
支援総額
目標金額 10,000,000円
- 支援者
- 623人
- 募集終了日
- 2021年2月26日
実は全部ちがう「有機栽培・自然農法・自然農・自然栽培」
昨日からものすごい勢いで支援が集まり、あと8日の時点で538万となりました!
本当にたくさんの共感と想いをありがとうございます。「あと7日」のラストスパートに入る前に、今日は箸休めに「農法の違い」について、まとめたものをご紹介させていただきます。

私が農業の世界に入る前は、この4つの言葉全部「無農薬栽培」というくくりでしか見ていませんでした。
・有機栽培(有機農法)
・自然農法
・自然農
・自然栽培
ちなみに、ここくは「自然栽培」という言葉を使っていますが、よくあることとして、「自然農をされているここくさん」と紹介されることがあります。
いうほど気にしていませんが、本心としては
「自然農じゃないんだけどなぁ^^;」と思ってしまいます。実は農家さんは言葉を厳密に選んで使っていることを畑をやるようになって理解しました。
それぞれの違いを説明する前に、まず「有機農法」の「有機」の意味。解説できる方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?

「有機野菜がいい」「有機がいい」という方は多いですが、実際に説明してと言われるとなかなか難しいものです。
「オーガニック」も「有機」と訳されたりするので同じことですが、まず「機」という字は「はたらき」という意味になるそうです。
「はたらき」があるから「有機」。まだ何のことかわかりませんが、反対の「無機」を考えるとわかりやすいと思います。
「あの人は無機質な人だ」と言ったら、心ないロボットのような冷たい人のことを指すと思いますが、「あの人は有機質な人だ」なんて言いません。それは人に心があるのが当たり前だから。
広い意味で、「有機」というのは「心がある」「生きている」そんな意味合いが感じられると思います。
「オーガニック(organic)」は特にそんな風に広い意味で使われていると思います。「organ」は臓器のことを指しますが、心臓の鼓動があるような、生命的な存在のことを「organic」と読んでいるような広い意味です。

「有機農法」と対極にあるのは、農薬を使用し、化成肥料を使用する「慣行農法」です。
「慣行農法」は植物工場や水耕栽培をイメージしていただくとわかりやすいですが、病害虫が入ってこない環境をつくり、必要な養分だけを与えて作物をつくるようなイメージ。
対して「有機農法」は、牛・豚・鳥などの糞を発酵させた動物性の堆肥を使用し、それを微生物が分解していくことではじめて植物が吸収できる形になるもの。この微生物の「はたらき」があるから、「有機」と言ってもいいと思います。

さて、ここからが本題です。
自然農法、自然農、自然栽培と、「自然」がつくものと「有機」は何が違うのでしょうか。
上記の「有機」の意味を考えれば「自然」がつくものも全て「有機」なんですが、農家が区別しているのは「堆肥を入れない」という点。
動物性の堆肥を入れる有機農法に対して「自然」がつく3つは堆肥を入れないところが大きく違う点です。
堆肥を入れないでどうやって育てるのか。このあたりからちょっと哲学的になってきます。
「自然農法」といえば、福岡正信さん(→Wiki)。著書「ワラ一本の革命」で有名な仙人のような方で、この方が「自然農法」という言葉を使ったので、「自然農法=福岡正信さんの提唱した農法」ということになります。
肥料は入れないし耕さない。どろだんごにタネを混ぜて土の上に置いておくだけ。戦後の食糧難を経て「たくさん作る」ことが最大の目的だった慣行農法一辺倒の時代に登場した彼の考えはセンセーショナルなものでした。
でも実際にこれを農業として実践しようとすると、あまりにも効率が悪く収穫量も少ない。事業として成り立ちにくいので、「自然農法」という言葉を使っている農家はほとんどいません。「米は自然農法で」という方はいます。
そのあと、川口由一さん(→Wiki)という方が「自然農」という言葉を使い、もう少し体系的な農法を提唱します。やはり耕しません。草は抜いても伏せていく。その草が堆積されていき、長い年月をかけてゆっくりゆっくり微生物に分解されていつか肥料になる。
この「自然農」を実践されてがんばっている野菜農家さんは割といらっしゃいます。

さて、最後に残ったのは「自然栽培」です。
ここで一旦、農薬・肥料・耕す、の3項目でまとめてみたいと思います。

最後の自然栽培はちょっと哲学的になるかもしれません。
自然農法は福岡正信さん、自然農は川口由一さんと提唱者が明確に存在していましたが、自然栽培は師匠のような人はいませんし明確な定義もありません。
でも、「自然栽培」を実践する様々な方によって語られていることに共通するのは「耕す」という部分。
「耕しちゃったら自然じゃないでしょう?」と自然農法、自然農からはそんな意見が聞こえてきそうですが、ここが大きく違うところです。
「自然」といったらみなさんはどんなものを思い浮かべますか?
「手付かずの自然」「自然を大切に」
自然破壊をするのは人間。人間が手をつけていないものこそ自然というように、現代人は捉えています。

