御礼「第一目標達成」ならびに「第二目標」への更なるお願い

これまでご支援を賜りました皆様、本当に有難うございます。お陰様で無事に、第一目標をクリアさせていただくことができました！

 

 

鉄道保存にとって、最も困難な道は、「保存目的地」に運ぶことです。極めて多くの資金が求められます。勿論、都市部においては「土地」の問題も切実なのですが、いずれにせよそこに至るまでの共感が伴わなければ、なかなか出来ないことなのです。

 

これまでの、当局の事業は「今ここにあるもの」を中心とした保存整備活動でしたから、共感も集まり易かったかもしれません。そのことを昨年5月まで実施しました前回のプロジェクトで、特に地元石川県や小松周辺の地域からの共感が極めて薄かった事に反省致しました。

 

ただ、反省は勉強であり、挫折ではありません。これを糧に、様々な方の遺徳、人徳に触れ、北陸にあって鉄道保存のメリット＆デメリットをきちんと平易に表わさなければならないと感じています。

 

今回の目標クリアは、客観視するなら「分水嶺」であり、峠越えに例えた方が良いと感じます。山頂へ登る目標ではなく、「フロンティアを目指す道を捜す」具体的な目標です。

 

ただ、数字目標は鉄道保存にはそぐいません。現代の日本文化では形骸化出来なかった分野で、私自身が暗夜行路の序章状態だったような、引っ張られる感覚でしかありませんでした。

 

フロンティアを目指し、後に「日本のホテル王」となった帝国ホテル犬丸徹三元社長の著書に触れ、具体的な目標の断片にリスペクトしてゆくこと、これが具体的なサシ481の目標になるとヒントを得ました。

 

 

犬丸徹三の自伝には、多くの師、叱責や誹謗中傷をするかつての同志、そして世界で武者修行をしながら共に働いた徒達に学び、奮起して、道を求める洞察力に優れた才能を育んだ事が、活き活きと読み解けました。その犬丸徹三が少年～青年時代に学んだ小松、芦城小学校地域に、サシ481は移設します。

 

とはいえ、そこがフロンティアという結論ではありません。小松が結果としてフロンティアになった、と言われる為の事業継続＝修行の場だと思って、次の目標に向けて一歩一歩着実に、足を踏み外さないようにしていかねばなりません。

 

1月31日(金)の終了まで残りわずかとなりますが、私は第二目標を800万円と掲げ、挑戦を続けさせていただきます。800万円を達成した暁には修理を実施することとし、満たない場合は今後の屋根修復費用に向けた積立金とさせていただきたく存じます。

 

サシ481の屋根の腐食を完全改修することは車内や車体側面などの整備に先立って必要な作業ですし、何より屋外で保存する車両の大敵の一つ、雨漏れは完全に防がなければなりません。

 

 

加えて、車体整備の環境改善にもつながるエアコン設置時の配線や配管設置も考慮した整備となり、その後の復原作業をスムーズにさせるものでもあります。

 

1月31日まで残り約1週間、少ない期間ではございますが、今一つの峠、例えるなら美ヶ原や尾瀬に立った心持ちではございますが、ここには下る為のもう一つの峠があります。

 

1本の木道を歩きながらも山塊の頂一つ一つの神々に畏敬の念を抱きつつ、無事に下る為のもう一つの峠まで歩き切らせて欲しいという面持ちで、1月31日(金)の終了まで、何卒ご協力の程お願い申し上げます。