水調査ポイントの中で、今回シロワニが確認されたポイントは、沈船(製氷海岸下)と弟島鹿浜のわずか2ヵ所だけで、今回マルベリでは2回とも、確認されなかった。撮影されたシロワニ19個体の性比はオス:メス=9:10で、性比の偏りはみられなかった。

 

撮影記録されたシロワニは、全て個体識別台帳で左右体側別に照合され、すでに登録されている個体か?または未登録の新規個体か?が評価された。

 

今回の調査で、弟島鹿浜で119日に観察撮影されたメス2個体(swL022R022swL027R026)は、3日後の123日、2回目の潜水調査でも洞窟で再度撮影され、調査期間中洞窟に滞在していたと推測された。

 

また121日沈船(製氷海岸下)ポイントで、観察撮影されたオス個体(swL047R047)は、4日後の124日、同ボイントで再度観察撮影され、沈船周囲に滞在していたと推測された。

 

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2.潜水目視調査によるシロワニ確認記録

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表中の個体No.表記について

 

) swL019R073とは? : swはシロワニ(shirowani)の略、L019は左体側登録番号、R073は右体側登録番号を表しています。そしてこの個体は、左右の登録番号を持っているので、左右両体側で識別登録されていることを表しています。

 

) swL085R***とは? : L085は左体側登録番号ですが、R***は右体側で識別登録されていないことを表しています。

 

) swLnewR003とは? : R003は右体側登録番号ですが、Lnewは今回新しく、左体側が撮影されて登録されることを表しています。今回撮影されたシロワニ画像の個体識別作業を終えてると、新しい番号がつけられます。

 

 

6-2)携帯型受信機VR100による信号の探索

 19回の潜水目視調査時に、船上から携帯型受信機VR100を使用して、シロワニに装着された発信機の超音波信号を探索した。14か所の調査地点のうち、弟島鹿浜・沈船(製氷海岸)・二見港の3か所で5個体(延べ11個体)の信号を受信した。

 

また沈船(製氷海岸下)では、118日に受信したメス個体(swL026R034)5日後の123日、メス個体(swL013R017)4日後の122日に、それぞれ再度受信され、各期間内の沈船での滞在が推測された。

 

今回、携帯型受信機VR100で受信された5個体(オス:メス=:4)の内、メス4個体は潜水目視調査でも観察された、今回のシロワニ調査で確認されたシロワニ総数の集計値には、携帯型受信機VR100だけで確認された、オス1個体(swL004R094)を集計値に入れた(3.)

 

3. 携帯型受信機(VR100)で受信されたシロワニ

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携帯型受信機VR100を使用した信号探索調査

 

 

6-3)日没後とびうお桟橋でのシロワニ観察

  日没後、とびうお桟橋において、122日メス1個体が観察され、特徴的な尾鰭上葉先端の形状からswL014R015と識別し、今回のシロワニ調査で確認されたシロワニ総数の集計値に入れた。

 

 

7.受信機に記録されたデータからわかったこと

1)回収された受信機14台は、全て信号を受信していた。(図3.)

 

2)シロワニは兄島瀬戸を通過し、父島列島の東西沿岸両方を利用していることが分かった。

 

3)全ての受信機で受信記録は取れていたが、製氷海岸沈船、鹿浜、マルベリの3地点は、他の地点に比べ、信号受信回数が著しく多かった。つまり、ダイバーの観察通り、この3か所はシロワニが長い期間滞在する場所で、他の地点は滞在ではなく通過点と推測された。

 

4)各ポイントにおける個体別信号受信記録より、202311月に捕獲し、音波発信機を装着したオスNo.4は、父島列島を1周していたと推測された(4.)

 

5)今後、各受信機の受信記録を詳細に解析し、個体の移動経路、各ポイントでの滞在期間、昼夜の滞在差異があるか?などについて、更に解析を進めてゆく。

 

図3.各ポイントに設置した受信機の受信記録(調査期間:2023年11月~2024年12月)

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4. シロワニNo.4(オス)の受信記録(移動予想図)

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8.父島列島のシロワニ生息個体数について

今回潜水目視調査で確認されたシロワニは延べ24個体で、その性比はオス:メス=10:14であった。しかし同一個体が複数日で観察されているため、重複して確認された観察数を除外し、識別された個体数で集計すると確認個体数は19個体となり、その性比はオス:メス=9:10であった。

 

今回撮影記録されたシロワニを、2023年版の個体識別カタログで識別した結果、すでに識別済みの個体が18個体で、識別カタログ未掲載の新規個体はわずか1個体であった。

 

この事からも、2018年よりはじめた父島列島周辺に生息するシロワニ系群の個体識別作業は、順調に継続して行われ、ほぼ生息するすべてのシロワニたちを登録できている可能性が見えてきました。今回の潜水目視調査結果から小笠原父島列島周辺のシロワニ生息数推定値は下限~上限幅で、99148個体と推定された。

 

但し、この生息数推定値は現時点の速報値で、更に生息数推定計算の基準としている左右体側別シロワニ個体識別台帳の見直しや、更新により、今後修正される可能性があることを申し添えます。

 

そして、最終的なシロワニの生息数は、2025年度冬期に実施する第2回小笠原父島シロワニ調査で最終結論を出します!!

