高田歌舞伎を継いだ女役者刊行プロジェクト
高田歌舞伎を継いだ女役者刊行プロジェクト

支援総額

2,069,000

目標金額 1,300,000円

支援者
171人
募集終了日
2021年7月10日

    https://readyfor.jp/projects/55735?sns_share_token=&utm_source=pj_share_url&utm_medium=social
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note
2021年06月11日 09:43

気仙わたしのふるさと(1)「気仙に生まれた者の誇り」

東には輝く青い三陸の海が広がり、海を見守るかのように三方に山々が連なる。その山々とわずかな平地を縫うように大小の清流が海へ注ぎ込む。そんな気仙の地で私は生まれ育ち、暮らしてきました。
岩手県はかつて、「日本のチベット」と呼ばれた時代がありました。岩手県とチベットの人たちに大変失礼な話です。そんな岩手にあって内陸部から遠く離れ、海と山に囲まれた気仙の地は長い間、「陸の孤島」「文化不毛の地」と言われてきました。私たちにとっては言われなき言葉です。私の先祖もそうでしたが、気仙の人々は大海原に乗り出して江戸と交易を行うなど、海のルートを通じて活発な交流を行ってきました。
気仙は古から産金の地で、実に41もの金山があって、「気仙は金山の上に立っている」と地元研究者が表現したほどです。とりわけ玉山金山(陸前高田市)は産金量が多く、その金は奈良の大仏建立に使われたとも言われます。さらに奥州藤原氏(平泉町)の栄華を支え、金色堂には玉山の金が使われたとの記録も残っています。日露戦争最中の1904(明治37)年、戦費が不足した政府は欧米諸国から資金を借り入れますが、その時抵当に入れたのが玉山金山だったと言います。気仙の金は日本の歴史にも関わってきたのです。
先人たちは「進取の精神」に溢れていました。気仙の地は山と海が迫っていて耕地が少ない上、度々冷害や飢饉に見舞われました。先人たちは生きていくため技術を磨き、卓越した高度な技能を持って各地に働きに出る大工集団を形成していきました。日本四大名工のひとつと言われ、江戸時代後期から今に続く気仙大工です。民家だけでなく神社仏閣の建築や船の建造から建具作り、細工までこなす技能集団でした。明治に入ると東北、関東や北海道などに活動範囲を広げ、独創的な建物を造っていったのです。国の史跡や重要文化財に指定された建築物もあります。地元では長安寺の山門(大船渡市)や普門寺の三重塔(陸前高田市)などが有名です。
全国で最も早くワカメ養殖と取り組み、成功を収めたのも気仙人なら、ホタテの耳釣り養殖を考案して広めたのも気仙人です。国内有数のハンバーガーチェーン『モスバーガー』を一代で築き上げた人物もまた、気仙人です。
とはいえ気仙の地で長年継承されてきた下駄作りや傘作り、蹄鉄(ていてつ)作りは姿を消しました。陸前高田市の民芸品「俵牛」(通称・首ふりべーご)は復活の兆しはありますが、同市の郷土玩具「鬼の的」や伝統工芸「高田人形」、大船渡市の名物「おこん饅頭」もなくなりました。貴重な地域の小正月行事もみずき団子作りを除けば、いつの間ににか「成木責め」や「かせ鳥」「ナマコ引き」などは聞かれなくなりました。失ってきたものを考えると無念でなりません。

 

椿は大船渡市と陸前高田市の「市の花」。この地域は、椿(ヤブツバキ)の太平洋側北限の地域とされ、あちこちで自生している

 

リターン

2,000


alt

お気持ちコース

■サンクスレター

■本1冊お届けします

申込数
43
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

3,000


alt

本と名入れのコース

■サンクスレター

■本1冊お届けします

■名入れ:本の巻末に支援者としてお名前を入れさせていただきます(お申し込みの際に名入れの「有無」を選んでいただきます)

申込数
36
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

2,000


alt

お気持ちコース

■サンクスレター

■本1冊お届けします

申込数
43
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

3,000


alt

本と名入れのコース

■サンクスレター

■本1冊お届けします

■名入れ:本の巻末に支援者としてお名前を入れさせていただきます(お申し込みの際に名入れの「有無」を選んでいただきます)

申込数
36
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月
1 ~ 1/ 9


最近見たプロジェクト

もっと見る

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る