森本日記【ウガンダの現実②】児童婚

今回は「ウガンダの現実」の2回目です。アフリカというとどの国も常に灼熱の太陽が照り付ける暑さを思い浮かべますが、ウガンダ は、アフリカの赤道直下にあり、標高が平均1100ｍ程度であるため、暑さはそれほどでもありません。

 

食事は、マトケという甘くないバナナをはじめ、米、さつまいも、キャッサバ、メイズというとうもろこしなど、とても多様です。それらを複数種類、皿に盛って肉や豆の料理、スープなどと一緒に食べるのが一般的です。味付けは地域によって違うかもしれませんが、我々が首都カンパラや南西部のムバララなどで頂いた限りでは、優しい味で、美味しかったです。

 

 

 

 

さて、今回はウガンダ の深刻な社会問題の一つ、児童婚ですが、現地では一種の社会的慣習にもなっています。その犠牲になるのは、年端のいかない女の子たちです。多くの場合、貧困家庭に生まれた女の子が嫁入りすることにより、夫側から牛や羊といった家畜などを贈られ、一時的に生活レベルが上がるという経済的な側面があります。

 

 

しかし、嫁いだ女の子たちは、本来受けるべき教育を放棄せざるを得ない状態になったり、家庭内暴力に苦しむケースも多く、早期の妊娠や出産による妊産婦死亡リスクも高まります。又、夫が逃げ出してしまい子育てから生活まで全て女の子が背負う場合もあります。

 

 

社会的背景を考えると、根絶はなかなか難しいですが、少しずつ人々の意識を変えていくために啓蒙活動を続けることで状況は変わってきます。私たちが取材したマシカたちのように、実際に児童婚の犠牲になっている女の子たちに、職業訓練を施すなど、自立の道を提供するサポートもとても重要です。

 

苦しい環境に置かれていても、家族たちの命も背負いつつ、懸命に日々の生活を

営んでいる子どもたちが笑顔で過ごせるよう、皆様のご協力をお願い申し上げます。

 皆様の一歩は、必ず子どもたちの命に繋がります。