支援総額
目標金額 10,000,000円
- 支援者
- 514人
- 募集終了日
- 2024年10月31日
【事業紹介②】母国語が書けない?トルコで運営する補習校の役割とは?
こんにちは!Piece of Syria代表理事の中野貴行です。
Piece of Syriaは、2020年から、トルコ南部でシリア難民向けの補習校を運営しています。
補習校では、母国語のアラビア語とシリアの文化や歴史を教えており、
これからはさらに「文化を学ぶ活動」を強化したい!と思っています。
今日はトルコの現状と、補習校の活動の「今まで」と「これから」についてお伝えします。
① トルコからシリア人が減っている?:370万人→310万人
「家財道具を売り払って、トルコを離れているシリアの人たちが増えてきたよ」
…と、トルコに住むシリアの友人が話していました。
トルコに住むシリア人の数は、2021年にピークを迎え370万人でしたが、310万人に減少しています。
トルコ政府はこれまでに難民46万人以上がシリア側に自発的に帰国したとしていますが、トルコ当局が「自発的」な帰還書類への署名を強要して強制帰国させたというヒューマン・ライツ・ウォッチからの報告もあります。
2023年のトルコ大統領選では「何割のシリア人を追い出すか」ということが争点になるほど、トルコ世論でシリア人の強制退去を望む声が大きくなっています。僕が今夏、トルコに行った際も、トルコ人から、そうした声を聞くことも多く、シリアの人たちが「肩身が狭い」と感じている雰囲気をひしひしと感じました。
<参考>
Back to School Campaign Report 2023-2024
Turkish Minute, 2024年6月5日
NHK「バナナを食べただけなのに」2022年7月6日
Turkish Minute, 2024年3月28日
② 母国文化に触れられないシリアの子どもたちのリスクとは?
トルコの住むシリア人の半数が子どもですが、うち70万人がトルコで生まれたと推計されています。
戦争が続く中で、母国を知らない世代のシリア人の子どもたちが増えているのです。
戦争開始直後は、アラビア語でシリアのカリキュラムを学ぶ学校が許可されていましたが、2018年頃から「シリアに戻らないようであれば」と、トルコへの同化が求められ、アラビア語の教育が禁止されるようになり、トルコ語でトルコ人と同じ学校に通うようになりました。
当初は、母国語とは異なる言語の授業についていけないことが問題でした。そこで補習校では、トルコ語の勉強をしていました。しかし状況は変化し、今ではトルコ語の方が流暢になり、母国語のアラビア語の読み書きができなくなっているのです。
さらに近年、シリア難民への差別や迫害が悪化し、自らを「トルコ人」と名乗って差別から逃れようとしているケースが見られるほどです。
そして、強制退去を恐れ、シリアの冠婚葬祭のような文化的習慣も行われなくなり、子ども達がシリア文化に触れる機会がなくなっています。
トルコ語で教育を受けて、祖国との接点がなくなった子どもたちは、内戦の状況にかかわらず、シリアに戻ることは難しくなっていくだろうと指摘されています。
すでに強制退去の事例が報告されており、シリアの子どもたちがトルコ語しか読み書きできないことは、シリアに強制退去された場合に、言語の障害からシリアでの生活が困難になるという大きなリスクとなります。
③ 補習校が生み出した成果とは?
トルコ南部の街、ガズィアンティップ。
ここで運営する補習校では、200名のシリアの子ども達を対象に、トルコの学校のカリキュラムをアラビア語で学ぶ算数の授業や、シリアの歴史や文化を学ぶための授業や博物館訪問などのアクティビティを実施しています。
補習校を卒業した女子生徒はこう語ってくれました。
「5歳からトルコに住んでいるので、学校ではトルコ語を話し、アラビア語に苦手意識がありました。
しかし、補習校でアラビア語を学び、コーランを読み上げるコンテストでは街で2番の成績を得るほどに上達しました。
家族も喜んでいますし、いつかシリアに帰る日のことを考えても、アラビア語を学べてよかったです」
④ 補習校がやりたい「これから」:文化の継承を通じた平和構築を
シリアの言語や文化を学ぶ機会を、今後はさらに強化したいと考えています。理由は2つあり、「次世代への継承」と「平和構築の礎になること」です。
<次世代への継承>
補習校がある街に、シリア文化の保護と授業を行っている「Nefes Foundation for Arts and Culture」というNGOがあります。
アラビア書道や伝統音楽を学ぶ機会を提供しています。同団体代表は、シリアで伝承のみで伝えられてきた音楽を録音してきたミュージシャンでもあります。彼はこう話します。
「今すぐに、伝統文化を次世代に継承していかないと、
世界からシリアの文化が失われる」
<平和構築の礎に>
「トルコで生まれ、シリアを知らない子どもたちが、母国語や母国の歴史や文化を学び、思いを馳せることは、平和を創り出す人材を育成することに繋がる」と補習校の先生は話しています。
シリア人考古学者であるイサベル氏は、「Heritage for Peace」を立ち上げ、シリアの文化遺産を守る活動を進めると同時に、子どもたち向けのワークショップや講演活動も実施しています。
「文化を守り、未来に残していくことこそ、平和を作る礎になるんだ」
と、彼は話しています。
イサベルさんの言葉を聞いた時に、思い出したのがユネスコ憲章でした。
「戦争は人の心の中で生れるものであるから、
人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。
相互の風習と生活を知らないことは、
人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と不信をおこした共通の原因であり、
この疑惑と不信のために、諸人民の不一致があまりにもしばしば戦争となった」
戦争下において、教育や文化の保護の重要性は気づきにくいことかもしれません。
ですが、長期的な視点に立った時、復興や平和構築のために、大切な支援です。
NefesやHeritage for Peaceといった、文化の継承のために活動するシリア人NGOと協力しながら、補習校での活動をより良いものにしていきます。
<最後に> 私たちの思いが詰まったシリア文化を伝えるイベント
改めまして、このプロジェクトページに訪問いただき、ありがとうございます。
おかげさまで、開始以来、毎日ご支援が集まり、現在 10%まで達成しています。
ご支援者の皆様に改めて、感謝です!
今回、補習校、そして文化事業についてお伝えしましたが、「文化を残していくことが、なぜ重要なのか?」について、シリア人考古学者とミュージシャンに話してもらうイベントがございます!
【日時】9月21日(土)20:00 〜21:30(30分の交流会あり)
(アーカイブが残りますので、日程が合わない場合もお申し込みいただけます!)
【詳細・申し込み】 https://peaceday2024.peatix.com/

