シリアの再出発に学びの拠点をー幼稚園の運営で子どもたちの未来を作る
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支援総額

3,254,000

目標金額 7,500,000円

支援者
199人
募集終了日
2025年11月7日

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2025年10月17日 14:00

「日本の皆さんが、シリアの未来をつくっています」—現地から届いた感謝と決意(イベント文字起こし)

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「日本の皆さんは、シリアの未来への道を創っています。」

Piece of Syriaのシリア人教育プロジェクトマネージャーのウサマ氏が、オンラインイベントの中でそう私たちに伝えてくれました。

 

2024年末に政権が崩壊したシリアでは、いまも建物の瓦礫が残り、
電気や水、教育などの公共サービスが十分に機能していません。

それでも、国内外に避難していた人々が少しずつ戻り始め、
「子どもたちにもう一度教育を受けさせたい」という声が広がっています。


Piece of Syriaでは、アレッポ市内に新しい幼稚園をつくるため、
現地スタッフとともに活動を続けています。

先日実施した、オンラインイベントでは、代表の中野貴行とウサマ氏が、
「シリアでいま何が起きているのか」「なぜ幼稚園が必要なのか」について語りました。



【フル動画はこちらから】

 


当日の内容を、より多くの方に届けたいと思い、
下記に話した内容の文字起こしを掲載しました。


ウサマさんの言葉から、現地の状況と、教育に込められた願いをぜひ感じてください。

 


Q. 今のシリアの生活状況はどのようになっていますか?

シリアは多くの場所が破壊されました。

 

学校や病院などのインフラも大きな被害を受けました。
ですが、新しい政府が誕生してから、瓦礫の撤去や再建が始まっています。

 

水は以前、週に1回しか使えませんでしたが、今は週3回ほど利用できるようになっています。
電気も、戦争中は1日2時間しか使えなかったものが、現在は8時間ほど使えるようになりました。

インターネットも衛星経由で少しずつ改善しており、新政府が通信網の整備を進めています。

 

物価は依然として高いですが、国内外での交易が回復し始めており、徐々に落ち着きつつあります。


治安は完全ではありませんが、8割方は安全になっていると感じています。

市場や学校の再開により仕事も少しずつ増えており、帰還する人々も増えています。

 

破壊されていない場所を歩いていると、戦争があったことを忘れるほどの日常の風景がある

 

 

 


Q. 復興の状況と、難民の帰還について教えてください。

シリアでは300万棟以上の家屋、約8,000校の学校が破壊されました。
まずは瓦礫を撤去し、そこから再建を進めています。

 

Piece of Syriaと連携して、アレッポでは5校の修復が完了し、
新学期には1,000人を超える生徒を受け入れました。

 

しかし、家や学校が不足しており、多くのシリア人が「帰りたくても帰れない」状況です。
それでもトルコなどからはすでに100万人近くが帰還しています。

 

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Piece of Syriaは、今まで校舎5校の修復を実施(昨年度は3校)

Q. 今のシリアで最も必要とされている支援は何でしょうか?

最も必要なのは教育施設の再建です。


他国から帰ってくる家族の多くが、子どもたちのために学校を探しています。

 

アレッポ県では新学期が始まりましたが、
机が不足していて地面に座って授業を受ける子どもたちが多くいます。


かつて35人だったクラスに70人以上が詰め込まれる現状です。
教育の質を守るためにも、新しい学校の建設と机の支援が急務です。


新政府も教育の改善に取り組んでいますが、治安や医療など他の課題も多く、
教育分野を支えるのはNGOの重要な役割です。

 

教育は待ってくれません。

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勉強机も足りていない。Piece of Syriaでは机の修復も実施してきた

 


Q. 今まで幼稚園について、どんな成果や反響がありましたか?

Piece of Syriaの支援により、シリア北西部郊外での幼稚園運営を9年間継続しており、

毎年数百人の子どもたちが、無償で学ぶ機会を届けることができています。


先生たちは「日本の皆さんは、シリアの新しい世代に道をつくってくれた」と話し、
子どもたちは「幼稚園が楽しすぎて帰りたくない」と言っています。


幼稚園は、安心と幸せを感じられる場所になっています。

保護者からも「この質の高い教育を他の地域にも広げてほしい」との声が届いています。

 

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基礎教育はもちろん、心のケアや友達と遊びながらチームワークを学ぶ時間も大切です

 

 


Q. なぜシリアで幼稚園が重要なのですか?

戦前のシリアでは、しっかりとした小学校教育があったので、幼稚園は重要だと思われていませんでした。


しかし戦争を経て公立学校の教育レベルが低下し、就学前の基礎を育てる幼稚園の重要性が高まりました。

幼稚園は、知識を得るだけでなく、子どもが外の世界とつながる場所です。

Piece of Syriaのおかげで、日本を訪れ、日本の幼稚園や大学、NPOから様々なことを学ぶ機会を得ました。

そして、「教えること」よりも「気づかせること」を重視する教育を目の当たりにしました。

一般的なシリアの幼稚園は、机と黒板に向かう伝統的なものが多いのですが、
私たちの幼稚園では、日本での学びをシリアに持ち帰り、子どもたちが自然や社会と関わりながら学ぶ環境を整えています。

