出演者紹介！2021年夏・奏楽堂、武田孝史が挑んだ至高の舞台

音楽の明日へ。能×ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」プロジェクトへの応援、誠にありがとうございます。

本公演の大きな特徴は、貴重なコラボレーションが生み出す「かつてない舞台体験」です。創作能舞の上演に続き、ベートーヴェンの大曲《ミサ・ソレムニス》においても能舞が演じられるというもの。出演は、わが国を代表する宝生流能楽師の一人であり、長きにわたり東京藝術大学教授を務めた武田孝史（たけだたかし）です。

武田孝史は昨年夏、場所も今回と同じ藝大奏楽堂で、伝説の舞台に挑みました。

それは「能にして能にあらず」と言われ、神事的な色彩が強く至高の能演目とも呼ばれる「翁（おきな）」の上演です。出演者が登場する前には、舞台袖の「鏡の間」と呼ばれる場所で神酒をいただき、火打石で切火をして舞台に出るという厳かなものでした。

今回武田孝史は、二つの舞台に挑戦します。

一つ目は公演前半のプログラム「創作能舞《希望》」です。能楽の通常形式とは異なり、あえて謡を入れず、能管（横笛の一種）のみを伴い、紋付き袴姿で勤めます。そこで描かれる「希望」とは、どんなイメージになるのでしょうか？ふだん能楽に馴染みのない皆様にも、ぜひご期待いただきたいと思います。

そして後半のベートーヴェン《ミサ・ソレムニス》の演奏中においても、武田の登場が予定されています。ベートーヴェンと能？ピリオド楽器と能舞？曲のどの箇所で？どんな風に？現在ちょうど指揮者の渡辺祐介さんと打ち合わせ中なのですが、結果は当日ステージに展開されるものでお楽しみください。

新たな「伝説の舞台」創造に向けて、皆様のご支援をお願いいたします。