【CACI物語：卒業犬 ⑥「ラッキー」】

 

 

ラッキーは、愛護センターの前に捨てられました。

朝、出勤してきた職員さんが、発見しました。

愛護センター前に縛られていた紐、そして先端には空の首輪が・・。

？？？

と思い、辺りを見回すと、近辺で所在なさげにとぼとぼ歩いていたそう・・・。

きっと首輪が抜けたのでしょう。

 

防犯カメラで確認すると

夜中、すーっと停車した１台の車。

そこから、小柄の老人がひょこひょこ現れ

センター前にくくりつけ、走り去る車が映っていました。

 

保護された時、かなりの毛玉にノミダニと皮膚病。

禿げて皮膚がむき出しになっています。

皮膚炎のすさまじさから考えると

湿った不衛生な場所に、長年放置されていたのでしょう。

 

フィラリアにもかかっておらず、性格も素直なことから

「ある時」から、最低限の世話しかしてもらえていない状況になったのではないかと考えられます。

 

「ラッキー」と名付けて、預かりボランティアさんに託しました。

 

室内で暮らすことは、初めてのようで

いろいろあったようですが、先住犬がいたおかげで

見よう見まねで、室内生活での適応も早かったようです。

数か月後、ようやく温かい暖かいご家庭に巡り合いました。

 

今では、あの禿げあがった姿は微塵もなく

シルクのような艶やかなしっとりとした毛並みと

飾り毛も見事復活して、申し分のない美犬に生まれ変わりました。

 

ラッキー、ラッキーは本当に幸せな犬となりました。

 

1頭1頭の幸せを確認して・・・・

CACIは、活動を続けます。