文化交流拠点「赤れんが商家」を直して、絵金文化を未来につなぎたい!

支援総額

2,937,000

目標金額 2,300,000円

支援者
193人
募集終了日
2022年3月3日

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2022年02月11日 15:21

文書は薄いよ 赤岡慕情 ‐裏張りブックカバーができるまで‐

今回はこの記事タイトルとなっている「"文書は薄いよとは!?」を含め、裏張りブックカバーができるまでについてご説明したいと思います!

 

 

前回のお話では、襖学〜ふすまなび〜から発見された、襖の裏張りとして使われた「酒代附立帖」を襖のおもてに貼り、世界に一枚だけの襖を製作したことをご紹介しました。 

 

襖に附立帖を貼るためにどうしたか?実は、襖紙に直接附立帖を貼るのではなく、附立帖の裏側から、11枚「裏打ち」してから貼っているのです。


 

古い和紙の後ろに新しい和紙が貼られているのが見えるでしょうか

 

コートや着物の裏側にもう一枚布地があるように、薄い附立帖を補強するために、裏側に和紙を貼る必要があります。そういった作業を「裏打ち」と言います。

 

タイトルの「文書は薄いよ」のとおり、昔の文書は大変薄いものが多く、例えば、薄い和紙に書いた文字や絵を展示したいと思ったら、裏から補強してから、掛け軸にしたり額に入れたりしているものをよく見ます。

書画などを軸にする際に和紙で補強することを裏打ち、といいます。今回は、襖の裏張りに使われていた紙を裏打ちして、ブックカバーに仕立てます。

 

では実際に、裏打ちするには、どういう作業をするかというと、まずは下の写真のように裏打ちしたい紙(今回は「酒代附立帖」)よりふたまわり大きい、「受け」の紙を下に敷いて、裏を上にした「酒代附立帖」を霧吹きで、まんべんなくシューッと霧を優しく吹きかけ、刷毛でしわを伸ばしていきます。そして、あらかじめ水で適度にのばした糊を塗った裏打ち用の紙を貼っていきます。この裏打ち用の紙も受けの紙を同じくらいの大きさです。

 

右が霧吹きで伸ばした附立帳、左が裏打紙に糊を附ているところです

 

「文字はにじまないの?」とよく聞かれますが、こういった古文書はそういった事がないようです。半紙に墨汁で書いたものはにじむ時もあると聞いています。

これで乾燥して終わりかと思ったら、次に裏打ちする紙の四隅(食パンで言うと耳の部分)に薄めに希釈した糊を付けます。まんべんなく四隅に糊を付けたあと、一箇所小さい短冊状の紙を貼っておきます。この短冊を貼る理由は後々わかります。次に下の写真の様に慎重に板に貼り付けて、「受け」の紙を剥がし、乾かしていきます。

板に貼り付けたらすぐに、まるで紙風船を膨らませるように息を吹きかけて、板に貼り付いている部分を浮き上がらせます。息を吹きかけるところはあの短冊を貼ったところで、穴の役割を果たしています。

空気を入れることで、板にくっつかず乾燥することができます。なるほど~~です!

 

今ご説明した裏打ちの作業は、襖学のオンライン配信にて一連の作業をご覧いただくことができます。正直、「百聞は一見にしかず」です^^

良かったら襖学〜ふすまなび〜4回目の17分~映像をご覧下さい!

 

ちなみにこの糊で裏打ちした紙は、湿らせたら剥がすことが可能です。言い換えれば、もとに戻すことも可能だと言うことです。このような特性があるお陰で、後々修理や表装の新調がしやすくなります。

 

一日以上置いて完全に乾いたら、ピラピラと剥がしていき、必要なサイズにカットし、加工していきます。そしてついに完成です!ジャジャーン!!

完成品はこちら!!ミシンも使用し、しっかりした作りになっています。


 

 

 

文庫サイズと新書サイズをご用意しておりますので、リターンをお送りする際は、ご希望をお伺いいたします。 

 

今回、リターンで製作するにあたり、改めて裏張りの方法を上田薫風堂・上田さんに教えていただきました。

また、裏張り用の土佐和紙を、上田薫風堂さま、鹿敷製紙さまにご提供いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。柿渋染、くろかじ紙、雁皮を用いた紙など、高知で育ったこうぞを素材に、高知で加工された、土佐和紙を用いて色々な仕上げのブックカバーを製作していこうと考えていますので、楽しみにしていてくださいね(^ ^)

 

 

優しい肌触りに、古文書をそのまま使用するという斬新なデザイン、こんな唯一無二のブックカバーをお気に入りの本につけて、カフェなんかで読書していたら、なんだか素敵ではないでしょうか!?

 

じっくり、ゆっくり、地域に向き合う。地域の文化を未来につないでいくために、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします!

 


 

リターン

3,000


【サポーターコース】全額修繕に使わせていただきます

【サポーターコース】全額修繕に使わせていただきます

● いただいたご支援金は、リターンの費用がかからない分、サービス手数料を除き、全て活動内容に使わせていただきます。
● まちPメンバーから感謝のメールを送付。
● 月に1回の活動報告(かわらばん、完成報告書のメール送付)

申込数
29
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年5月

3,000


【現地サポーターコース】屋根葺き替えワークショップ体験

【現地サポーターコース】屋根葺き替えワークショップ体験

● 屋根の葺き替えワークショップに参加いただきます。日程が決まり次第メールにてご連絡いたします。(複数回行いますので、ご都合の合う時にご参加ください)
● 安全のため、参加当日に保険加入いただきます。
● 現地までの交通費は自己負担にてお願いいたします
● まちPメンバーから感謝のメールをお届け
● 月に1回の活動報告(かわらばん、完成報告書のメール送付)

申込数
5
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年5月

3,000


【サポーターコース】全額修繕に使わせていただきます

【サポーターコース】全額修繕に使わせていただきます

● いただいたご支援金は、リターンの費用がかからない分、サービス手数料を除き、全て活動内容に使わせていただきます。
● まちPメンバーから感謝のメールを送付。
● 月に1回の活動報告(かわらばん、完成報告書のメール送付)

申込数
29
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年5月

3,000


【現地サポーターコース】屋根葺き替えワークショップ体験

【現地サポーターコース】屋根葺き替えワークショップ体験

● 屋根の葺き替えワークショップに参加いただきます。日程が決まり次第メールにてご連絡いたします。(複数回行いますので、ご都合の合う時にご参加ください)
● 安全のため、参加当日に保険加入いただきます。
● 現地までの交通費は自己負担にてお願いいたします
● まちPメンバーから感謝のメールをお届け
● 月に1回の活動報告(かわらばん、完成報告書のメール送付)

申込数
5
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年5月
1 ~ 1/ 13

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