生命の輝き

こんばんは*

小雪も過ぎ、冬の到来をいっそう間近に感じております。ここ、奈良県吉野郡天川村坪内の地区から見える背の高い山々には雪化粧され、もうすっかりと冬の気配が色濃くなってきました。　

 

さて、前回ご報告させていただきました「ヘリコプターによる出材作業」も無事に終わり、我々の取組も着実に前へ進み、いよいよ苗木の植栽の作業へと進んでおります。本当にありがとうございます。

 

今年も、天川では山々の樹木もきれいに色づききれいな紅葉を楽しませてくれました。今日は、いよいよ本格的な冬に入る前にぜひ今年の天川の秋の美しさをお伝えさせていただきたいと思い、作業報告とは別にご紹介させていただきます。

 

 

||　心の中も黄金色に

空海がお手植えされたという伝説もある大銀杏の木は今年もきれいに色づきました。　太陽の光もあたり鮮やかな色は、まるで心のなかまでも黄金色になったようなそんな眼福を楽しませてくれました。

 

 

 

||　彩りの世界が広がる

雄大な山々に囲まれている坪内地区ではありますが、こうして秋の紅葉を愛で彩りを楽しめるのも、この大銀杏の木をはじめとして、神社境内の紅葉や韋駄天の杜など場所は限られていました。

 

 

しかし、5年前に先に植樹した落葉樹の樹木たちがこうして今年もきれいに色づき、そして今年は背後にあった檜や杉などの針葉樹も伐ったことでより太陽の光が燦々と山の斜面をふりそそぎ、より彩りの輝きがまして見えるように感じています。

 

この斜面一帯に新たに植樹していく落葉樹の樹木たちが、5年後、10年後、そして50年後には大パノラマのようにひろがる「錦秋（錦の織物のように自然の色の美しい秋）」を愛でられるとおもうと、どんな感情が心の奥底からわきあがってくるのか想像するだけで心躍ります。

 

 

||　生命の輝き

 

また、樹木たちの成長と同時に、山肌に目をむけると実に様々な植物も育ってきているのもわかります。

 

 

鳥が種を運んできたのでしょうか、それとも風にのってきたのか。植えていないのにこうして大きく育っている松や、

 

柿の木でしょうか？ちょっとまだはっきりわかっていないのですが、このような樹木も育ってきています。

 

そして、これは今年の夏の下刈りのときに出会ったのですが、

虫が飛んできたり、

 

ふと樹木の葉に目をやると蝉の抜け殻が。

 

そして、足元に目を向けると、

ムカデ？！みたいな虫も。

 

まだまだ山の一部ではありますが、こうして生き生きとした樹木に、動植物から土の中のバクテリアなどの自然生態系が機能する多様性豊かな森、山には、より一層生命の輝きが満ち溢れていくのではないでしょうか。

 

これぞまさに我々が目標とする人と自然が共に生きる里山へ、そして、この取り組みをつうじて、多様性豊かな命の輝きあふれる“鎮守の杜”へと回帰していく、その一端を垣間見れたような気がしています。

 

 

 

||　生命の音が鳴り響く自然のオーケストラ

 

船岡山の上から眺める景色も雄大ですが、秋はこうして斜面を下から見上げるのもこの地ならではな気もしています。

 

秋の風を感じながらここに佇み、閑に耳を傾けるとまるで山の斜面からは多種多様な様々な生命の音が鳴り響き、自然のオーケストラの美しい音色がきれいに鳴り響き聞こえます。

 

耳をすますことで、自ずと心の内側も澄んでいくのでしょうか。

 

より多くの自然の生命の音が鳴り響く、美しい森へと。
引き続き、また作業の報告をさせていただきます。