【イベントの見どころ】
①シリアの文化遺産と平和を考える貴重な対話
シリア人考古学者であるHeritage for Peace代表、イスベル・サブリン氏が、戦禍のシリアで文化を守る意義について語ります。「文化が平和の基盤になる」と話す彼が、どのような活動をされているかを伺います。
②シリア伝統音楽の生演奏
シリア人音楽家フセイン・ハッジ氏による、心揺さぶるシリア音楽の生演奏。音楽を通して、シリアの郷愁と平和への想いを体感できます!
③Piece of Syriaの目指す未来
シリアの厳しい現状を変えるために、どのような視点で活動を進めているのか。文化と音楽が、未来の平和にどのようにつながると考えて活動をしているのかをお伝えします。終了後は交流会があり、直接、対話を通じて一緒に考える時間を作ります。
アーカイブもあります!
是非、ご参加お待ちしています!
リターン
10,000円+システム利用料

【プロジェクトを全力で応援!】
⚫️お礼のメッセージと報告書(メール or 郵送)
⚫️オンライン報告会(2025年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
━━━━━━━━━
※2口以上のご支援も歓迎です!
- 申込数
- 216
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年4月
20,000円+システム利用料

【残り2名】11/16(土)シリア・オンラインツアー 【女性限定!ダマスカスのルームツアー】
⚫️シリアと生中継!日本語が話せるシリア人ガイドに直接話が聞けるツアーさんのおうち訪問。シリアの人たちの日常を知る機会を!(シリア人女性のホームツアーのため、女性限定とさせていただきます。だからこそできる会話をお楽しみください)
日時:11/16(土)20:00〜21:00
※Facebookメッセンジャーで実施し、アーカイブはありません
━━━━━━━━━
⚫️お礼のメッセージと報告書(郵送)
⚫️オンライン報告会(2025年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
- 申込数
- 5
- 在庫数
- 1
- 発送完了予定月
- 2025年5月
10,000円+システム利用料

【プロジェクトを全力で応援!】
⚫️お礼のメッセージと報告書(メール or 郵送)
⚫️オンライン報告会(2025年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
━━━━━━━━━
※2口以上のご支援も歓迎です!
- 申込数
- 216
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年4月
20,000円+システム利用料

【残り2名】11/16(土)シリア・オンラインツアー 【女性限定!ダマスカスのルームツアー】
⚫️シリアと生中継!日本語が話せるシリア人ガイドに直接話が聞けるツアーさんのおうち訪問。シリアの人たちの日常を知る機会を!(シリア人女性のホームツアーのため、女性限定とさせていただきます。だからこそできる会話をお楽しみください)
日時:11/16(土)20:00〜21:00
※Facebookメッセンジャーで実施し、アーカイブはありません
━━━━━━━━━
⚫️お礼のメッセージと報告書(郵送)
⚫️オンライン報告会(2025年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
- 申込数
- 5
- 在庫数
- 1
- 発送完了予定月
- 2025年5月

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