研究室舛谷より：支援の経緯

こんにちは、立教大学観光学部、舛谷です。

この活動の元になったカンボジアと私の出会いは90年代半ば、UNTAC直後でフンセンは第二首相、もちろんシアヌーク国王は健在でした。アンコール遺跡救済チームの一員としてユネスコ専門家の身分で合計半年はシェムリアップのSt.24にあった事務所に滞在していたでしょうか。そのとき一緒に仕事をしていたのが、タイ国境の難民キャンプで教育を受け、祖国にもどったソレイさんでした。彼こそ、現在のフリースクール主宰者です。

この間2015年までカンボジア渡航機会はありませんでしたが、シンガポールの大学に赴任していた時期に、アセアン内の気安さで学会参加を兼ね再訪したところ、ユネスコ当時の知己や学生らがそれぞれ一家を成していて、何より私を覚えてくれたことがうれしかった。

90年代のカンボジアは内戦を引きずりインフラは劣悪で、町でもちょうど今の村の状況かそれより悪いくらいでした。プノンペンやシェムリアップでもパブストリートの周りを見ているとすっかり豊かになったと勘違いしてしまいますが、一歩村に入ると日本との貧富差は歴然。旧友のSOSに応えるとともに、日本の学生らに今周りにあるものの大切さ、自分の力で具体的に何かができるのか実感してほしいというのが私の願いです。つづきはまた。