プロジェクト31日目

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『近世漢語の新研究』第一章「『三言』における馮夢龍の創作」第二節「『古今小説』編」の1.2.3「『古今小説』各巻の成立をめぐって― Hanan 氏説の検討」の冒頭部分は以下の通りです：　

　はじめに
　『三言』をはじめとする話本の成立に関する Hanan 氏の説は、これまでの同類の研究を根本的に問い返すような精緻さでもって行われ、注目すべき研究であることは衆目の一致するところであろう。氏の研究成果に対する評価も大変高いものがある。例えば、Y.W.MA1974 では次のように述べられている。
　This reviewer believes that unless someone can come up with a whole set of alternative thesis , methods , and findings , and present his ideas with a comparable thoroughness and zeal , this research will not have to be done again.
　また王秋桂1979 では、
　西方致力於研究中國短篇小説的學者不少。較早有捷克的J.průšek…，英國的C.Birch…，美國的J.L.Bishop…。較近有法國的A Lévy…和荷蘭的W.L. Idema…。但成就最大的還是屬韓南先生，尤其是他後來出版的The Chinese Short Story：Studies in Daiting , Authorship , and Composition (Harvard University Press , 1973) 一書可以説把短篇小説的年代、作者和撰述問題作了一個總結。…韓南先生論學，態度謹嚴，不輕信傳統看法。…
　と述べている。そしてこれらの評価は決して過大なものではない。それほどまで Hanan 氏の研究はこれまでのものとは質的に違った、画期的な研究だったのである。
　しかし氏の研究がいくら精緻に行われたとしても、全く欠点のない完璧なものであったかというと、必ずしもそうとは言えない面があることも事実である。なかでも Hanan 氏が提起した『醒世恒言』22巻の作者と『石點頭』の作者が同一人物であるという説は、かなりの問題を孕んでいると言わねばならない。

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