地域の宝をみんなで守る|文化財防災・救援プロジェクト2025
地域の宝をみんなで守る|文化財防災・救援プロジェクト2025

寄付総額

7,626,000

目標金額 5,000,000円

寄付者
327人
募集終了日
2025年6月9日

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2025年05月15日 15:00

コラム⑤ 文化財レスキュー隊員の一日【前編】

このたびは文化財防災センターのクラウドファンディングをご支援・ご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。

 

既にご寄附の総額は600万円を超え、第2目標である700万円まであと一押し、というところになっております。皆様の温かいご支援にあらためて御礼を申し上げます。

 

 

 

さて、コラム②でもご紹介していますが、令和6年能登半島地震に際し、文化財防災センターを含む独立行政法人国立文化財機構は、文化庁が実施する被災文化財等救援事業(文化財レスキュー事業)、被災建造物復旧支援事業(文化財ドクター派遣事業)の委託を受けており、文化財防災センターはその事務局として活動の中核を担っています。

 

今回の活動報告は、私が隊員として参加した能登での文化財レスキュー活動の様子を、一日の活動の流れを追いながらご紹介したいと思います。

 

 

 

「隊員として参加」と書きましたが、私は学芸員でも文化財の専門家でもありません。文化財防災センターも所属する国立文化財機構の職員ですが、文化財「活用」センターという別の部署で、普段は事務職員をしています。

 

文化財レスキューには、文化財防災センターや国立文化財機構だけでなく、国や地元自治体、文化遺産に関係する法人・団体、歴史資料の保全を行っているボランティア組織などから、様々な専門家が参加していますが、

 

実際の救出活動においては文化財の状態等を確認するだけでなく、梱包や運搬、作業の記録なども行っていかなくてはなりません。

 

国立文化財機構内では学芸員・研究員だけでなく一般の職員もレスキュー活動に参加し、専門家の皆さんの指示を受けながら作業をお手伝いしています。

 

今回私が参加したのは、今年4月中旬の1週間。他の業務の都合もあり、半年ぶり3回目の参加となりました。

 

 

 

能登での活動の拠点は、奥能登の中心・柳田に設置されている現地本部です。

 

朝。活動は、まず宿泊施設からこの本部に移動して始まります。

 

現地本部のある公民館の入り口に貼られていた
被災文化財の保護を呼びかけるチラシ

 

事前に共有されている資料をもとに、あらためて当日の現場の場所や作業内容などを確認し、必要となる資材を積み込んで出発です。

 

本日は解体される建物からの救出作業からスタート。本部から作業現場の輪島市内まで、40分強の道のりを大型のバン2台と小型車1台に分乗して向かいます。

 

道路の復旧はかなり進んできていますが、昨年9月に発生した豪雨による被害も大きく、
迂回や片側通行が必要な場所もまだまだ散見されます。

 

今回の活動は救出作業から始まりますが、建物の被害や文化財の内容や数量・大きさ、所有者の方の意向など、それぞれの現場で状況は異なるため、救出作業の実施前には必ず現地調査が行われています。

 

建物の状況次第では、作業中の安全を確保するために「支保工(しほこう)」と呼ばれる一時的な支えを設置する必要がありますし、救出する資料の数量・大きさによってはたくさんの人員や大型トラックが必要になることも。

 

円滑な救出活動には調査に基づいた綿密な計画が欠かせません。

 

支保工の設置例。斜めに入っているH型のものが支保工です。

 

本日の参加者は、国立文化財機構内の隊員5名、所有者の方、自治体職員の方1名、地元の研究者の方1名の計8名。現地で合流した方とも再度作業の流れを確認し、現場での作業が始まります。

 

まずは建物からの運び出し。今回は一度救出に入った個人宅での追加作業ということもあり、ある程度所有者の方が整理をしてくださっており、あまり奥まで入らず、建物から出てくる資料を受け取っていきます。

 

文化財の救出が必要になるということは、基本的に建物自体もダメージを受けているということ被災した建物に入る際は、ヘルメットや安全靴などの安全装備が欠かせません。

 

前述した支保工などによって、一定の安全は保たれているものの、この状態でもし大きな揺れが来たら…と考えると、少しドキドキしてしまう現場もあります。

 

 

 

運び出された資料は、種類や個数、状態などを確認し、写真やメモで記録してリスト化します。リストと同じ内容のタグを用意し、資料が入った外箱などに貼付します。

 

救出した資料は、いずれ所有者の方に返却を行うもの。紛失などが発生しないよう、しっかりと現場ごとに通し番号で管理されています。

 

資料に付けるタグ。通し番号を振り、名称などを記載します。

 

記録を行った資料は、運搬や保管の際に損傷しないよう梱包を行います。梱包を行なうスペースは、屋外であることが多く、雨や風などの天候の影響を受けます。

 

この週の頭は、雨や雹(ひょう)が降るなど荒れ模様でしたが、今日は晴れて気温も暖かく、作業にちょうどよい気候になり、一安心です。

 

ずっとこの天気が続いてくれるとありがたいのですが、なかなかそうはいきません。もう少し暖かくなってくると、噴き出してくる自分の汗を資料に垂らさないように気をつけなければいけなくなるな、と昨年夏の活動を思い出しました。

 

資料をバンに乗せて一時保管場所に運び終えると、時刻は13時過ぎ。本日の救出先での作業はこれで終了です。

 

しばらく昼休憩をとった後、午後は一時保管場所内に運び込まれた資料の整理を行います。

(後編へつづきます。後編はこちらから

 

 

田村淳朗(文化財活用センター)

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