 

 

9.地元島民のみなさまへの調査結果説明会について

123()、中村雅之(マリンワールド海の中道・館長)による調査概要の説明、北大学生による今回受信機に記録されたデータの速報、仲谷一宏(北海道大学名誉教授)によるシロワニの空気吸い込み行動について説明会を行い、約30人の島民の皆様に出席いただいた。今後は曜日や時間帯を工夫し、地元の小学生も参加してもらえるような説明会を計画してゆきます。

 

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10.クラウドファンディング収支報告(2025220日時点)

「絶滅危惧種シロワニの保全を皆で/小笠原での調査・研究活動にご支援を!」のクラウドファンディングへの挑戦で、皆様から応援頂きました支援金総額4,576,000円から、クラウドファンディング管理手数料、リターン品の購入代金等の支払いをすませ、総額3,065,000もの金額になりました。あらためまして、貴重な調査費のご支援を頂き、ありがとうございました!!

 

 

11. 2024年度冬期シロワニ調査経費の精算につきまして

今回の2024年度冬期小笠原シロワニ調査で使用した経費は、総額で2,630,970となりました。今年度、公益社団法人日本動物園水族館協会より、小笠原シロワニ調査事業費としてシロワニ繁殖協議会へ120万円の事業費援助を頂いております。

 

そして202311月、クラウドファンディングにチャレンジし、皆様から暖かい応援メッセ―ジとともに、経費を差し引き総額306.5万円もの貴重な調査費の支援を頂くことができました。

 

2024年度冬期シロワニ調査費用のうち、公益社団法人日本動物園水族館協会シロワニ調査事業費を差し引いた1,430,970の支払いは、今回はシロワニ繁殖協議会調査協力園館が負担することとし、クラウドファンディングで皆様からご支援頂きました306.5万円は、第2テスップの夏調査費用として大切に使用させて頂くことといたしました。

 

 

12. リターン品の発送につきまして

皆様からあたたかいメッセージとともにたくさんの貴重なご支援頂き、本当にありがとうございました。皆様の応援のおかげで、冬の調査は予想以上の成果をあげることができました。 

 

リターン品につきましては、只今準備中でございます。準備が整い次第、4月には随時発送させて頂きます。またオンライン調査報告会(4月中の平日19時~20時)と仲谷先生によるオンラインセミナー(6月中の平日19時~20時)、調査報告オフ会&バックヤードツアー見学会(6月21日18時~21時)は、予定どおり準備させて頂き、遅くとも各実施日の2週間前には、ご参加される方々にご案内させて頂きますので、今しばらくお待ち頂きますよう、お願いいたします。

 

 

13. 来年2025年度の新たな挑戦 !

1)202311月から202412月の期間で受信機に蓄積されたデータの詳細解析と生息数推定値の検証を継続して北海道大学が担当し、さらに精度を高めます!

 

2)これまでの調査で、海中に設置した超音波受信機が、台風やシケの荒波も負けず、大活躍しています。そこで今春に受信機(VR2W)10台を現地に追加設置し、さらに詳細なシロワニ移動経路の解明にチャレンジします!

 

3)3月から、現地ダイバーにより、シロワニの体側につけているデータロガーの回収チャレンジが始まります! ダイバーが水中で、忍者のようにそっとシロワニたちに近づき、ハサミでデータガーが固定されているワイヤーを切断し回収を目指します。上手く回収できれば,この1年間シロワニたちが、どのような水深で生活していたか?また水面への空気吸い込み行動なども記録されていると期待しています。

 

4)2025年度夏期調査(聟島・母島列島への潜水調査+受信機の追加設置)を検討立案します!みなさまの応援により冬期調査で素晴らしいデータを入手することができました。さらに詳しくシロワニ生息数を推定する場合、父島列島以外の母島・聟島列島だけに定住しているシロワニ系群が、存在するかもしれません。この可能性を解明するため、母島・聟島の夏期調査を検討します。

 

)2025年度冬期調査(受信機のデータ回収+電池交換+潜水目視調査)の検討立案!