 

 

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自然に触れたり、大人の仕事を見学するなど、日本の学びを活かして体験型のアクティビティを実施しています

 


Q. アレッポ市内で幼稚園を始める意義は?

アレッポやダマスカスはシリアでも特に人口が集中しており、教育施設の不足が深刻です。

多くの帰還者が住む都市部では、子どもの数が増える一方で、受け入れられる幼稚園や学校が足りません。

「家がなくても、教育の場があれば帰りたい」と考える家族のためにも、アレッポでの幼稚園設立は非常に重要です。

 

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アレッポ市内のマーケット

 

 


Q. クラウドファンディングの資金はどのように使われますか?

最も大切なのは、幼稚園の教職員12人の給与です。

 

幼稚園を運営するための家賃・光熱費・暖房費・メンテナンス費、

そして子どもたち150人分の教科書・筆記用具・通園バッグのために使われます。

 

シリアの経済は依然厳しく、多くの家庭が教育費を払う余裕がありません。
だからこそ「子どもたちに無料で学びの機会を届けること」が欠かせないのです。

 

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筆記用具セットを受け取り、笑顔の生徒

 


Q. 復興や平和に向けて有効な支援とは?

「子どもたちに安全な場所をつくること」です。
だから幼稚園が重要だと考えています。

幼稚園は、安心して遊び、友達と過ごし、恐怖を忘れることができる場所であり、心の回復と平和の土台にもなっているからです。

 

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Q. 支援は本当に現地に届いていますか?

100%届いています。

(例年、クラウドファンディングで集まった金額より多くの予算を現地で使っています)

 

また、透明性を確保するため、第三者によるモニタリングも実施しています。


今回、150人の子どもたちへの支援を目標としていますが、
現地スタッフの努力により、予算があれば、それ以上の子どもたちを受け入れることが可能です。

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Q. 幼稚園運営で最も苦労していることは?

資材や教師の確保については、政権崩壊後は改善しています。
その中で、最も大きな課題は「入園希望者が多すぎる」ことです。

私たちの幼稚園の評判を聞いて、入園を希望する家庭が多く、
空きがある、と伝えたら1日で1,000人以上の申込みが殺到することもあります。

すべての子どもを受け入れたいけれど、スペースが限られているため、選ばなければなりません。

誰を入園させ、誰を待たせるか――その判断はとても苦しいです。

それでも、「ここが子どもたちの安心できる居場所であること」を守るために、毎日努力を続けています。

 

もしより多くの寄付が集まれば、より多くの子どもたちに教育を届けられるようになります。






Q. 大変な状況の中でのシリアで心のケアを行うことは非常に大変だと思います。その中で限界を感じる瞬間はありましたでしょうか? 

「心のケア」は、教育と同じくらい大切です。

戦争で家族を失ったり、爆撃の音を聞いたりした子どもたちは、笑顔の裏に深い恐怖や不安を抱えています。


幼稚園では、そうした子どもたちが少しでも安心できるように、歌や絵、体を使った遊びを多く取り入れています。

「心を解放する時間」を持つことが、学びの第一歩になるからです。

しかし、私たちのような幼稚園でできることには限界もあり、より重い心の傷を抱えた子どもは、専門のセンターにつないでいます。

Piece of Syriaは、これまでに専門家と協力して「心のケアセンター」を1年間運営してきました。心理士やカウンセラーが常駐し、子どもたちが安心して話をできる場を提供しました。

 


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Q. ご自身のメンタルケアはどうされていますか?

正直に言うと、すべてのシリア人が心のケアを必要としています。

 

シリアの人々は、戦争に加えて、3年前に発生した大地震の影響も受けました。
この二つの出来事は、人々の心の健康を深く傷つけました。
今でも、多くの人が不安や喪失感を抱えています。

 

私自身も、夜、眠れない日が続くこともあります。

でも、立ち止まるわけにはいきません。


私が元気を取り戻せるのは、子どもたちの笑顔を見るときです。
そして、私は日本の瞑想音楽を聴き、より明るい未来をイメージすることで、自分の心を落ち着ける時間をつくっています。

 

また、以前から「いつか日本に行って学びたい」という夢を持っていましたが、その夢は、Piece of Syriaのサポートによって実現しました。

初めて日本に行くことができ、素晴らしい経験をしたことで、私の心は癒されました。
そしてシリアやトルコに戻ったとき、子どもたちのために働くためのエネルギーが溢れていました。

 

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明治大学を訪問し、体験型学習の事例を学びつつ、シリアの事例を大学生に共有した

 

 


