【CACI物語：卒業犬 ④ リーシャ】

 

リーシャ、可愛いリーシャ。

我が家の先犬達はパピーから迎えたので、次は保護犬で・・と決めていました。

2017年初夏。HPで目に留まったのがリーシャでした。

リーシャのキラキラした目が心に残り、会いに行ったのです。

目の前に現れた姿は衝撃的でした。…ガラス戸に両手を掛けて仁王立ち。みんなで大笑い！

この子なら大丈夫！根拠無い自信が芽生え、我が家の一員として迎え入れたのです。

 

 

当初、普通の家庭犬として育てて行くつもりでした。

お散歩も、引きが少しは大変でしたが、３ヶ月過ぎた頃には安定して楽しめるように。

街中で一緒にランチしたり、旅行に出掛けたり、共に楽しめる行動範囲も広がりました。

 

 

リーシャの性格かもしれませんが、上から強めの指導より、優しく諭すようにすると理解が早いように感じます。

 

ある日、里親仲間の友人にフィールドトライアル（FT）見学のお誘いを受け、足を向けてみたのです。

河川敷に着くやいなや、リーシャの目が変わりました。

キラキラがより増して輝き、遠くを楽しそうに見つめる姿。

あぁ、この子は、本来居るべき場所に来て、喜んでいるんだ！

 

それから、トレーナーさんに付いて訓練を始めることにしたのです。

戸惑うばかりでしたが、リーシャの嬉しそうなこと！

 

FT訓練を始めて、都合がつく時には、リーシャを伴い様々な大会会場へ足を運びました。

場の雰囲気にリーシャを慣れさせる為と、私も色々と勉強になると思ったからです。

たくさんの方々と触れ合い、知人も増えました。

そこで感じたことは、トライアルマンの方達は犬をバディと思いとても大切にしているということです。

いろいろ微笑ましい場面を何度も目にしました。

 

｢いい犬だ！ また逃げたらこんないい母ちゃんに会えなくなるんだぞ！｣

私が一番嬉しかった言葉です。

私とリーシャを見ると、皆一堂に必ずリーシャを褒め、励ましてくださいます。

 

猟犬を遺棄する方は、他者との交流はもちろん、犬と共に挑むFT競技とは全く縁がない方でしょう。

このように、犬と共に様々な人々と時を過ごしていると、決して「遺棄」という行為に至らないはずです。

本当に、犬は猟の「道具」のみとしてか、捉えていないのでしょう。

 

リーシャが我が家に来る前のFTエピソードがあります。

リーシャが保護され、所有者不明、まだ取得物扱いの頃の話です。

飼い主の捜索時、CACI里親さんたちが、リーシャのポスターを作成し、FT会場で「この犬を知りませんか？」会場内で、声をかけて回ったそうです。その姿を見かけたFT大会主催者が、いち早く気づき

自らポスターを手に取り、「この犬、知っている人、見かけた人いませんか！」大声で呼びかけてくださいました。リーシャの置かれている状況など、細やかに説明もしながら・・・・。

みな、愛犬の存在を自分の子供のように、慈しみ大切に育てているということが、よくわかる話です。

 

訓練を始めて約1年半。

ついにトレーナーから競技出場のOKが出ました。

 

３月１日（日）　東金地区猟友会競技会

｢ウチダ･シーエーシーアイ･リーシャ｣

 

記念すべき、リーシャのFTデビューです。

 

リーシャ、一緒に思いっきり楽しみましょうね！

Ready go!

 

 

東金地区猟友会競技会

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