今回の調査から、方法について改良する点がないか?検証し、改良を加え、冬の第2回潜水シロワニ目視調査を実施し,延べ2年間・2回の潜水目視調査からシロワニ生息数推定値を確定します!!

 

 

14.ことわり

冬期調査の実行に向けて、クラウドファンディングにより、306.5万円もの調査資金を応援して頂きました。当初、冬期調査で使用させて頂く予定でしたが、他の援助により冬期調査費を支払うことができましたので、みなさまから応援して頂いた大切な調査費は、第2ステップの夏期調査に使用させて頂く計画です。

 

今回の冬期調査では、予想を超える調査データを入手することができ、現在データを再検討し、さらに小笠原群島のシロワニたちをよく知るためにはどうすればよいか?夏期調査の修正を検討しています。

 

調査を進め、シロワニたちの新たな知見が集まったことにより、当初の想定・予定とは、少し変わってしまいました。もしご返金を希望される方がいらっしゃいましたら、下記連絡先までご連絡をお願いいたします。

 

NPO法人小笠原シロワニ保全研究会】 boninsw@gmail.com

 

 

15.これからの活動につきましては、引き続き活動報告書と下記URLでご紹介してゆきます!

みなさま引き続き応援よろしくお願いいたします!!

 

1)NPO法人小笠原シロワニ保全研究会(工事中!)

FB :https://www.facebook.com/profile.php?id=61568412554100&locale=ja_JP

 

2)小笠原シロワニ個体識別調査 https://marine-world.jp/shirowani/

 

 

リターン

12,000+システム利用料


【実行団体メンバーのイチオシ!】1万2千円|水族館で飼育するシロワニの「歯」をお届け!

【実行団体メンバーのイチオシ!】1万2千円|水族館で飼育するシロワニの「歯」をお届け!

・当団体の協力施設である水族館で飼育するシロワニから抜け落ちた「歯」

リュックやポーチなどにつけられるボールチェーン型と加工前の歯を一つずつご送付予定です。
ぜひ身につけていただき、シロワニのことを周りの方々と話すきっかけにしてくださいね♪

※協力水族館:登別マリンパークニクス、八景島シーパラダイス、アクアワールド茨城県大洗水族館、マリンワールド海の中道
※シロワニはネズミザメ目シロワニ科に属すため、ワシントン条約の規制対象種ではありませんが、海外での持ち出し等お取扱いには十分ご注意ください。
※歯の加工内容等については変更の可能性もございますのであらかじめご了承ください。

- - - 以下もお届け - - -

・お礼のお手紙
・オリジナルステッカー
・調査報告レポート
・オンライン調査報告会 ※2025年4月中の平日19時〜20時に実施予定。実施の2週間前までに詳細をご連絡差し上げます。

申込数
81
在庫数
319
発送完了予定月
2025年6月

3,000+システム利用料


3千円|小笠原のシロワニ調査隊に入隊!

3千円|小笠原のシロワニ調査隊に入隊!

・お礼のお手紙
・オリジナルステッカー

申込数
150
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年6月

12,000+システム利用料


【実行団体メンバーのイチオシ!】1万2千円|水族館で飼育するシロワニの「歯」をお届け!

【実行団体メンバーのイチオシ!】1万2千円|水族館で飼育するシロワニの「歯」をお届け!

・当団体の協力施設である水族館で飼育するシロワニから抜け落ちた「歯」

リュックやポーチなどにつけられるボールチェーン型と加工前の歯を一つずつご送付予定です。
ぜひ身につけていただき、シロワニのことを周りの方々と話すきっかけにしてくださいね♪

※協力水族館:登別マリンパークニクス、八景島シーパラダイス、アクアワールド茨城県大洗水族館、マリンワールド海の中道
※シロワニはネズミザメ目シロワニ科に属すため、ワシントン条約の規制対象種ではありませんが、海外での持ち出し等お取扱いには十分ご注意ください。
※歯の加工内容等については変更の可能性もございますのであらかじめご了承ください。

- - - 以下もお届け - - -

・お礼のお手紙
・オリジナルステッカー
・調査報告レポート
・オンライン調査報告会 ※2025年4月中の平日19時〜20時に実施予定。実施の2週間前までに詳細をご連絡差し上げます。

申込数
81
在庫数
319
発送完了予定月
2025年6月

3,000+システム利用料


3千円|小笠原のシロワニ調査隊に入隊!

3千円|小笠原のシロワニ調査隊に入隊!

・お礼のお手紙
・オリジナルステッカー

申込数
150
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年6月
1 ~ 1/ 15

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