開催にかける想いVol.3 小児脳幹部グリオーマの会　代表貫井孝雄

2011年に小学校入学前の6歳の一人娘を、約2年の闘病を経て、脳腫瘍の一種である「脳幹部グリオーマ(DIPG)」で亡くしました。

（小児脳幹部グリオーマの会）

現在、小児がんといわれる病気の中で、治癒困難なもののひとつが脳腫瘍です。脳という人間の生命活動を司る中枢が冒される病気のため、他の器官と同様の外科手術や薬剤等での治療が難しいためです。特に、DIPGという病気はいまだ有効な治療法が見つかっていません。私は絶望のなか、娘の死後、ネットで同志を募りコミュニティーを作りました。

その結果分かったのは、我が子だけでなく、毎年、なす術もなく多くの子どもたちが天国へ旅立っていく残酷な現実でした。懸命に病気と闘い、消えていった無数の小さな命。しかし、子ども達のその勇気を未来につなげる事が、私たちにできる唯一のことであり、希望だと思います。

このたび、同じ思いを共有する多くの患者家族、医療者、支援者の皆様の強力で、ISPONでのイベントを開催の運びとなりました。これは、世界中の医療関係者、患者会等が一同に会す催しとなります。世界の患者・家族、医療関係者との交流を通し、もうひと周り大きな輪を広げ、国際的な病気の治療研究の促進、患者・家族への支援へとつなげて行けたらと考えております。それには膨大な準備と、多くの予算も必要になってきます。

このクラウドファンディングを通し、小児がん、小児脳腫瘍という病気の現実を知っていただき、一人でも多くの皆様のご理解を得ることにより、それが実現できればと考えています。どうか皆様のあたたかいご協力をよろしくお願い致します。

小児脳幹部グリオーマの会　代表　貫井孝雄