
支援総額
目標金額 350,000円
- 支援者
- 35人
- 募集終了日
- 2023年12月10日
わたしが共同プロジェクトを目指す理由
ポルポトの時代
ポルポトの時代考査については、JECSAカンボジアのブログ記事の中でかなり触れておりますので、そちらをお読みください。
1975年4月17日 ポルポト政権が生み出した負の遺産の始まりの日
【170万人の虐殺】ポルポト政権が3年8カ月の間に行ったこと
遡って、1975年、ポルポトの時代に、ほとんどの教師が命を落としました。
カンボジア国民が、本当の貧困の時代を迎えたのは、その後の4派に分かれた内戦時代。
子どもたちは、親をなくし、家族をなくし、住む家をなくし、食べるものさえろくにありませんでした。
UNTACによる統治
1991年、内戦終結後に、パリ和平協定に基づいて、国連暫定統治機構(UNTAC)によるカンボジア統治が始まりました。
暫定統治が行われるということ自体、カンボジアがすでに自国の力で国を統治できる状況になかったことを示しています。
カンボジアに迎え入れられた明石国連事務総長(当時)。

歴史を紐解けば、日本人が、カンボジアの復興に大きく関わっていることがわかります。
その後、カンボジアには様々な分野において、民間からの支援が入り始めました。
特に教育分野においては、
・学校の校舎建設
・井戸掘り
・物品の寄贈
など、様々なものが日本側からの善意で送り届けられました。
カンボジア復興への支援
しかし、それらは、すべてとは言えませんが、どちらかといえば、その場限りの一方的に送り届けられるものであったように思います。
例えば、以下のような問題を含んでいました。
・お金だけを渡す支援
例えば、学校建設資金をカンボジアサイドに渡すとどのような結果になるか。それは、700万円の寄付が400万円しか学校建設に遣われず、残りは中間ブローカーたちが搾取するということを意味します。支援金・支援物資の着服、横領、略奪などが、当初平気で行われていました。
・学校を建設して完結する支援
学校建設は、巨額の支援だけに、建設自体には注目度もありますし、目に見えるものが残ることで支援する側にはわかりやすいものとして映ります。しかし、学校とは、その後にそこで行われる確かな実践があってこそ教育機能が果たせるものです。その後の学校経営、学校管理が行き届かず、廃校になってしまうケースもあります。
・ものをあげる支援
本当に何もないところにあげる支援なら役に立つかもしれません。しかし、モノが豊富な現在、いまだにノートや文房具などが必要だと思っている方々がいます。ノートは1冊数十円で購入できます。日本から高い運搬費用をかけて運ぶことにほとんど意味はありません。
・現地で何を必要としているかを理解せずに自分の想いだけで行う支援
「これをやりたい。」という思いだけで、現地の支援団体にいろいろな活動や企画を持ち掛けてくるケースがあります。あなたのやりたいことと現地で本当に必要としていることが合致しているか考えていただきたいのです。本当の国際支援は、一方的な善意の押し付けでは成立しません。
・現地に害悪をもたらす支援
こちら、井戸掘りボランティアの悲劇にも書きましたが、現地の人々の幸せを奪う支援もあります。中古衣料のケースを考えてみれば、よくわかります。現地で生産されたものが、販売地で売れ残って、使い古されて、カンボジアに戻ってくる。こういったことが、現地のビジネスの邪魔となっているケースが多く見受けられます。
我々の共同プロジェクトの目指すところ
以上のような反省を踏まえ、私の団体が行う支援は、共同プロジェクトという形をとります。
2023年3月に完成したスタスターチャン小学校のトイレ建設を例にしてみます。
1 学校側が本当に必要としているサポートについて協議する。
ここは、本当にじっくりと時間をかけるところで、まず学校側の事情について真摯に耳を傾けます。

2 自らの目で確認をする。
トイレがないために、女子生徒たちは休み時間に校舎裏の草むらの茂みに行きます。何をしているかというと、野外トイレの順番待ちです。

照れながら、戻ってくる生徒たち。

・トイレがあれば、雨の日に濡れなくてすむ。
・へびにかまれる心配をしなくて済む。
・トイレを我慢しなくて良くなる。
・学校内がおしっこ臭くならない。
・なんて言っても清潔になる。
子どもたちなりに直面している課題です。こういった子どもたちの声も聞き取っていきます。

3 それに対して学校側の本気度を確かめるために、以下の事項を確認します。
①先生方が本当に必要としていることか。
②学校側や地域からからどのくらいの予算が取れるのか。
③そのプロジェクトによりどんな教育波及効果が生まれるか。

もちろん、トイレ建設は、校長先生をはじめ、職員全員が第一優先課題としていることでした。

④完成トイレのイメージを描く。
校長先生自ら、近隣の学校を回り、自校のトイレのイメージを膨らませます。下は、同じく共同プロジェクトで建設されたプレイボン小学校のトイレについて、建設の手順について聞いているところです。

4 業者から見積もりを取ります。
建設するトイレの概要が決まったら、全工事の見積りを取ります。

5 足りない分をどのように資金調達するかを一緒に考えます。
政府からの支援もなし、地域は貧困世帯で寄付も望めません。クラウドファンディングも選択肢に入っていましたが、このジョイントプロジェクトは、日本のライオンズクラブさんが出資してくれることになりました。

6 全体の工期・工程手順・決済方法について双方で確認します。
これは結構重要な部分で、予算と共に工事が進むように調整をします。

英語でコミュニケーションが取れる学校司書のSophat先生。
いつも、私の意見を校長先生にうまく伝えてくれます。彼のような存在が、共同プロジェクトには不可欠です。