Q. SAKURA幼稚園の教育が素晴らしいとわかったので、これは他の幼稚園も真似する可能性はあるのでしょうか?SAKURA幼稚園がモデルとなって質の高い教育を拡げていく役割も大切だと思うので、そのための仲間づくりはできそうですか?

はい。
私たちの幼稚園には、他の地域で幼稚園を運営しようとしている先生たちが見学に来ています。


教育の質を高めたい、子どもたちをよりよく育てたい――
その思いを持った人が増えています。

 

「SAKURA幼稚園」の方法は、少しずつ他の幼稚園にも広がっています。
遊びながら学び、子どもの心に寄り添う教育。
それを学んだ先生たちが、自分の地域に持ち帰り、実践してくれているのです。

 

良いことは広がる。
その広がりが、シリア全体の未来を変えると信じています。

 

 


Q. シリアの未来を、あなたはどう見ていますか?

私は、希望があると信じています。

なぜなら、シリアには「戻ってくる人たち」がいるからです。

 

戦争や避難を経験した人たちが、トルコやヨーロッパなど、国外で得た知識や経験を持って帰ってきています。

 

そして、子どもたちが大きくなれば、今度は彼らが新しいシリアをつくる世代になります。

 

「教育を受けた子どもたちが、国を立て直す」
だからこそ、今こそ教育に力を入れる必要があるのです。

 

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Q. 最後に、日本や国際社会に伝えたいメッセージをお願いします。

私はこれまで、緊急事態下での教育支援に携わってきました。


シリアでは14〜15年もの間、戦争が続いており、その間に多くのNGOや国々が人道支援を届けてくれました。


しかし、私の経験から言えるのは、最も重要なのは「教育」だということです。

戦争中、そして戦後も、教育の機会が失われてしまった子どもたちがたくさんいます。
この15年間で、私たちは一つの世代を失ってしまいました。


教育は待つことができません。

今、学びを止めることは、未来そのものを失うことにつながります。

 

日本の皆さんには、長い間シリアの教育を支えていただいてきました。

日本の皆さん、そして国際社会に心から感謝しています。
そして、どうかこれからも支援を続けてください。


今後の数年間が、シリアが自立できるかどうかの分岐点です。
この2〜3年は特に教育への支援が重要です。

子どもたちの学びを守ることが、シリアの未来を守ることです。
教育を受けた子どもたちが、次の世代のシリアを創ります。

 

「シリアへの支援を、どうか続けてください」

この言葉を、心からお伝えします。
そして今日、この話を聞いてくださったすべての方に感謝を申し上げます。

 

 

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【イベントのご案内】

 

●<特別対談>シリアの今とこれから
〜広島・長崎から受け継ぐ平和の想いを、あなたとシリアに届ける

 

アサド政権崩壊後のシリアを訪れた、Piece of Syria代表・中野と、なかよし学園代表の中村雄一氏の対談。

現地でのリアルな現状と、そこから見える未来への希望を語り合います。

広島・長崎の平和教材がシリアでどう活かされたか?という活動についても是非、知っていただきたいです!

 

【日時】10月17日(金)20:00〜21:00 (+ 交流会)

【参加費】無料

【参加方法】Zoom(※アーカイブ配信あり)

【詳細・申込】 https://nakayoshi-syria.peatix.com/

 

2025 Peatix バナー (13).png

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● 活動説明会|教育で平和なシリアの未来を創る〜最新のシリア訪問から見えた「これから」の私たち〜

 

アサド政権崩壊後、15年ぶりにシリアを訪れた、Piece of Syria代表・中野が見た現地の今、

そして、これまでの成果と、これからの課題についてお伝えします。

初めてPiece of Syriaを知る方も、最近のPiece of Syriaについて知りたい方も必見です!



【日時】10月30日(木)20:00〜21:30 (+ 交流会)

【参加費】無料

【参加方法】Zoom(※アーカイブ配信あり)

【詳細・申込】https://syria-20251030.peatix.com/

 2025 Peatix バナー (9).png

 

 

 

 

リターン

10,000+システム利用料


全力で応援【1万円】コース

全力で応援【1万円】コース

⚫️お礼のメッセージと報告書(PDF)
⚫️オンライン報告会(2026年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
━━━━━━━━━
※2口以上のご支援も歓迎です!

申込数
77
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年5月

3,000+システム利用料


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<学生の方限定>全力で応援【3000円】コース

⚫️お礼のメッセージと報告書(PDF)
⚫️オンライン報告会(2026年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
━━━━━━━━━
※学生の方限定になります

申込数
4
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年5月

10,000+システム利用料


全力で応援【1万円】コース

全力で応援【1万円】コース

⚫️お礼のメッセージと報告書(PDF)
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━━━━━━━━━
※2口以上のご支援も歓迎です!

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2026年5月

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<学生の方限定>全力で応援【3000円】コース

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⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
━━━━━━━━━
※学生の方限定になります

申込数
4
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年5月
1 ~ 1/ 18


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