たかが最強程度で…

プロジェクト終了まで、ちょうど1週間前となりました。

本日は、競技の第一人者として、日本の選手を精力的に支えてきた井手コーチからのコメントを投稿します！

 

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今年もお騒がせしております、井手雅敏です。

 

2018年秋にこの種目に出逢い、2019年から国内初大会開催に携わり、2020年には今治・鴨池海岸沿いにコースタルローイングを軸とした海洋スポーツ拠点「鴨池BASE」を購入&管理しはじめ、絶賛コロナ禍の2021ポルトガル遠征から3年続けて世界選手権にコーチ帯同するetc…
気がつけば5年間が、薫風のように吹き抜けていきました。

 

 

日本チーム初参加の2021年ポルトガルでの世界選手権で、今治西高校女子ダブルスカルがメダル獲得を確定させて関係者の心に一気に火をつけた準決勝レース。

 

その世界選手権で17歳カジハンナが、CMix4X+レース前の英語インタビューに対して実家の焼肉屋を日本語で大声宣伝したロッケンロールな瞬間。

 

今治大会初のクォド決勝レース、「これぞビーチスプリント」な展開で大逆転を魅せた佐々木心の砂浜ダッシュ。

今治大会メイン？(笑)の懇親会BBQで、連覇達成した中野紘志に最大限の敬愛を持って再戦を直談判する中溝朝善の漢気に惹かれた夜。

ジュニア/シニア、選手/スタッフ関係なくみんなで準備して練習して飯食って川の字になって寝た、伯方島合宿。

 

 

他にもここでは書ききれないほどの素晴らしいシーンが、目の前に想い起こされます。

そんな中でもとても印象深く残っているシーンは、2023年世界選手権(イタリア/バルレッタ)の会場で突然訪れました。

 

Mr.ボートハンドラー飯盛と会場を歩いていると、カナダチームの女性コーチが少し興奮気味に話しかけてきました。簡単な自己紹介の後、彼女は「I have to tell you.」と切り出しました。
英語力は好きな洋楽を覚えてる程度の私でもこの一言はなんとなく理解、そして直感的に相手の強い意志を感じ、身構えました。もしかして何か注意される！？と。

 

『あなたたち日本チームは本当に素晴らしいチームだ！もしworld rowing best team award があれば、私は迷わずあなた達に贈りたい！』

それだけどうしても伝えたかった、またどこかで会いましょう。と残して彼女はチームの方へ向かっていきました。そんなワンシーンが、私の中で生涯忘れられない深い感動となりました。

 

 

コースタルローイング/ビーチスプリント日本チーム(勝手に“海神Japan“と名付けてます)は、最高のチームです。どんな状況でも「やるぞ！」と意志を持って行動した個人が、クラウドファンディングで実現した伯方島合宿を通じて、最高のチームになったと感じています。

 

現在の世界コースタルローイング/ビーチスプリント情勢は、アメリカやニュージーランドを筆頭に最強国と呼ばれる国々がいくつか存在します。

しかし、です。
花澤三郎の言葉を借りれば、『アメリカやニュージーランドが最強のチームなら、日本は最高のチームよ！たかが最強程度で最高に勝てるわけがねーだろうが！』なんです！

これからも日本チームがどうか“最高”なチームであることを願ってます。

by高校時代、授業中に本宮ユウゴウから借りてコッソリ読んでたクローズに改めてシビれさせられた井手雅敏。