こうした考えが、自然農法も自然農もベースにあります。
人は自然を外から眺めている。人と自然の二項対立。
でもちょっと待ってください。それじゃあ人は自然じゃないのでしょうか?
最初に有機といったように、無機質なロボットではありません。自然から生まれてきた生き物です。人だって自然の一部のはず。
草むらを人が歩くと道ができるように、人が行う動作も雨や風、日当たりと同じような環境の一部。その形にあわせるように自然も多様性をもって対応していく。
ここくは麦と大豆の輪作をしています。夏に大豆の種まきをして、大豆の葉が落ちた頃には大豆の収穫。枝を燃やしたあとに耕します。冬に入る頃に麦をまき、梅雨前の5月に収穫をして今度は麦わらを土に混ぜ合わせるように耕します。
これを毎年毎年繰り返している人の行為もまた、環境の一部と考えます。
毎日、毎月、毎年、あるいは3年ごと、5年ごと。繰り返し行うことはめぐる季節と同じだと考えれば、「耕す」という人の行為もまた自然の一部だと。
この考えを突き詰めていくと、肥料も基本入れないと言っていますが、実際は入れてもいいということになります。同じ量を同じ時期に毎年入れることも環境になっていくからです。
改めてそれぞれの農法を、人と自然の関係で説明するとこんな感じです。

私はこの自然栽培の「人も自然」という考え方がとても好きです。
自然と隔離された都会に住みながら、毎日個人主義にさらされていると、人は孤独になっていきます。そんな都会から見た時、広大な畑で一人ポツンと一日中草を抜いている姿は孤独に見えるかもしれません。
でも畑に立っているだけで、鳥たちが私の存在を気にしているのがわかります。
時にあなぐまがひょっこり現れてこちらの様子を伺っていたり、草を抜けば虫たちが現れたり、逃げて行ったり。動物たちは私と常に一定の距離を保ち、緊張感の中で互いの存在を感じあっています。
そうしていつしか自然と一体になって、自分も自然の一部になる時間。それは孤独とは無縁な時間です。
常に自分を気にかけてくれている。一人じゃない。
都会から畑に遊びにきてくれた方には、少しでもそんな時間を過ごしていただきたいといつも思っています。
ここくの代表的なイメージなっているこの写真も、実は都会から遊びにきてくださったご夫婦の写真。
ちょうど黄金色に色づいた麦畑の中で、とても美しい光景でした。
ここくはこんな風景や時間を、種と共に残していきたいと思っています。「効率」という観点から追いやられてしまった、本当は大切にしたかったこと。
ずっとずっと残っていくように、成立までもう一踏ん張りです。
この記事をシェアしていただくなど、多くのみなさんに知っていただければ嬉しいです。残り少ない期間ですが、どうかみなさんのお力をお貸しいただければ幸いです。
成立に向けて、ひとりでも多くの方にご紹介いただければ幸いです。
リターン
5,000円

サンプル支援A|ごはん豆+コンセプトブック
古代大豆を水戻しなしで白米と炊くだけで手軽に食べられる「ごはん豆」サンプル(2合分)と、古代大豆に出会った物語を収めたコンセプトブックを郵送でお送りいたします。
<お送りするもの>
・ごはん豆(2合分)
・コンセプトブック(14P)
・お礼状、ごはん豆の食べ方
- 申込数
- 28
- 在庫数
- 1971
- 発送完了予定月
- 2021年4月
5,000円

食べて応援A|プレゼントにも最適!ここく全商品サンプルセット
ここくの全商品のサンプルが楽しめるだけでなく、贈答用としても使用できる箱入り(包装付き)セットです。
<お送りするもの>
・コンセプトブック
・本染手拭い
・お礼状
・ごはん豆(コリコリ香ばし豆ごはん:2合分)
・ごはん麦(プチプチ麦ごはん:2合分)
・きょうははんなりお豆はん(ほんのりピンクの古代黒豆ごはん:2合分)
・むかし麦茶(出がらしも食べられるピンク色麦茶:2リッター分)
・古代大豆で仕込んだ麦味噌(全て自社原料・無添加仕込:100g)
・沖の潮 (自社製造・沖の海水→平釜薪炊き:30g)
・大麦粉(ホワイトソースの素:30g)
- 申込数
- 468
- 在庫数
- 531
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