支援総額
目標金額 100,000,000円
- 支援者
- 5,245人
- 募集終了日
- 2024年12月2日
特別寄稿:希望のまちを諦めない #6 長塚洋さん
「特別寄稿:希望のまちを諦めない」
クラファンのラストスパートとして、抱樸とさまざまな形で関わる皆様に、抱樸にまつわるテーマから、自由な形式でご寄稿いただく企画。今回は
映画ディレクター・映画監督の長塚洋さんです。ぜひお読みください!

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「希望のまち」の、「希望」とはどういうことだろう。ふと思い出したことがある。
「――これは、この社会にとって希望だと思いますよ」。インタビューの最後に、奥田知志さんはそう言った。前年に刑務所から出所した男性を私がドキュメンタリー取材していた、その最終段階のこと。この男性を番組で使った仮名で以下「久さん」と呼ぶが、刑務所から出ては犯罪を起こし獄中に戻る生活を、11回も繰り返してきた。だがこの前年の出所で奥田さんたちのところに来てからは、ずっと平穏に暮らしている。それはなぜ可能だったか?という話になった時だ。
取材開始当時84歳だった仮名「久さん」は人生の半分以上を刑務所で暮らし、11回の犯行とは放火または放火未遂。そう聞けばなんと凶悪なと思われるかもしれないが、実態は出所するたび「シャバ」に居場所がなく、刑務所に戻るため犯行を繰り返したのだ。軽度の知的障害と裁判でも認められた久さんは独力で生きていくことが難しいにもかかわらず、福祉などの支えにそれまで一度もつながっていない。だから毎回出所するたび、「シャバ暮らし」は1カ月と続かなかった。だが最後の事件で奥田さんとつながり、そして抱樸や教会の人々と出会う。その後は14カ月も、犯罪に近づくことさえなく暮らし続けられたのだ(ちなみに本稿執筆時点では既に8年以上になる)。
奥田さんは振り返る。出所が迫り受け入れる前には、彼にどんな精神構造がありトラウマがあって放火を繰り返すのか、メンタルヘルスや更生保護の専門家らも交えて対応を協議したが、実際にやってみれば特別なことではなく、単純なことだった。「ほんとうに一緒にいるって事だし声かけるって事だし、もの頼むって事だし、心配するって事だし、それを本当に細い線を、何本も何本もつなぎ止める中で、この1年が過ぎていった」。そのあと奥田さんは続けたのだ、「これはこの社会にとって希望だと思いますよ」。
特別なことをしなくてもひとが立ち直る、そうした「希望」はどう可能なのか? インタビューで「何本もの細い線」と奥田さんは表現した。「一本の太い糸よりも百本の細い糸」は、奥田さんが講演や教会の説教でたびたび使う表現だ。どんなに太い糸でも1本や2本では、それが切れたら落ちてしまう。でも細くても何本もあれば、いくつかが切れてももう落ちない。支援の極意のたとえである。私自身も他の取材で、私こそがオンリーワンの支援者と自負するひとが意気込む余り関係作りに躓く姿に、何度か出会ったことがある。
奥田さんにしても絶望の淵にあるひとを連れてくるとき、最初は自身が太い一本の糸なのだろう。久さんの場合も、奥田さんが一人で受け入れを決めたという。出所直後、何週間かは奥田家で過ごさせるが奥田さん本人は全国を飛び回って北九州に居ること自体少なく、妻の奥田伴子さんがかなり消耗しながら久さんをケアするお姿を近くで拝見した。だがやがて久さんは教会の人々と交流して幼な子と親しみ、隣の抱樸館で暮らす元野宿者たちと友人付き合いが始まり、併設のデイサービスで仲間と過ごし、そして抱樸のボランティア活動を楽しげに手伝うようになる。過去10回の出所では頼れる「糸」に出会わなかった久さんが、いわば最初の糸から次の糸へ、そして多数の糸へとつながっていった。
でも2番手の大糸となった伴子さんも、そのあと100本の糸となった抱樸や教会の人々も、漫然とつながったたわけじゃない。「久さん」には何が良いのか、別の人物には何が良いのか、一つ一つに真剣な試行錯誤があったはずだ。
たとえば――縁起でもないと怒られそうだが、今後もし奥田さんが倒れたら? 苦しむひとを最初に「引き上げる」糸として奥田知志というひとの個人的資質は確固たるものだと思うが、そこに依存していて「希望」は続くのかどうか。
100本の糸の力、その試行錯誤もすべて蓄積し集大成して、つまりはコミュニティそのものとして恒久化することが「希望のまち」という構想なのではと、勝手に理解している。
「これは希望だと思いますよ」。その希望が永続的に生まれる場。今は93歳となった「久さん」の人なつっこい笑顔姿を、希望のまちの真ん中で私は撮りたい。そのときは皆さん、よろしくお願いします。
リターン
1,000円+システム利用料
希望のまち応援コース|1千円
■お礼のメール
■希望のまち特設WEBページにてお名前の掲載
(*ご希望者のみ。ご支援から2か月以内の掲載を予定しています)
■希望のまち活動報告書
(*2025年2月までにメールにてお送りします)
■寄付金領収書の発送
※ 個人によるご寄付で「寄付金控除」を受けるためには、年間2,000円を超える寄付が必要です。
※ご支援の際はページ本文末尾記載のご注意事項を必ずご確認ください。
- 申込数
- 967
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年2月
3,000円+システム利用料
希望のまち応援コース|3千円
■お礼のメール
■希望のまち特設WEBページにてお名前の掲載
(*ご希望者のみ。ご支援から2か月以内の掲載を予定しています)
■希望のまち活動報告書
(*2025年2月までにメールにてお送りします)
■寄付金領収書の発送
※ 個人によるご寄付で「寄付金控除」を受けるためには、年間2,000円を超える寄付が必要です。
※ご支援の際はページ本文末尾記載のご注意事項を必ずご確認ください。
- 申込数
- 1,043
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年2月
1,000円+システム利用料
希望のまち応援コース|1千円
■お礼のメール
■希望のまち特設WEBページにてお名前の掲載
(*ご希望者のみ。ご支援から2か月以内の掲載を予定しています)
■希望のまち活動報告書
(*2025年2月までにメールにてお送りします)
■寄付金領収書の発送
※ 個人によるご寄付で「寄付金控除」を受けるためには、年間2,000円を超える寄付が必要です。
※ご支援の際はページ本文末尾記載のご注意事項を必ずご確認ください。
- 申込数
- 967
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年2月
3,000円+システム利用料
希望のまち応援コース|3千円
■お礼のメール
■希望のまち特設WEBページにてお名前の掲載
(*ご希望者のみ。ご支援から2か月以内の掲載を予定しています)
■希望のまち活動報告書
(*2025年2月までにメールにてお送りします)
■寄付金領収書の発送
※ 個人によるご寄付で「寄付金控除」を受けるためには、年間2,000円を超える寄付が必要です。
※ご支援の際はページ本文末尾記載のご注意事項を必ずご確認ください。
- 申込数
- 1,043
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年2月

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