中銀カプセル解体!救出した7カプセルで動く建築とメタボリズム実現へ
中銀カプセル解体!救出した7カプセルで動く建築とメタボリズム実現へ

支援総額

4,610,000

目標金額 3,000,000円

支援者
188人
募集終了日
2022年11月25日

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2022年11月16日 14:28

実現を目指す「動く建築」としての「モバイルカプセル」について

 

私たち中銀カプセルタワービルA606プロジェクトは、2018年から「モバイルカプセル」について、トレーラハウスの専門企業に相談してきました。

 

2018年というと、解体時期はまだ分かりませんでしたが、建物解体を前提とする買受企業(中銀カプセルタワービルの最終所有企業)が、カプセルの買い取りを始めた頃でした。今回の7個のカプセルを救出した際のカプセルの仮置き場を提供してくださったのも、そのトレーラーハウス専門企業です。

 

中銀カプセルタワービルは、それぞれのカプセルに所有者がいる分譲マンションでした。私たちは所有者ではなく、カプセルA606を借りていました。2019年に当時のカプセルA606の所有者の方が買受企業にカプセルを売却しましたが、私たちは弁護士の先生に入ってもらうことで、家賃相当額を買受企業に払い続けてカプセルを2021年9月末まで借りられていたのです。

 

「モバイルカプセル」を考えるようになった2つの理由

 

1:黒川紀章氏が目指していた「動く建築」の実現

 

中銀カプセルタワービルの設計者の黒川紀章氏は、著書『ホモ・モーベンス』(1969年・中公新書)の中で「カプセル宣言」を書いています。

 

第二条で「カプセルとはホモ・モーベンス(動民)のためのすまいである。」、「カプセルは、建築の土地からの解放であり、動く建築の時代の到来を告げるものである。」と述べていました。

 

60年代から70年代にかけて、黒川紀章氏はアメリカなどのトレーラーハウスについて調べ、キッチンやトイレなどの水回りが設置されている車輌「ムービングコア」の試作もつくっています。

 

これらから、カプセルA606を受け継ぐにあたって、私たちは「動く建築」としての「モバイルカプセル」を実現しようと考えました。

 

2:単体のカプセルを使い続ける上で現実的だった

 

カプセルを建築として使っていくには法的に難しいことも多く、土地も用意しなければいけないことから、建築そのものよりもトレーラハウスのようにするほうが現実的だと考えました。

 

2021年5月に開始して7月に募集を終了したクラウドファンディング「解体迫る!中銀カプセルタワービル全戸調査記録+動くカプセルで保存へ」では、「モバイルカプセル」について文章で触れていました。

 

掲げた「3つの保存」のうち、「記録保存」と「カプセル保存」の2つの保存に取り組んでいたため、3つ目の「シェア保存」として取り組む「モバイルカプセル」のビジュアルについてあまり表に出してきていませんでした。

 

2つの保存に取り組みながら、「モバイルカプセル」の実現に向けて動いていました。2021年11月にA606プロジェクト副代表がSNSを通じて出していたのが下記のイメージです。

 

 

この時期の私たちは、トレーラーハウスの台車(フレームに車輪が付いているもの)にカプセルを載せることをイメージしていました。

 

同時に、「メタボリズム建築」ではカプセルよりもシャフトが重要だと分かってきたため、ミニシャフトにモバイルカプセルを取り付け、交換できるようにしたいと考えるようになりました。

 

下記のようなイメージです。

 

 

この一連の考え方と、全部で7個のカプセルを救出したことで、今回のクラウドファンディング「中銀カプセル解体!救出した7カプセルで動く建築とメタボリズム実現へ」でも記載している、ミニタワーをつくり、7個のカプセルで「メタボリズム建築」を目指すようになりました。

 

ミニタワーで複数カプセルの交換(=付ける・外せる)をできるようにし、カプセルA606は「動く建築」として「モバイルカプセル」にした上で交換可能したい、という話しにつながっています。

 

下記がイメージです。

 

 

建物の解体が2022年4月から始まり、5月からカプセルが取り外されていく過程を通じて、私たちが想像していたよりもカプセルの躯体鉄骨フレームの傷みが少なく頑丈であったこと、4月までに行ったカプセルの実測調査を通じてベッドの横やオーディオ機器類の下のデッドスペースを車輪のスペースとして活用できそうだと分かったことから、カプセルそのものに車輪を付けることを考えるようになりました。

 

車で牽引する必要はありますが、まるで、カプセルそのものが走っているかのようなイメージです。

 

 

 

これらの画像は、カプセルA606を「試作車」として申請するために、2022年4月に国土交通省と事前相談のために用意した資料です。

 

「目的」や「車枠及び車体」の項目にも、「黒川紀章氏が設計し,2022年に解体された中銀カプセルタワービルのカプセル」などと記載しています。

 

「試作車」としてカプセルA606を車輌にするにあたって、具体的にすべき必要な内容を確認しています。カプセルのパーツ重量などを細かく計算し、これらをもとに申請などを行います。

 

将来的には、自走する「モバイルカプセル」ができたら素敵だなと考えています。

 

運転席がないカプセルを自走させるには、まだまだ法律や技術的に実現が難しいため、まずは牽引できる「モバイルカプセル」にします。

 

 

「モバイルカプセル」実現に向けての2つの大きな問題

 

カプセルを車輌化する「モバイルカプセル」の実現にあたって、準備すべき技術的な内容はおおむね把握しています。

 

ところが、現時点でも解決すべき大きな2つの問題があります。

 

