寄付総額
目標金額 3,000,000円
- 寄付者
- 289人
- 募集終了日
- 2024年10月31日
【あと2日!】腹部大動脈瘤の画像診断
皆様こんにちは、樺です。いつもご寄附をありがとう御座います。
CFも残り2日となりました。引き続き臨床試験の結果を見守っていて頂けますと幸いです。
さて、本日は
腹部大動脈瘤の画像診断
です。
ちょっとだけ専門的かもしれませんが、よく読むとそうでもありませんので大丈夫です。
画像診断というのは、レントゲン写真や超音波(エコー)図、CTスキャン、MRIなどの様々なモダリティ(画像を撮る手段)を使って解剖学的な情報や臓器の特性等を視覚化する方法をいいます。
腹部大動脈瘤の画像診断には、一般的に、
①スクリーニング(健診や人間ドック等で健康な人達に病気がないかあぶり出すこと)目的なら腹部超音波検査
②経過観察や詳細な評価なら腹部CT
というすみわけがされていることが多いと思います(施設によって異なると思います)。
①の超音波はヒトの耳には聞こえない周波数の音波を当てて、それが体の中で跳ね返ってきて検査者の持っているエコープローブ(体に押し当てるモノ)が「跳ね返ってきた音」を感知することによって、エコープローブからどのくらいの距離にどんなものがあるのかを推定し、コンピューターがその情報を基に想像した絵を描きます。その絵はリアルタイムに動いているため、例えば血管の絵を描かせるとドクンドクンを脈打っておりますし、心臓の絵を描かせると心臓の中にある逆流防止弁がパカパカ動いている姿が捉えられます。このように、解剖学的な情報+時間的な情報を合わせ持つのが超音波の凄いところです。更に音波を当てるだけですので人体には無害で、痛みも全くありません。放射能も浴びませんのでどこでも繰り返し実施できますので、短い時間間隔で行われる治療の効果判定(心臓のはたらきの強さ、血腫や血栓の大きさ、体の中に治療用の管を留置する際の位置確認など)にとても良い検査です。
一方できれいな画像を出すためには習熟が必要であったり、画像の解釈には踏み込んだ知識が必要で、更に同じ患者さんの同じ位置にエコープローブを当てたとしても「昨日は見えたけど今日は見えなかった」というような不安定な部分もあります(体の中を移動するガスが超音波の進行を邪魔してしまい全く見えなくなることも…)。また、「情報を基に想像した絵」とかきましたが、これは「本当は体の中にそんなものないのに、あたかもあるかのように存在する所見」を生み出す原因になり、これをアーチファクトと言いますが、超音波検査はこのアーチファクトとの戦いです。僕は研修医2年目のとき、ゴースティング(アーチファクトの一種)と言って素早く動く物体の傍にみられる異常カラードプラ像を見て、「心臓に穴が開いた!!」と上級医を呼んで頭をはたかれたことがあります。心臓に穴が開いたらどうなるんだ?ということを何も考えずに検査所見だけを頼りにしていたことを自覚し、とても反省した記憶があります。検査の結果も大事だが、その人をちゃんと診ろ、ということです)
②のCTスキャンは、レントゲンを応用して体を包む筒状の機械からたくさんのレントゲンを発射し、体を突き抜けたX線が反対側にあるディテクター(X線がどれくらいの強さで飛んできたかチェックする機械)で検出され、最初に持っていたエネルギーがどれくらい失われているかの情報を基に画像を作ります。CTの凄い所は、まず解剖学的な診断能の高さで、こまかいものも見分けることができ(=空間分解能が高い)、しかも検査にかかる時間もとても短いです。検査者ごとに写真のクオリティがばらつきづらく、誰が撮っても大体いい写真が作れます。一度に撮影できる範囲も広く、人体はほぼ全体を1度のスキャンで撮影することができますし超音波ほど画像の確認に専門的な知識は要りません。更に、造影剤という検査用の薬を注入して撮影することによって、細かい血管の3D写真を作ったり、ある構造物がどのような性質を持っているか(血流が多いのか少ないのか等)の質的な診断をすることも得意です。
一方でX線は基本的に直線状に飛んでいくものですが、臓器や細胞に当たったX線が進行方向ではない方向に反射(散乱)したり、どの組織がどれくらいX線のエネルギーを吸収するかがバラバラですのでそれによって正確な図を映し出すことができずアーチファクトを映し出すこともあります(超音波も同様ですね)。また少ないとは言え放射線被ばくの問題があり、「30分前にCTをとって肺に水が溜まっているのを確認した患者さんで、さっき肺に溜まっていた水を針で抜いたから、どれくらい減ったかまたCTを撮ってみてみよう」と気軽に何度も撮るわけにはいきません。またCTはとても大きな機械が必要で設置した部屋から動かせず、どこでも気軽に撮影することもできません。
こういったpro/consを考えて検査の方法を選んでいるのですが、腹部大動脈瘤の場合は「毎回なるべく正確に直径を測定する」ことが重要になりますので、検査を行う人によって大きさがバラバラに見えたり、そもそも技術不足だとうまく写真が撮れなかったりする超音波検査より、CTスキャンの方が向いているな、とも考えられ、我々のF-HAAAT試験ではCTスキャンでフォローアップをします。
特に今回の臨床試験では、動脈瘤の「性質」を見る事が重要だと考えています。今までの臨床試験では、動脈瘤の解剖学的条件をいろいろ見られてきましたが、その結果を以て治療効果を検証してもうまく行きませんでしたので。トリカプリンが何故動物の腹部大動脈瘤に効くのか、それを考えるために造影剤を使った腹部大動脈瘤のCT検査がカギになると考えています。まだ結果も出ていませんのであくまで想像ですが…。
なお、腹部大動脈瘤をMRIで解析したり、等を研究されている先生もいらっしゃいます。皆がやっていない検査法の中にこそ新たなヒントがある可能性がありますので、この「画像診断」という分野は今後の研究として重要なフィールドだと考えています。樺が。
では、また。
ギフト
3,000円+システム利用料
3千円:腹部大動脈瘤の治療薬創出を応援
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⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
⚫︎大阪大学未来基金HPに寄付者のお名前掲載(ご希望制)
▽累計50万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し大阪大学施設に掲示。
※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
https://www.miraikikin.osaka-u.ac.jp/
- 申込数
- 130
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年4月
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