皆様のお力をお貸しください。

　この度、つなっぐさんからの協力要請を受け、虐待や性被害にあった子どもへ犬たちが寄り添うというサポートをさせていただくことになりました。児童虐待はこれまでも多く耳にしてきた日本全国で抱える問題ですが、今回のコロナ禍により、さらに多くの子どもが被害に遭っています。そのような問題に取り組んでいらっしゃる弁護士、児童精神科の医師らからは、被害児童へのサポートは急務であり、特に心のケアは本当に重要で大切だとお聞きします。

 

　介助犬も、肢体不自由者の不自由な生活を、落としたものを拾ったり衣服を脱ぐお手伝いなど身体的にサポートするだけでなく、精神的な支えもしてくれています。それは非常に大きく、介助犬使用者が自信をもって外出する支えとなっています。

犬と暮らしたことがある方は経験されている方も多くいらっしゃると思いますが、犬たちは、弱った心を持ち、支えを必要としている人を察知して、そっと寄り添ってくれます。

虐待児童が、子どもながらに周囲のいろんな人のことを気遣うあまりに本当のことを言えず、また自分だけが我慢すれば…と苦痛に耐えているのを、犬たちは理解してそっと寄り添ってくれます。

 

　司法の場で、欧米では10年以上も前から辛い経験の証言をしなければならない子どもに犬が寄り添って、その辛い時を乗り切るサポートをしています。非常に大きな支えになっていると、その活動に携わっている介助犬育成事業者のスタッフや司法関係者からも聞いています。

欧米では介助犬の育成事業者がこのようなお手伝いをしているところは多くありますが、日本では今ようやく始まったばかりです。日本介助犬協会としては活動に関わらせていただけることを大変光栄に思いますし、日本でその準備を進めてこられたつなっぐの皆様へは心からの敬意を表します。

 

 　一人でも多くのお子さんが笑顔になれますように、付添犬の育成にご支援、ご協力をお願いいたします。

 

社会福祉法人 日本介助犬協会

センター長・訓練部長　水上言