7 施工に入ったら、原材料の購入に立ち会い、その都度決済します。
支払いには、私が必ず立ち会い、予算の無駄遣いや資材の着服がないように監督をします。

その場決済が原則です。

8 作業員の工賃は、初期・中期・最終の3回に分けて、支払います。
作業員さんたちには、
「これは日本とカンボジアの共同プロジェクトですから、あなた方もカンボジア人の誇りをもって作業してください。」
と激励します。私も、現場視察するたびに彼らに飲み物やちょっとしたお小遣いを渡していたので、いつしか私をボスと呼ぶようになったりします。(笑)
日本人は、こうしたことを好みませんが、カンボジア人は、これで励みになって大事にされていることを感じて、きちんと作業を行うモチベーションを保てるのです。いわば、チップのようなものです。
また、カンボジアでは、お正月前など、行事の時にはまとまったお金が必要なことも多いので、そのタイミングとお給料がマッチするように払い込む時期を決めます。

9 その都度現場に出向き、作業状況を細かくチェックします。
校長先生が細かな指示を出していますが、丁寧に行われなければならない大事なポイントは、必ず自分の目で確かめます。

時には、自らつるはしをもって作業する校長先生。こういうところに、共同プロジェクトの良さがあります。

校長先生の思い描くデザインのトイレが出来上がっていきます。色のチョイスもグッドです。

手洗い場の高さは子どもの学齢に合わせることが重要。こういうところは、こちらから注文を付けます。

内部も丁寧に仕上げられました。

10 完成
3か月の工期で、ほぼ完成しました。タンクは2000リットル。4基のうち1つ様式便座が導入されています。また、手洗い場は、低学年用と高学年用に高さが分かれています。

完成したトイレ。炎天下の中、現場で作業に当たってくれた工員さんたち、本当にきれいなトイレに仕上げてくれました。心から感謝です。
この時点で、すべての会計をきちんと済ませます。支援のお金は、きちんと当初の目的のみに費やされ、上の事例で挙げたような不正な使われ方は、一切ありません。

11 教育局関係者・地域の村長等、外部の関係者を招待し、完成式典を行います。
完成式典では、
「これで戸外でトイレを済ませることなく、きちんとトイレを使うことができるようになりました。」
「手をきちんと洗いましょう。」
と挨拶しました。
併せて、せっけんや掃除用具を寄贈させていただきました。

このトイレ建設によって、子どもたちが手を洗う姿を毎日見ることができるようになりました。今後の衛生教育の向上が見込まれます。

子どもたち、みんなにこやかな表情です。

おまけに、校長先生がトイレの裏に植えたヤシの木の苗。トイレの経過年月がヤシの木の成長と重なります。いいアイディアです。

完成したトイレには、共同プロジェクトのプレートが掲げられています。

しかし、トイレそのものはカンボジアのもの。
管理するのも、これで衛生教育を推進するのも学校が主体的に行うことです。
それゆえ、作って与えてもらうものではなく、カンボジアサイドが主体的に取り組む共同プロジェクトという形が大切だと思うのです。
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本クラウドファンディングのプレイスバイ小学校の図書室改装も、共同プロジェクトによるものです。学校に直接行ける回数が少ないため、連日のようにSNSで学校側とやり取りをしている毎日です。
PS:おかげさまで、開始8日間で92パーセントの達成までこぎつけました。あと少し、皆様からの拡散へのご協力をお願いする次第です。
ALL FOR CHILDREN
クリスマスの足音が近づいています。それまでに必ずやり遂げる決意を新たにしております。
リターン
1,000円+システム利用料

ステルス支援(ノーリターン)
●一斉に届く完成報告をお読みいただきます。
*基本、リターンは不要という方のためのステルス型の支援です。
- 申込数
- 4
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月
3,000円+システム利用料

お礼の手紙(PDF)
●子どもからのお礼の手紙をメールにてお届けします。(PDF版)●完成時のお写真を数枚セットでお送りします。
*手紙について、学校から了解をいただいております。
- 申込数
- 12
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月
1,000円+システム利用料

ステルス支援(ノーリターン)
●一斉に届く完成報告をお読みいただきます。
*基本、リターンは不要という方のためのステルス型の支援です。
- 申込数
- 4
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月
3,000円+システム利用料

お礼の手紙(PDF)
●子どもからのお礼の手紙をメールにてお届けします。(PDF版)●完成時のお写真を数枚セットでお送りします。
*手紙について、学校から了解をいただいております。
- 申込数
- 12
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月

貧困世帯の子どもたちに愛を届けるマンスリーチャイルドサポート
- 総計
- 15人

緊急支援|フィリピン地震へのご支援を
- 現在
- 1,628,000円
- 寄付者
- 222人
- 残り
- 10日

断らない救急を守る|一刻を争う命を支える、ハイブリッド手術室導入へ
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- 11,007,000円
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- 174人
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- 1日

語りで伝承されるモン族の民話を絵本で未来に残したい
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- 41日

マーチングバンド全国大会出場に伴う楽器運送費等の活動費のお願い
- 現在
- 206,000円
- 支援者
- 61人
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- 17日

学生が創る、新たなJUNKO
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- 1,040,000円
- 支援者
- 84人
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- 10日

フィリピン・セブ島沖地震|命をつなぐ緊急支援
- 現在
- 186,000円
- 寄付者
- 34人
- 残り
- 10日












