英国からの旅立ちの様子をお届けします！

英国ドーセット州ボーイズ・ヒルでの九五式軽戦車のコンテナへのパッキングの様子をお伝えします。これらの写真は本プロジェクト開始時点は既に自分に届いていたのですが、このあとサウサンプトン港で待機状態となる予定であったのことと、本プロジェクト開始のタイミングと英国出発が重なったことで、皆さまにお伝えするのが大変遅くなりました。

 

 

まず驚いたのが20フィートコンテナを真横に吊り降ろすトラックの写真。ところ変わればと申しますが、日本では見かけない仕組みです。便利そうですが、なぜ世界標準にならないのでしょうか？もしかして自分が知らないだけで日本でも走り回っているのでしょうか？

 

 

 

こちらは左右10cm程しか隙間がないコンテナにハ号を自走搬入している様子です。もちろんバックモニターなんてありませんし、そもそもサイドミラーも無いですから、操縦手と誘導員の信頼関係に基づく「阿吽の呼吸」が必要です。見ている方が事故が起きそうでドキドキしますよね！？

 

 

コンテナの天井との隙間の関係で、上部ハッチは残念ながら開閉不可能となりますので、積み込み完了後に操縦主席ハッチからモグラのように這い出てくるアンドリューさん。最後の積み込み作業も無事に終わって心なしか表情も穏やかですね♬

 

2019年から、3年間の長きにわたりハ号の面倒を見て下さり、本当にありがとうございましたm(__)m

 

 

ハ号の前の空間には、修復時の取り外された錆び付いた部品群が木箱に詰められて積み込まれます。これらの部品は博物館展示の際に、修復時の苦労を偲ぶ参考情報となると共に、製造時のオリジナル部品として本体と共に次の世代に貴重な情報として受け渡して行かなくてはなりません。

 

 

晩秋のイギリス南部の田舎道を、一路サウサンプトン港に向かい走り去るトラック。夕日と緑とが織りなす淡い空気感は、一枚の西洋画のようですね。これを見送ったアンドリューさんは、とてもセンチメンタルな気持ちになったようです。こちらもちょっと感傷的になってしまいそうですが、ハ号4335号車にとっては日本への輝かしい旅の始まりです！

 

現在洋上を進むハ号を積んだ貨物船の様子は、驚くことに郵便小包や宅配便同様に出港から始まり、途中経由地通過日時をweb上で確認することが出来ます。保全上の理由から具体的な情報をお伝えすることは出来ませんが、当初の予定より順調に船は進んでおります。洋上での写真は残念ながら入手できませんので、次回のお知らせは日本の港に陸揚げされたタイミングとなります。

 

12月26日（月）23時のプロジェクト終了には間に合わないかと思っていたハ号の日本帰国ですが、このまま順調に航海が進み、通関や国内輸送手配がスムーズに行われれば、プロジェクト実施期間中に皆さまに嬉しいお知らせをお届けすることが出来るかもしれません♬

 

ハ号の一日も早い無事の上陸を祈りつつ、本プロジェクトも終盤に差し掛かります。最後まで応援と情報拡散へのご協力をよろしくお願い致します。

実行者：小林 雅彦