捨てられるはずのものが、むしろ材料になる話（レモンの皮編）

こんにちは、弁当家の野上優佳子です。

クラウドファンディングもセカンドゴール挑戦というフェーズに入りました。
残りの日数も、皆さんに背中を押していただきながらチャレンジを続けていきます。もっともっと、たくさんの方に応援していただけるよう、引き続きがんばります。

クラウドファンディングに挑戦しているBENTO box【COFFEE】は、本来は捨てられていた竹粉（竹製品の製造過程で出るおかくず）とコーヒーの抽出かすが主材料です。捨てられていたものが、実は新たな材料（資源）に生まれ変わる。これは日々の家庭料理の中でも起こることを、5月25日の新着情報「捨てられるはずのものが、むしろ材料になる話（煮豚の煮汁編）」でお話ししました。

レモンでも同じことが起こりますよね、という話題になったのは、映画『もったいないキッチン』のプロデューサーである関根健次さんとオンラインミーティングしていたときのことでした。



世界トップクラスの量である日本の食品ロス。「もったいない精神」を大切にしてきた日本でなぜこんなに食品ロスがあるのだろう?　疑問を抱えてジャーナリストで“食料救出人”であるダーヴィド氏が日本にやってきます。どうしたら食品ロスをなくし、持続可能な世界に転換できるのかを探るため、旅のパートナーのニキと一緒にリユース材で作ったオリジナル・キッチンカーで日本全国を巡った４週間の旅の様子が、この作品におさめられています。8月劇場公開予定。

実は、2017年に日本で劇場公開された『０円キッチン』がその発端です。ダーヴィド氏が食料廃棄をなくすため、廃油で走るキッチン・カーでヨーロッパ５ヶ国を巡り、廃棄食材クッキングの旅に出るエンターテイメント・ロードムービー。両方見ると、日本とヨーロッパ、それぞれが抱える課題やアプローチの違いが見えて、とても興味深いです。

実は『もったいないキッチン』、先日までオンラインで特別先行公開されていました。その特別企画として先日zoomミーティングが開催され、私もゲストで呼んでいただきました！レモンの話をきっかけに、お弁当は残り物を次の食事に変える魔法の力をもってるんですよ！なんてことを関根さんとレモンハイボールを飲みながらお話している様子、youtubeでご覧いただけます。

5月31日(日）15時～緊急開催！“最強お弁当主婦”野上優佳子さんに聞く食品ロスをなくす「お弁当のセカイ」
https://www.mottainai-kitchen.net/news/9071/

レモンの話に戻って。
私はレモンがものすごく好きです。フルーツとしてだけでなく、調味料としてとにかく優秀。特に日本のレモンは、香りと果汁が豊かです。遠くから輸入しないので、防腐剤を使わずに済み、私たちの食卓に届きます。私は広島の大崎上島からレモンをたくさん送ってもらうことがあるのですが、箱を開けた時のあの素晴らしいさわやかな香りといったら！



さて、晩酌のレモンサワーに贅沢に搾ったりもして果汁を存分に使った後には、皮が残ります。実はこの皮が、私にとってはとても貴重な食材です。だから、しっかりためこんでおきます。そしてある程度たまったら、青唐辛子と塩を用意します。



レモンの表皮（黄色い部分）と青唐辛子をみじん切りにして、すりばちへ。そして塩も加えて、ゴリゴリゴリゴリとすりまぜます。



このとき、青唐辛子の刺激で目が痛くなることもあるので、ご注意を。よくよくすりまぜたら、何ができるか。



はい、自家製ゆずこしょう、ならぬ、自家製レモンこしょうの出来上がりです。
なにもゆずの皮だけにこだわらなくても大丈夫。同じように香りの良い柑橘類の皮を使えば、似たような味が楽しめる。防腐剤不使用の国産レモンの皮がなくてはできぬ、それこそが貴重な材料。「捨てられるはずのものが、むしろ材料になる」。ちょっとしたアイディアや発想、そして技術の組み合わせで、あたらしい価値が生まれるのは、実はとても身近なのかもしれないと改めて思います。

最終日まであと1ヶ月を切りました。
ネクストチャレンジも引き続きがんばります。
引き続き、応援いただけますようよろしくお願いいたします！