1:カプセル内にアスベストが残っていること

2:カプセルの短手の幅が2.7mあり大きいこと

 

1つ目のアスベストは、クラウドファンディングの概要や前回のクラウドファンディング「解体迫る!中銀カプセルタワービル全戸調査記録+動くカプセルで保存へ」の終了報告にも詳しく書いている通り、「現状のまま」日本で移動する分には法的に問題の無い状態です。

 

私たちは鉄骨フレームをカットしてもらった上で、アスベストをできる限り除去してもらいました。アスベストが飛散しないように固着液もかけられ、いわゆる「封じ込め」の状態になっています。

 

カプセルでは雨漏りが竣工10年程度で起きていたように、カプセルの外壁は大変薄く、屋外で使用しているうちに外壁に穴が開いてしまうでしょう。屋内でも衝撃が加わると簡単に穴が開くような薄さです。つまり、「現状のまま」使用していても、穴が開いた外壁からアスベストが飛散する可能性が極めて高いです。そもそも、救出したカプセルは現時点でも外壁の傷みはひどい状態です。

 

カプセルの構造の鉄骨フレームと外壁のすきまにどうしても手が入らないすきまがあります。アスベスト除去作業は手作業で行うため、小さなすきまからアスベストを除去しきるには限界があります。

 

2022年11月、救出後のカプセルA606の鉄骨フレームと外壁のすきまをスコープで見たところ、固着液で封じ込めされていますが、アスベストと思われる塊がありました。

 

 

私たちは、救出したカプセルに残るアスベストを再度除去する必要があると考えています。

 

外壁のパネルなども全て外してアスベストを除去し、大きな穴が開く傷みのひどい外壁パネルは再生産して取り替えようとしています。再生産できれば、今後のメンテナンスも可能です。

 

2つ目のカプセルの幅が2.7mあることですが、車輌の幅が2.5mを超えると特殊車両という扱いになり、自由に動き回ることが難しくなります。

 

2021年の段階では、2.5m以下に幅を縮めて公道をいつでも通れる状態にすることを検討していました。

 

ですが、縮めてしまうとカプセルのプロポーションが変わってしまうため、「オリジナル」を活かすという意味で、できる限り2.7mの幅のままでいける方法を考えているところです。

 

これら2つの問題は法律がからむため、慎重に丁寧に解決しなければいけません。これらを解決するためにどのようにすべきか考えてからではないと、前には進めません。

 

私たちは、オリジナルをきちんとまとめながら、これらの問題を解決していきます。

リターン

3,000+システム利用料


alt

A606プロジェクト応援A(お気持ちのみ)

記念品などをお届けしないかわりに、いただくご支援をできるだけ多くプロジェクトのために使用させていただく コースです。
ーーーーーーーーーー
●御礼のメール

申込数
23
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年12月

5,000+システム利用料


カプセルA606+共用部のオンライン見学会ご招待(2022年3月末の解体直前の記録映像より)

カプセルA606+共用部のオンライン見学会ご招待(2022年3月末の解体直前の記録映像より)

●御礼のメール
●カプセルA606+共用部オンライン見学会(期間限定アーカイブ有)
・共用部は1階外部・ロビー・6階ブリッジ・階段室です。

代表いしまるあきこが、解体直前の2022年3月末に、みなさまをカプセルA606へご案内する動画を撮影しました 。

当時、現地開催を検討していましたが、裏の増築部の解体が始まっていたことによる粉じんやアスベストの影響を鑑み、実施を断念しました。そのため、映像で記録を残しました。

2022年3月末にはA606室内にベッド・スツールなどもフルレストア(復元)していたため、その解説もしています 。

今回の映像は前回のクラウドファンディングのリターンとして2021年8月に実施したオンライン見学会とかぶる内容もありますが、より細かな内容でお伝えし、雰囲気も変わる予定です。

撮影日:2022年3月31日
撮影・編集:和久井幸一
企画:いしまるあきこ

※2023年1月末までに開催予定、日程などの詳細を追ってご案内いたします。

申込数
22
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年1月

3,000+システム利用料


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A606プロジェクト応援A(お気持ちのみ)

記念品などをお届けしないかわりに、いただくご支援をできるだけ多くプロジェクトのために使用させていただく コースです。
ーーーーーーーーーー
●御礼のメール

申込数
23
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年12月

5,000+システム利用料


カプセルA606+共用部のオンライン見学会ご招待(2022年3月末の解体直前の記録映像より)

カプセルA606+共用部のオンライン見学会ご招待(2022年3月末の解体直前の記録映像より)

●御礼のメール
●カプセルA606+共用部オンライン見学会(期間限定アーカイブ有)
・共用部は1階外部・ロビー・6階ブリッジ・階段室です。

代表いしまるあきこが、解体直前の2022年3月末に、みなさまをカプセルA606へご案内する動画を撮影しました 。

当時、現地開催を検討していましたが、裏の増築部の解体が始まっていたことによる粉じんやアスベストの影響を鑑み、実施を断念しました。そのため、映像で記録を残しました。

2022年3月末にはA606室内にベッド・スツールなどもフルレストア(復元)していたため、その解説もしています 。

今回の映像は前回のクラウドファンディングのリターンとして2021年8月に実施したオンライン見学会とかぶる内容もありますが、より細かな内容でお伝えし、雰囲気も変わる予定です。

撮影日:2022年3月31日
撮影・編集:和久井幸一
企画:いしまるあきこ

※2023年1月末までに開催予定、日程などの詳細を追ってご案内いたします。

申込数
22
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年1月
1 ~ 1/ 19


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